三叉神経痛と漢方・鍼灸

三叉神経痛とは|診断基準・原因・治療の限界と漢方・鍼灸によるサポート|相模原 タナココ
三叉神経痛 × 漢方・鍼灸 / 相模原 タナココ

三叉神経痛とは──
診断基準・メカニズム・治療の現状と、漢方・鍼灸によるサポート

洗顔、歯磨き、食事、会話。そのような日常の動作で、顔に電気が走るような痛みが起こる。三叉神経痛は、その痛みのために生活が大きく制限されることのある病気です。

標準治療で痛みが落ち着く方は多くいます。一方で、薬の副作用や効果の減弱、手術後の再発など、課題が残る方もいます。

漢方・鍼灸については、近年、研究報告が着実に増えています。タナココは、発作の回数と強さを減らし、安心して顔を動かせる日常を取り戻していただくことを目標に、一人ひとりに向き合います。

最終更新日:2026年11月3日

三叉神経痛の理解と、体質面からのアプローチ

この記事の要点

三叉神経痛とは:顔の片側に、数秒〜2分以内の電撃のような痛みが繰り返し起こる病気です。洗顔・歯磨き・食事などの軽い刺激で誘発されます。

診断:国際頭痛分類第3版(ICHD-3)の基準に沿って、問診とMRIで行います。

標準治療:第一選択はカルバマゼピンなどの抗てんかん薬です。効果不十分や副作用がある場合は、神経ブロック、微小血管減圧術、放射線治療が検討されます。

漢方・鍼灸:鍼灸は2024〜2026年にメタ解析・系統的レビューが相次いで発表され、有望とされる一方で、エビデンスの質は低いと評価されています。漢方は五苓散を用いた医師主導治験も実施されています。標準治療と併用し、痛みの軽減と薬の副作用への対応を支える選択肢です。

1

三叉神経痛とは何か

三叉神経痛(Trigeminal Neuralgia、以下TN)は、顔の感覚をつかさどる三叉神経の支配領域に、突然、電撃のような強い痛みが繰り返し起こる病気です。痛みは顔の片側に起こり、1回の発作は数秒から2分以内に終わります。発作と発作の間は、痛みがない、またはほとんどないのが典型的です。

三叉神経は、第1枝(眼神経:額・目の周囲)、第2枝(上顎神経:頬・上唇・上の歯)、第3枝(下顎神経:下顎・下唇・下の歯)の3つに分かれます。第2枝・第3枝に起こることが多く、歯の痛みと間違えられて歯科を受診する方も少なくありません。

国際頭痛分類による3つの分類

分類割合の目安内容
古典的TN約75〜80%MRIや手術で、神経根の萎縮・変位などの形態変化を伴う血管の圧迫が確認されるもの
二次性TN約15%腫瘍、多発性硬化症、血管奇形など、原因となる別の病気があるもの
特発性TN約5〜10%十分な検査をしても、古典的・二次性のいずれにも当てはまらないもの

古典的と特発性は、さらに「発作性の痛みのみ」のタイプと、「発作の間にも持続する痛みを伴う」タイプに分けられます。発症率は年間10万人あたり4〜5人程度との報告があり、女性は男性の約1.5倍、中高年に多い病気です。

2

診断基準と症状

TNの診断は、痛みの特徴を詳しく聞き取る問診が中心です。国際頭痛分類第3版(ICHD-3、2018年)では、次の基準を満たすものをTNと診断します。

ICHD-3 三叉神経痛の診断基準(要約)

A:顔の片側で、三叉神経の1つ以上の枝の領域に、発作性の痛みが繰り返し起こる(その領域を越えて広がらない)。

B:痛みは次のすべてを満たす。①持続が1秒に満たない程度から2分まで ②強い痛み ③電気が走る、射し込む、刺す、鋭い、のいずれかの性質。

C:障害のある領域への、通常は痛みを起こさない刺激(触れる、風が当たるなど)で誘発される。

D:ほかの疾患では説明できない。

痛みの性質

電気が走る、刺す、射し込むような鋭い痛み。1回は数秒〜2分以内で、1日に何十回も繰り返す方もいます。痛みの強さから、日常生活が難しくなることがあります。

誘因

洗顔、歯磨き、食事・咀嚼、会話、笑う、冷たい風など。顔の特定の部位(トリガーゾーン)に軽く触れるだけで起こることがあります。

経過

発作が続く時期と、痛みの少ない時期を繰り返すことがあります。一部の方では、発作の間にも鈍い持続痛が残ります。

検査と鑑別

神経学的な診察は、古典的TNでは通常異常がありません。顔の感覚低下などがある場合は、二次性TNなど別の病気が疑われます。欧州神経学会(EAN)のガイドライン(2019年)は、すべてのTN患者に、三叉神経を評価できるMRIを行うことを推奨しています。ただし、血管と神経が接しているだけでは診断の確定にはならないとされています。

歯・副鼻腔の病気、帯状疱疹後神経痛、顎関節症、各種の頭痛などとの鑑別も必要です。

早めに脳神経外科・神経内科を受診していただきたい場合:

初めて顔に激しい痛みが出たとき、顔のしびれや感覚の低下、顔の筋力低下、視力・聴力の変化、持続する痛みがあるときは、二次性TNなどを除外する必要があります。まず医療機関で診断を受け、そのうえで漢方・鍼灸をご検討ください。
3

発症のメカニズム

TNの発症には、神経の根元で起こる構造の変化と、神経の電気的な性質の変化が関わると考えられています。2025年に発表された複数の総説(J Clin Med 14(2):528、Headache Medicine 16(4):235)では、原因が何であっても、発作性の痛みの基本的な仕組みは神経根部の脱髄と神経の過興奮にあると整理されています。

1)神経根部の血管圧迫と脱髄

三叉神経が脳幹に入る根元(root entry zone)では、神経を包む膜(髄鞘)の種類が、末梢型から中枢型へ切り替わります。この部位は圧迫に弱く、蛇行した動脈や静脈が当たり続けると、髄鞘が局所的に失われ(脱髄)、軸索も傷みます。手術で採取した神経根の組織でも、脱髄や軸索の損傷が確認されています。

2)異所性放電とエファプス伝達

脱髄した神経線維は興奮しやすくなり、刺激がなくても電気信号が自然に発生します(異所性放電)。さらに、隣り合う線維の間で信号が漏れて伝わる(エファプス伝達)ため、本来は触覚として伝わる軽い刺激が、痛みの信号に変換されると考えられています。

3)イオンチャネルの関与

神経の興奮は、ナトリウムやカルシウムなどのイオンチャネルが調節しています。TNでは、チャネルの発現変化や、遺伝子変異(家族性TNのカルシウムチャネル変異など)の報告があります。ナトリウムチャネルを遮断するカルバマゼピンが発作を抑えることも、この関与を示唆する所見のひとつと考えられています。

4)中枢神経の変化と特発性TN

末梢からの高頻度の入力が続くと、脳幹の三叉神経脊髄路核の興奮性が高まり、持続する痛みに関わる可能性が指摘されています。血管圧迫が見られない特発性TNでは、イオンチャネルの変異、炎症、微小な脳幹病変などが検討されています。

発作が起こるまでの流れ(古典的TNの場合)

① 血管による圧迫:神経の根元に、蛇行した血管が当たり続ける。

② 脱髄:髄鞘が局所的に失われ、神経が興奮しやすくなる。

③ 異所性放電・エファプス伝達:自然な電気信号の発生と、隣り合う線維への信号の漏れが起こる。

④ 触覚が痛みに変換される:洗顔や咀嚼などの軽い刺激が、痛みの信号として脳に伝わる。

⑤ 発作:数秒〜2分の電撃痛が起こる。

4

現在の治療とその限界

TNの治療は、薬物療法が基本で、薬で十分にコントロールできない場合や、副作用のため続けられない場合に、外科的治療が検討されます。EANガイドラインでも、心理的・看護的なサポートを併せて行うことが推奨されています。

薬物療法

長期の治療では、カルバマゼピンまたはオキスカルバゼピンが第一選択です。これらはナトリウムチャネルを遮断し、神経の過剰な興奮を抑えます。効果が不十分な場合や副作用で増量できない場合には、海外のガイドラインでラモトリギン、ガバペンチン、プレガバリン、バクロフェン、ボツリヌス毒素Aなどの単独使用または追加使用が挙げられています。日本ではカルバマゼピンが第一選択薬として広く用いられています。

外科的治療と、それぞれの課題

治療内容・成績主な課題
薬物療法(カルバマゼピンなど)多くの方で発作が抑えられる。長期治療の中心眠気・めまい・ふらつき・発疹。まれに血液や重い皮膚の副作用。減量・中止が必要になる方や、効果が徐々に弱まる方がいる。妊娠を希望する場合は注意が必要
神経ブロック・経皮的手技高周波熱凝固、バルーン圧迫、グリセロール注入などで、神経の一部を意図的に傷害し痛みの伝達を抑える顔のしびれ・感覚低下。微小血管減圧術と比べて再発までの期間が短いとの報告がある
微小血管減圧術(MVD)古典的TNでの第一選択の手術。開頭して圧迫血管を神経から離す。米国の1,185例の報告(Barkerら、N Engl J Med 1996)では、10年後に70%が薬なしで痛みのない状態全身麻酔下の開頭手術。1,025例の長期報告(Ashrafら、J Neurosurg 2024)では、10年時点で再発のない方が85%。一方、合併症が12.1%で記録され、顔面のしびれ4.3%、顔面神経麻痺3.6%、髄液漏1.3%が含まれる
定位放射線治療(ガンマナイフ)神経根に放射線を集中して照射する。手術が難しい方や高齢の方にも行われる効果が安定するまで数か月かかる。顔の感覚低下、再発がある

標準治療だけではカバーしきれない部分

治療の限界として知られている点

薬の副作用と効果の減弱:カルバマゼピンは、初期には効いても徐々に効きにくくなる方がいます。副作用のために十分な量を使えない場合もあります。

タイプによる効果の差:国内の単施設の症例検討(105例、日本口腔内科学会雑誌、2021年)では、カルバマゼピンの効果は、発作性の痛みのみのタイプで良好でした。一方、持続痛を伴うタイプや特発性では効果が低い傾向が示されています。

手術を選べない方がいること:初発が高齢であることも多く、全身麻酔の手術が難しい方がいます。手術後に再発する方もいます。

新しい薬の開発は途上であること:mGluR5を標的とするバシムグルラント(basimglurant)の第2/3相試験(LIBRA試験)が、2026年の米国神経学会で試験デザインとして報告されました。現時点で承認された薬ではありません。

5

西洋医学 vs 中医学 アプローチ比較

両者は対立するものではなく、それぞれの強みを組み合わせることで、より幅広いサポートが可能になります。

観点西洋医学的アプローチ中医学的アプローチ
病態の捉え方血管圧迫、脱髄、神経の過興奮、イオンチャネルの異常として評価する顔を巡る経絡の流れの滞りに加え、冷え・ストレス・水の滞り・血の滞り・気血の不足といった体質の偏りを包括的に把握する
治療の目標発作の抑制。圧迫の解除または神経伝達の遮断経絡と気血の流れを整え、痛みを起こしにくい体質へ近づける。薬の副作用や不調への対応も含める
主な手段抗てんかん薬、神経ブロック、微小血管減圧術、放射線治療弁証に基づく漢方処方、鍼灸(遠位のツボと顔面のツボ)
長所診断基準が明確。発作への対応力が高い。外科的に長期の効果が期待できる場合がある鍼灸は有害事象が少ないとの報告がある。薬と併用しやすい。冷え・睡眠・疲労・ストレスなど全身の状態も同時に支えられる
限界・課題副作用、効果の減弱、手術後の再発、手術が選べない方がいる大規模で質の高い比較試験が少ない。効果の出方に個人差がある
6

中医学からみた三叉神経痛

中医学では、TNを「面痛(めんつう)」「頬痛(きょうつう)」などの範疇で捉えます。顔には、陽明経(胃・大腸)、少陽経(胆)、太陽経(小腸・膀胱)の経絡が巡っています。風寒などの外からの影響、ストレスによる肝の気の滞り、水の滞り、血の滞り、気血の不足などによって経絡の流れが妨げられると、「不通則痛(通じざれば則ち痛む)」として痛みが生じると考えます。

脈診・舌診・腹診・問診の総合分析(弁証〔べんしょう〕)で体質の偏りを把握し、処方とツボを決めます。TNでよく見られる証は次のとおりです。

ふうかんそらく
風寒阻絡(冷え・寒風型)

冷たい風や水、寒い季節に誘発・悪化し、温めると楽になる。手足や顔の冷えを伴う。桂枝加朮附湯、当帰四逆加呉茱萸生姜湯などが検討される。

かんうつかか
肝鬱化火(ストレス・熱型)

焼けるような痛み、顔の紅潮、いらいら、口の渇き。ストレスや緊張で悪化する。柴胡桂枝湯、竜胆瀉肝湯、加味逍遙散などが検討される。

すいたい
水滞(水の滞り型)

雨の前や気圧の変化で悪化する。むくみ、舌の縁の歯の跡(歯痕)、めまいを伴う。五苓散、柴苓湯などが検討される。

きたいけつお
気滞血瘀(長期・固定痛型)

刺すような痛みが同じ場所に出る。経過が長い。舌が暗い紫色を帯びる。桂枝茯苓丸、疎経活血湯、川芎を含む処方などが検討される。

ききりょうきょ
気血両虚(消耗型)

痛みが長引き、疲れで悪化する。顔色が冴えず、食欲や睡眠も落ちている。補中益気湯、十全大補湯、当帰芍薬散などが検討される。

同じ病名でも、証は人によって異なります:

同じTNでも、冷えが主体の方、ストレスが主体の方、水の滞りが主体の方がいます。また、同じ方でも、経過によって証が変わります。そのため、タナココでは診断名だけで処方を決めず、その時点の体質を確認しながら処方とツボを見直していきます。
7

漢方・鍼灸に関する研究報告の現状

研究の現状と限界: 鍼灸・漢方ともに、質の高い大規模な比較試験(偽鍼やプラセボを用いた多施設試験)は、まだ十分ではありません。以下は、報告されている内容と、その限界を合わせてご紹介するものです。

鍼灸:2024〜2026年のメタ解析

2026年に J Pain Res 誌で発表された系統的レビュー・メタ解析(Xu ら)は、TNに対する鍼のランダム化比較試験38件・2,836例を解析しました。鍼を用いた群は、対照群と比べて有効率が高く(RR 1.14)、痛みのVASスコア、発作の頻度、有害事象が低い結果でした(有害事象 RR 0.28)。著者らは、鍼と薬の併用が薬のみより有効性を高め、有害事象を減らす可能性があると結論づけています。ただし、エビデンスの質は低いと評価されています。

2026年に Healthcare 誌で発表された更新メタ解析(Wang ら)は、23試験・1,774例(すべて中国で実施)を対象に、鍼はカルバマゼピンと比べて有害事象が少ないこと(RR 0.31)を示しました。一方で、治療終了時の痛みの軽減はバイアスのリスクが高い試験に結果が依存していると指摘し、効果が持続するかどうかについても、方向性は一致するものの統計的に確かなものではないと結論づけています。また、2024年に Front Neurol 誌で発表された13件のシステマティックレビューの総括は、高い質のエビデンスは認められず、鍼は有望な治療法と考えられるとまとめています。さらに、2026年の Front Pain 誌のネットワークメタ解析(58試験)でも鍼関連療法が比較されており、報告された順位の一部は確実性が非常に低いと評価されています。いずれの報告も、質の高い多施設試験が必要としています。

これらを総合すると、鍼灸は「薬との併用で上乗せの効果が期待でき、副作用が少ない」方向を示す報告が蓄積されている一方、確定的な結論には、質の高い試験が必要な段階です。

漢方:症例集積と医師主導治験

日本医事新報の連載「漢方スッキリ方程式」(2024年)は、山口による、約25年間・25論文・183症例の漢方治療報告のまとめを紹介しています。使用された処方は、五苓散系が44.3%、柴胡桂枝湯類が40.4%、桂枝加朮附湯が5.5%で、カルバマゼピンの減量または痛みの指標の50%以上の軽減を有効とした場合、有効率は73.2%でした。これは症例報告の集計であり、対照群のない報告が中心です。効果を確立するものではありませんが、臨床での使い方を示す情報として参考になります。

五苓散については、広島大学病院で「カルバマゼピンで効果不十分なTNに対する五苓散併用の有効性・安全性を評価する、プラセボ対照ランダム化第Ⅱ相医師主導治験」が実施され、公開情報上は研究終了とされています。結果については、本ページ作成時点で確認できていません。

8

タナココにおける漢方・鍼灸のサポート

漢方薬による体質面のアプローチ

タナココでは、現在服用されているお薬(カルバマゼピンなど)を継続しながら、弁証に基づいて漢方を組み合わせます。薬の中止・減量は主治医の判断で行うもので、ご自身で調整しないでください。薬剤師が、お薬との相互作用(甘草を含む処方の重複、附子を含む処方の用量など)を確認します。

五苓散(ごれいさん):水の滞りがあり、舌の歯痕やむくみ、天気による悪化がある方に。神経の周囲の浮腫を軽減する作用が想定されている処方で、前述の治験でも用いられています。

柴胡桂枝湯(さいこけいしとう):ストレスや緊張が痛みに関わる方に。気の巡りと筋肉の緊張を整えます。

桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう):冷えと水の滞りを伴う痛みに。温めて巡りを促します。

当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう):手足の冷えが強く、冷えで痛みが誘発される方に。TNでの症例報告があります。

立効散(りっこうさん):歯の痛みや、歯痛から頭・首に及ぶ痛みに用いられる処方です。歯の痛みに似た症状の方に検討します。

補中益気湯(ほちゅうえっきとう):痛みが長引き、疲労感が強い方に。気を補い、体力の回復を支えます。

鍼灸施術による経絡・気血へのアプローチ

TNでは、顔の誘発部位への刺激が発作を起こすことがあります。そのため、発作が出やすい時期には、顔から離れたツボから始めて、お体の反応を確認しながら進めます。

合谷(ごうこく)・風池(ふうち)・百会(ひゃくえ)・太衝(たいしょう)・足三里(あしさんり):手足や首・頭のツボです。顔面を巡る経絡の流れを整え、全身の緊張や冷え、疲労に対応します。

顔面のツボ:痛みの枝に合わせて、第1枝は攅竹(さんちく)・陽白(ようびゃく)・太陽、第2枝は四白(しはく)・迎香(げいこう)・下関(げかん)、第3枝は頬車(きょうしゃ)・地倉(ちそう)・承漿(しょうしょう)などから選びます。痛みが落ち着いている時期に、細い鍼で、刺激の強さを調整して用います。

お灸:冷えで悪化するタイプには、温かさで巡りを促す灸を取り入れます。

鍼灸がはじめての方、顔への施術に不安がある方も、まずご相談ください。

私たちは、「発作の回数と強さを減らす」「薬の副作用を軽くする」「洗顔や食事、会話を安心して行えるようにする」ことを目標にしています。そのために、痛みの回数・強さ・誘因を一緒に記録し、数か月単位で変化を確認します。効果の現れ方には個人差があります。効果が十分でない場合は、処方やツボを見直し、必要に応じて医療機関と連携します。

9

よくある質問(FAQ)

三叉神経痛は自然に治りますか?
発作が続く時期のあとに、痛みの少ない時期に入る方はいますが、再発することも多い病気です。我慢して経過をみるよりも、早めに医療機関で診断を受け、薬や手術などの標準治療を土台にしながら、漢方・鍼灸を併用して、痛みの軽減と生活の質の改善をめざすことが大切です。
薬が効かない、副作用で飲めない場合、漢方や鍼灸は役に立ちますか?
質の高い比較試験はまだ限られていますが、鍼は薬との併用で効果が上乗せされ、副作用が少ない方向を示すメタ解析が複数あります。漢方でも、カルバマゼピンの減量につながった報告や、五苓散を用いた治験があります。薬の調整は主治医と相談しながら、体質面のサポートとして併用をご検討ください。
顔に鍼を刺すと、痛みが起こりませんか?
TNでは、顔の誘発部位への刺激が発作を起こす場合があります。タナココでは、発作が出やすい時期は顔から離れた手足・首・頭のツボを中心にし、顔面のツボは痛みが落ち着いてから、細い鍼で刺激を調整して用います。不安な点は施術前にお伝えください。
手術を勧められています。それでも漢方・鍼灸は意味がありますか?
古典的TNでは、微小血管減圧術が長期の効果を期待できる治療です。手術が適した方は、手術を検討する価値があります。一方で、高齢や持病などで手術を選べない方、手術後も痛みやしびれが残る方、再発した方もいます。手術の検討と並行して、または手術後の体質面のサポートとして、漢方・鍼灸をご相談いただけます。
歯が痛いと思っていましたが、歯科で異常がありませんでした。三叉神経痛でしょうか?
TNは、歯の痛みと間違えられやすい病気です。軽く触れる、食事をする、洗顔するといった刺激で、数秒〜2分程度の電撃のような痛みが起こる場合は、TNの可能性があります。歯科で原因が見つからないときは、脳神経外科・神経内科・ペインクリニックでの診断をおすすめします。
カルバマゼピンを飲んでいますが、漢方と併用できますか?
併用されることはあります。実際に、カルバマゼピンで効果不十分な方への五苓散の併用を検討する治験も行われています。タナココでは、薬剤師が現在のお薬との相互作用を確認したうえで、並行できる形で処方をご提案します。カルバマゼピンを自己判断で減量・中止することは避け、主治医にも漢方・鍼灸の併用をお伝えください。
改善までどれくらいかかりますか?
個人差が大きく、一概には言えません。痛みの回数・強さ・誘因を記録しながら、数か月単位で変化を確認するのが基本です。早い段階で変化を感じる方もいれば、時間をかけて整えていく方もいます。定期的に経過を確認し、体質の変化に応じて処方・施術を調整します。

三叉神経痛──「我慢するしかない」「手術しかない」で終わらせない選択肢があります

洗顔や食事のたびに痛みを恐れ、人と話すことさえためらう。その状況を、私たちは軽く考えていません。TNは、標準治療で痛みが大きく軽減する方が多い病気です。そのうえで、薬の副作用や効果の減弱、手術後の再発など、標準治療だけでは補いきれない部分が残る方がいます。

その部分に、漢方と鍼灸でできることがあると考えています。体質を見立て、冷え・ストレス・水の滞り・気血の不足といった偏りを整え、顔を巡る経絡の流れを支える。そのために、考えられる手段を一つずつ検討し、経過に応じて見直し続けます。

「薬を増やしても痛みが残る」「副作用で十分な量が飲めない」「手術を勧められているが迷っている」「手術後にも痛みが残っている」。どのような状況でも、現状をお聞きすることから始めます。薬剤師・鍼灸師・心理士の資格を持つ担当者が、西洋医学と中医学の両面から、最後まで責任をもって伴走します。

痛みのない日常を取り戻すための選択肢があることを、まず知っていただければと思います。

〒252-0244 神奈川県相模原市中央区田名2126-1

TEL: 042-813-3444 受付 9:00〜19:00(火〜土)