月経関連片頭痛と漢方・鍼灸

月経関連片頭痛(月経時片頭痛)とは|診断基準・原因・治療の限界と漢方・鍼灸によるサポート|相模原 タナココ
月経関連片頭痛・月経時片頭痛 × 漢方・鍼灸 / 相模原 タナココ

月経関連片頭痛とは──
診断基準・メカニズム・治療の限界と、周期に合わせた漢方・鍼灸

毎月、月経の前後になると頭痛が起こる。鎮痛薬が効きにくく、仕事や家事を休まざるを得ない。この状態は、気のせいや我慢不足ではなく、ホルモンの周期的な変動などが関わる片頭痛のひとつとして整理されています。

西洋医学の診断と治療を土台に、体質と月経周期の面から整える漢方・鍼灸を組み合わせ、発作の回数と強さを減らすことを目指して、タナココは一人ひとりに取り組みます。

最終更新日:2026年11月3日

月経関連片頭痛の理解と、体質・周期からのアプローチ

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月経関連片頭痛とは何か

月経関連片頭痛とは、月経(生理)の前後に繰り返し起こる片頭痛の総称で、「月経時片頭痛」とも呼ばれます。国際頭痛分類第3版(ICHD-3)では、「純粋月経時片頭痛」と「月経関連片頭痛」の2つが、付録の診断基準として示されています。

発作の時期が月経周期と結びついているため、「いつ頃に起こりやすいか」を事前に把握できる点が特徴です。この予測のしやすさは、治療や養生の計画を立てる際の手がかりになります。

月経期の発作は、それ以外の時期の発作と比べて、痛みが強く、持続が長く、生活への支障が大きく、薬が効きにくい傾向があると報告されています(Granella ら、2004年;Vetvik ら、2015年)。気の持ちようや我慢の不足ではなく、周期的なホルモン変動などが関わる神経の病気として理解されています。

ご注意:本ページは一般的な情報提供であり、診断や治療に代わるものではありません。突然の激しい頭痛、手足の麻痺やろれつの異常、発熱を伴う頭痛、これまでと性質の違う頭痛は、先に医療機関を受診してください。
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診断基準(ICHD-3)

ICHD-3では、月経の1日目を「1日目」、その前日を「-1日目」とし、-2日目から+3日目までの5日間を月経期として扱います(0日目はありません)。

分類発作の起こる時期備考
純粋月経時片頭痛(A1.1.1)月経期のみ。3周期中2周期以上で起こり、それ以外の時期には起こらない日記を用いた研究では1%未満と非常にまれ
月経関連片頭痛(A1.1.2)月経期に3周期中2周期以上で起こり、周期の他の時期にも起こる大多数はこちらに該当
  • 対象となる発作は、前兆のない片頭痛の基準を満たすものです。
  • 月経には、ホルモン避妊薬や周期的なホルモン補充療法の休薬期間に起こる消退出血も含まれます。
  • 診断には、発作の日と月経の日を少なくとも3周期、頭痛日記などで記録します。自己申告だけでは判定が難しいことが、E-diary(電子日記)を用いた縦断研究で示されています(2022年)。
  • これらは付録に収載された基準で、さらなる検証が必要とされています。
前兆のない片頭痛の基本基準:5回以上の発作/持続4〜72時間/「片側性・拍動性・中等度〜重度・体動で悪化」のうち2項目以上/悪心・嘔吐、または光過敏と音過敏を伴う。
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症状

①

頭痛の特徴

片側または両側のずきずきと拍動する痛み。4〜72時間続き、体を動かすと悪化します。月経期は持続が長くなる傾向があります。

②

随伴症状

悪心・嘔吐、光・音・においへの過敏、集中力の低下、倦怠感。閃輝暗点などの前兆を伴う方もいます。

③

月経に伴う症状

月経痛、下腹部の張り、むくみ、冷え、イライラ、眠気などを併せ持つ方もいます。頭痛とあわせて記録すると、体質の把握に役立ちます。

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有病率

対象割合の目安出典・補足
片頭痛のある女性で、月経との関連を自覚する人約6割米国AMPP研究(Pavlović ら、2015年)
片頭痛のある女性で、診断基準に該当する人約2割(純粋 約8%、月経関連 約13%)ノルウェー住民の質問票調査(Vetvik ら、2014年)
生殖年齢の女性全体約4〜8%メタ解析の序文(Khoo ら、2024年)。調査方法により差があります
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発症のメカニズム

月経関連片頭痛の原因は、完全には解明されていません。現在は、次の要因が重なって発作が起こりやすくなると考えられています。

1)エストロゲンの急な低下

月経の直前にエストロゲン濃度が急に下がることが発作の引き金になるという「エストロゲン消退仮説」が、1972年にSomervilleにより提唱されました。現在も最も広く受け入れられている仮説ですが、Raffaelli ら(2023年)の批判的レビューは、根拠の検証がさらに必要であると述べています。

2)三叉神経とCGRP

片頭痛では、三叉神経から放出されるCGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)が痛みに重要な役割を果たします。Krause ら(2021年)の総説は、エストロゲンが痛みを促す因子と抑える因子のバランスを調整しており、その低下がバランスを傾けて発作の起こりやすさを高めるというモデルを示しています。

3)プロスタグランジン

月経期には子宮内膜でプロスタグランジンが増えます。これが痛みの感じやすさに関わるとする仮説があり、NSAIDsが月経周辺の予防に使われる理由のひとつと考えられています。

4)遺伝的要因・睡眠・ストレス

遺伝的な素因の検討が進められています。睡眠不足、疲労、ストレス、食事の乱れが重なると、月経周辺の発作が起こりやすくなる方もいます。

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現在の治療とその限界

治療は、①発作時の急性期治療、②月経周辺だけ行う短期予防、③毎日または定期的に行う長期予防に分けて考えます。

区分主な選択肢根拠・補足
急性期トリプタン系薬、NSAIDs、ラスミジタン急性期・予防を合わせた26件のRCTのメタ解析で、スマトリプタンとラスミジタンの疼痛軽減効果が高いとされました(Khoo ら、2024年)
短期予防月経の数日前から数日間、トリプタン系薬やNSAIDsを予防的に服用。エストロゲン製剤が検討される場合も14件のRCTのネットワークメタ解析では、フロバトリプタン2.5mg 1日2回の予防効果が最も高い可能性が示されました(Zhang ら、2023年)。国内で使える薬とは限りません
長期予防ロメリジン、プロプラノロール、アミトリプチリン、CGRP関連抗体薬(エレヌマブ、ガルカネズマブ、フレマネズマブ)CGRP関連抗体薬は2021年に国内で登場し、上記のメタ解析ではエレヌマブとガルカネズマブが頭痛日数の減少に有効でした。エレヌマブのSTRIVE試験サブ解析(月経時片頭痛のある女性232人)では、月間片頭痛日数がプラセボより1.8〜2.1日多く減少しました
最新の知見アトゲパント(経口CGRP受容体拮抗薬)月経3日前から7日間服用する第3相LUNA試験(468人)で、月経周辺の片頭痛日数の減少が1.20日、プラセボは0.40日と、製薬企業が2026年9月に発表しました。詳細な論文の確認はこれからで、国内での利用可否は別途確認が必要です

薬物療法だけでは届きにくい点

現在の治療の限界

月経期の発作は薬が効きにくい:痛みが強く、持続が長く、再発しやすい傾向があります(Granella ら、2004年)。

短期予防は毎周期の服用が必要:効果は服用期間中に限られ、月経周期が不規則な方は服用の時期を合わせにくくなります。

CGRP関連抗体薬でも、月経周辺の発作は残ることがある:月経周辺と他の時期の片頭痛日数がどちらも減ったとする報告(Verhagen ら、2023年)がある一方、全体の頭痛日数は減っても、月経周辺の頭痛日数への影響は限られたとする小規模な実臨床の観察研究(Mas-de-les-Valls ら、2025年、113人)もあり、結果は一定していません。

鎮痛薬の使いすぎ:トリプタン系薬や複合鎮痛薬は月10日以上、単一成分の鎮痛薬は月15日以上の使用が続くと、薬剤の使用過多による頭痛のリスクが高まります。

使える薬の制約:前兆を伴う片頭痛ではエストロゲンを含む薬が制限されます。妊娠を希望する方や授乳中の方は、薬の選択にも制約があります。

周期全体の体調には別の対応が必要:薬は片頭痛の抑制が中心です。月経痛、冷え、疲労、睡眠の質、ストレスへの反応といった周期全体の体調は、生活の見直しや体質面の支えと組み合わせて考える必要があります。

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西洋医学と中医学のアプローチ比較

両者は対立するものではなく、役割が異なります。併せて活用することで、より広いサポートが可能になります。

観点西洋医学的アプローチ中医学的アプローチ
病態の捉え方ホルモン変動、三叉神経とCGRP、プロスタグランジンなどの生理学的指標で評価気・血・水の周期的な変化と、肝の働き(気の流れ)の乱れとして、体質全体から把握
治療の目標発作の頓挫、発作回数の減少周期全体の体調を整え、月経期に発作を起こしにくい体質を目指す
主な手段トリプタン、NSAIDs、短期予防薬、CGRP関連薬弁証に基づく漢方処方、鍼灸、養生の指導
強み発作時の対応力、根拠の蓄積、診断基準の明確さ月経痛・冷え・疲労など周期全体への対応、長期の継続のしやすさ
課題月経期は薬が効きにくい、服用中に限られる効果、使える薬の制約質の高い比較試験が少ない、効果に個人差がある
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中医学からの病態分析

中医学では、月経に伴う頭痛を「経行頭痛(けいこうずつう)」と呼びます。月経の前は気血が子宮に集まり、月経の後は血が消耗して不足しやすくなります。肝は血を蔵して気の流れを調え、肝に関わる経絡は頭頂部や側頭部に通じます。この周期的な変化が、頭痛の起こり方に関わると考えます。

脈診・舌診・腹診・問診から体質を見極める「弁証」を行い、次のような型に整理して方針を決めます。

かんきうっけつ
肝気鬱結(ストレス型)

月経前に側頭部が張って痛む。イライラ、胸や乳房の張り、ため息が多い。加味逍遙散、抑肝散などが検討されます。

おけつ
瘀血(血行不良型)

月経前〜初日に刺すような痛み。月経痛が強く、経血に塊が混じる。肩こり、唇や舌の暗い色。桂枝茯苓丸などが検討されます。

けっきょ
血虚(血の不足型)

月経中〜後に、ふらつきや頭の軽いめまいを伴って痛む。顔色が淡い、経血が少ない、爪が割れやすい。当帰芍薬散、四物湯系などが検討されます。

きけつりょうきょ
気血両虚(疲労型)

月経の後半に、出血後の疲れとともに痛む。倦怠感、冷え、食欲不振。十全大補湯、補中益気湯などが検討されます。

すいたい / ひえ
水滞・冷え型

むくみ、天候や冷えで悪化、吐き気、重い頭痛。五苓散、呉茱萸湯、半夏白朮天麻湯などが検討されます。

実際には複数の型が重なることが多く、同じ方でも周期の時期によって優先する方針が変わります。上記は考え方の例であり、処方は個別の弁証で決定します。

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漢方・鍼灸に関する研究報告の現状

研究の現状:月経関連片頭痛に絞った漢方・鍼灸の質の高い試験は、まだ限られています。以下は、現時点で確認できた主な報告です。

鍼灸:月経関連片頭痛の多施設ランダム化比較試験(Liu ら、2022年)

中国の4施設で、月経関連片頭痛の女性172人(解析対象170人)を、鍼治療群と、偽の鍼とナプロキセンを用いる群に割り付けた試験です。鍼治療は3周期で計24回(週2回の予防的治療と、月経前の追加治療)でした。月経周辺の片頭痛日数の減少は、鍼治療群で0.94日、ナプロキセン群で0.61日で、差は0.33日(95%信頼区間 0.17〜0.50)でした。片頭痛日数が半分以上減った人の割合は、治療期間で62.8%対42.9%、治療終了後の3周期でも58.1%対38.1%と、効果が6周期持続しました。有害事象は軽度で、発生率は鍼治療群9.3%、薬物群16.7%でした(群間差は統計的に有意ではありません)。

著者らは、差が「臨床的に意味のある最小の差(0.5日)」には達していないこと、偽の鍼にも一定の作用があり得ること、対象が中国の女性に限られることを限界として挙げています。2005年の小規模試験(Linde ら、28人)では、本物の鍼と偽の鍼に差はありませんでした。

片頭痛全般の予防については、日本の『頭痛の診療ガイドライン2021』が鍼治療を非薬物療法として取り上げています。Cochraneレビュー(2016年)や、Zhao ら(JAMA Intern Med、2017年)、Xu ら(BMJ、2020年)などのランダム化比較試験も報告されています。

漢方:症例報告と系統的レビュー

同ガイドラインは、頭痛に用いる漢方薬として呉茱萸湯、桂枝人参湯、釣藤散、葛根湯、五苓散を取り上げています。月経関連片頭痛については、頭痛に使える漢方として、当帰芍薬散・桂枝茯苓丸・抑肝散などが、月経関連片頭痛の項を含めて解説されています(日本医事新報、2023年)。

当帰芍薬散で改善した難治性の月経時片頭痛5例の報告(J Gen Fam Med、2019年)や、月経後期の片頭痛に十全大補湯が奏効した9例の報告(日本東洋医学雑誌、2018年)があります。いずれも症例報告・症例集積で、効果を確立するものではありません。中国語文献の月経時片頭痛に対する中医学のRCT 11件を整理した台湾のレビュー(2021年)では、月経前から介入を始める方法が多く用いられていました。片頭痛全般では、経口の漢方薬がプラセボより片頭痛の頻度と痛みの強さを減らし、治療期間が長いほど効果が大きい傾向を示した系統的レビュー(Front Neurol、2022年)があります。

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タナココにおける漢方・鍼灸のサポート

進め方:周期に合わせて、3周期を一区切りにします

① 頭痛日記の確認:発作の日、月経の日、痛みの強さ、鎮痛薬の使用日を記録していただき、発作が周期のどこで起こるかを整理します。診断・処方薬など、現在の医療の状況もお聞きします。

② 弁証:脈診・舌診・腹診・問診で、前章の型のどれが中心かを判断します。

③ 周期に合わせた方針:月経後〜排卵期は血を補い土台を整える、月経前は気の巡りとむくみに対応する、月経期は痛みが強い時期の負担を減らす、という考え方で、処方と施術を調整します。

④ 3周期ごとの評価:発作の回数、強さ、持続時間、鎮痛薬の使用日数を一緒に確認し、方針を見直します。

漢方薬

加味逍遙散・抑肝散:月経前のイライラや張る痛みなど、気の流れの滞りが目立つ場合に。

桂枝茯苓丸:月経痛が強く、血行の滞りが目立つ場合に。

当帰芍薬散・十全大補湯:血や気の不足、冷え、疲れやすさ、月経後の頭痛が目立つ場合に。

五苓散・呉茱萸湯・半夏白朮天麻湯:むくみ、吐き気、冷えや天候で悪化する重い頭痛が目立つ場合に。

処方は、年齢・体質・月経の状態・妊娠の予定・現在の服薬に合わせて決めます。甘草を含む処方の重複や、他の薬との相互作用は、薬剤師が確認します。

鍼灸

頭部・頸部の百会、風池、率谷などで頭痛そのものに、太衝や内関で気の巡りと悪心に、三陰交、血海、足三里、関元で血と気の土台と冷えに対応します。月経前の下腹部の調整には、研究でも用いられた大赫、中極、帰来なども参考にします。冷えが強い方にはお灸を併用します。

鍼治療では、軽度の内出血やだるさが起こることがあります。細い鍼で弱い刺激から始め、反応を確認しながら進めますので、鍼灸がはじめての方もご相談ください。

西洋医学の診断と治療を土台に、それと並行する形で漢方・鍼灸を考えます。「頭痛外来に行くべきか迷っている」という段階でも、情報整理のご相談から歓迎します。

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よくある質問(FAQ)

生理のときだけ頭痛が起こります。月経関連片頭痛でしょうか?
月経の2日前から3日目までの5日間に、片頭痛の特徴(拍動する痛み、悪心、光や音への過敏、4〜72時間の持続など)をもつ発作が3周期中2周期以上で起これば、月経関連片頭痛または純粋月経時片頭痛に該当する可能性があります。診断には頭痛日記による記録が必要です。まず頭痛外来・脳神経内科・内科などで他の頭痛との区別をご確認ください。
生理前の頭痛と、月経前症候群(PMS)の頭痛は同じものですか?
重なることはありますが、同じとは限りません。PMSは月経前に起こる心身の不調の総称で、頭痛はその症状の一つとして現れることがあります。拍動性の痛みや悪心、光・音への過敏といった片頭痛の特徴を満たす場合は月経関連片頭痛として扱われます。どちらの場合も日記をつけると、医師や私たちが周期との関係を把握しやすくなります。
生理中は痛み止めが効きにくいのはなぜですか?
月経期の片頭痛は、他の時期の発作に比べて痛みが強く、持続が長く、薬が効きにくい傾向があると報告されています(Granella ら、2004年)。痛みが出始めた早い段階での服用や、月経周辺だけ予防的に薬を使う方法などがあります。痛み止めの使用が月に10〜15日以上続くと、薬剤の使用過多による頭痛を招くおそれがあるため、主治医にご相談ください。
低用量ピルで月経関連片頭痛は良くなりますか?
個人差があります。エストロゲンの変動を安定させる目的で検討されることがありますが、前兆を伴う片頭痛では、脳卒中のリスクの観点からエストロゲンを含む薬は使用が制限されます。また、休薬期間の消退出血の時期に発作が起こる方もいます。使用の可否は婦人科・頭痛を診る医師と相談して決めてください。
月経関連片頭痛に漢方や鍼灸は有効ですか?
鍼灸については、中国で行われた月経関連片頭痛の多施設ランダム化比較試験(2022年)で、24回の鍼治療がナプロキセンより片頭痛日数を多く減らし、効果が6周期持続したと報告されています。ただし、差は小さく、研究数も限られます。漢方は症例報告や症例集積が中心で、質の高い比較試験はまだ少ない段階です。確実に効くと言い切れる段階ではありませんが、体質と周期に合わせて取り入れる価値のある選択肢として、私たちは丁寧に取り組んでいます。
西洋薬(トリプタンやCGRP関連薬など)と併用できますか?
多くの場合、併用できます。薬剤師の資格を持つ担当者が、現在の処方薬との相互作用(甘草を含む処方の重複など)を確認したうえで、漢方処方を提案します。処方薬を自己判断で中止することは勧めません。漢方・鍼灸を併用していることは、主治医にもお伝えください。
変化を感じるまで、どれくらいかかりますか?
個人差があり、一概には言えません。月経周期を単位に評価するため、まず3周期(約3か月)を一区切りとして、頭痛日記で発作の回数・強さ・鎮痛薬の使用日数を一緒に確認します。変化に応じて処方と施術を調整しながら進めます。

月経のたびに繰り返す頭痛を、そのままにしない選択肢があります

月経に合わせて起こる頭痛は、周期が分かるぶん、準備と対策を重ねやすい不調です。診断と西洋医学の治療を土台に、体質・周期・生活の面から整えることで、発作の回数と強さを減らし、月経の時期を落ち着いて過ごせる状態を目指します。

私たちは、この頭痛を「体質だから仕方がない」とは考えていません。頭痛日記をもとに原因を一つずつ整理し、変化を確認しながら処方と施術を見直し、改善が見えてくるまで調整を続けます。

「鎮痛薬が効かなくなってきた」「月経の予定に合わせて仕事や予定を組んでいる」「薬を減らしたい」「妊娠を考えていて薬の選択に迷っている」など、どのような状況でも、現状をお聞きすることから始めます。薬剤師・鍼灸師・心理士の資格を持つ担当者が、西洋医学と中医学の両面から、一人ひとりに合った提案をいたします。

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