男性のアルコール摂取と妊活

こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。

 

妊活の相談で男性から「アルコールは飲んでも大丈夫なのか」というご質問を受けることが非常に多くあります。

参考になりそうな研究報告がありました。

上記の報告は、2型アルデヒド脱水素酵素(ALDH2)という「アルコール」の代謝に関係する酵素の変異と「精液所見」との関係を調べたものです。

アルデヒド脱水素酵素2(ALDH2)は、お酒に強いか弱いかに関係する酵素で、アルデヒド脱水素酵素2(ALDH2)の変異は東アジア人の40%~50%にみられるといわれ、この変異があると、飲酒後に頭痛、顔が赤くなる、動悸などが見られやすくなります。

 


2型アルデヒドデヒドロゲナーゼ遺伝子(ALDH2)について

2型アルデヒドデヒドロゲナーゼ(ALDH2)は、アルコールが分解されたあとにできる、アセトアルデヒドを分解する酵素です。ALDH2は、遺伝子の点突然変異によるものと考えられています。

対立遺伝子が2本とも弱いホモ欠損型の人(日本人の1割弱)は飲酒でアセトアルデヒド濃度が急激に増加し、激しいフラッシング反応(顔面紅潮、嘔気、頭痛、眠気)がみられます。1本が弱く1本が強いヘテロ欠損型の人(日本人の3割強)も、2本とも強いホモ活性型の人の1/16程度の酵素活性しかないため、全く飲めない人ほどではありませんがフラッシング反応が起こります。日本列島の中心部ほどALDH2欠損の頻度が若干高い傾向にあるそうです。またALDH2欠損者では飲酒による食道や咽頭の発癌リスクが高まることがしられています。



さて研究ですが、東アジア系の男性を対象に、ALDH2遺伝子型の変異(酵素の活性の低下があるかどうか)、アルコール摂取量、精液検査所見についてを調べました。

その結果、参加した112名のうち45名(40.2%)で酵素活性が低下していました。そして、酵素活性が低下している方の場合、過去1ヶ月で1日2杯、月2回以上あると、精子の運動率が低下していることが分かりました。

 

1日2杯、月2回だとそこまで多くはないような気がしますが、酵素活性が低下している方の場合はこれ以上だと影響を受けるようです。お酒に強い人は大丈夫で、お酒に弱い人は影響を受けるというのはなんとも不思議です。

お酒が好き、でも弱いという方は妊活に関しては控えた方が良さそうです。

 

*漢方で卵を守ることの重要性*

西洋医学的には、卵子を積極的に守る方法はありませんが、漢方では「卵」を育てながら、発育途中のさまざまなストレスからどうやって「卵」を守っていくかも考えて処方を組み立てていきます。また、着床後は妊娠を継続させ、また妊娠期間をトラブルなく過ごせること、産後は速やかに体調を回復させ産後うつなどにならないようにすることなど、先々のことも考えながら作っています。妊活・不妊治療をされているかたはぜひ漢方を取り入れて欲しいと思います。

 

漢方相談・妊活相談・腎不全相談・鍼灸接骨院 & よもぎ蒸し・カフェ

タナココ

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
妊活・メンタル不調・腎不全、なかなかよくならない痛みなどご相談ください
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

問い合わせ 相模原 漢方薬局 鍼灸 接骨院

目次