心の不調は体から整える?──最新脳科学の研究が示す新しい視点

目次

🤝 脳と体はどっちが先?

私たちは日常生活の中で、「頭で考えて、体の反応はその結果」と考えていることが多いと思います。

「脳」が指令を出して体が動く、というのは「体」の反応としては自然に感じますが、本当に「脳」がいつも先に動いているのでしょうか。

今回紹介する研究は、「物語」を聞いている時間、気を取られている時間、そして何もしていない安静な時間に、脳波だけでなく、心拍、呼吸、瞳孔の動き、皮膚の反応、目や頭のわずかな動きまでを同時に記録して、「脳」と「体」の関係を調べたものです。

中医学では古くから、心と体は別々に存在するものではなく、呼吸や脈、目の状態といった体の変化と、心の動きと深く結びつくと考えられてきました。

中医学では古くから、心と体は切り離せないものとして捉えられてきました。呼吸や脈、目の状態といった体の変化は、心の動きと深く結びつくと考えられています。

今回の研究は、「心身は相互に影響し合う」という中医学的な視点と重なる部分があります。

現代の研究が、中医学の視点とどう重なるのかも見ていきながら、続きを詳しく見ていきましょう。


目次

  1. 🤝 脳と体はどっちが先?
  2. 🧠 どんな研究?
  3. 🫀 体の変化が、脳より先に表れていた!?
  4. 🧠 脳は、何に左右されていた?
  5. 🌱 中医学の視点では?
  6. 📝 体から整えることも、ひとつの手がかり

🧠 どんな研究?

今回の研究では、「脳」と「体」を別々に扱うのではなく、同じ人の、同じ瞬間に起きている変化として、まとめて記録している点が特徴です。

対象は健康な大人66人で、脳波に加えて、心拍、呼吸、瞳孔の大きさ、皮膚の反応、目や頭の小さな動きまでを同時に測っています。

測定した場面は三つあります。

・物語を注意深く聞いているとき
・同じ物語が流れている中で別の作業に気を取られているとき
・何もせずに静かに過ごしているとき

私たちの日常に近い「集中している状態」「注意がそれている状態」「休んでいる状態」を、そのまま実験の中で再現しています。

この研究で特に注目したいのは、脳と体が「動くかどうか」ではなく、どちらの変化が先に起きて、そのあとの影響を調べている点です。

脳と体のつながり方は向きまで確認できる設計になっています。


🫀 体の変化が、脳より先に表れていた!?

まず研究者が注目したのは、脳と体の変化のどちらが先に起きやすいのか、という点です。

データを整理すると、そこにははっきりとした傾向が見られました。

「脳」の活動が心拍や呼吸など「体」に影響する場面も確かに確認されていますが、全体としては、「脳」が先に変化するよりも、「体」の変化が先に起き、そのあとに「脳」の活動が変わる流れが多く見られました。

具体的には、瞳孔の大きさや目の動き、呼吸の変化が先に起こり、そのあとに脳波が変わる、という様子が繰り返し確認されています。

こうした変化は、物語を聞いているときだけでなく、注意がそれているときや、何もしていない安静な時間にも共通していました。

つまり、この研究が示しているのは、脳と体は「脳が先に決めて体が従う」という関係ではなく、むしろ、体の状態が先に変わり、その情報を受け取る形で、脳の働き方が調整されている場面が多かった、という点です。

この傾向が状況を問わず見られたことから、脳と体のあいだには、一定の連動のかたちがある可能性が示されました。

これは、一般的なイメージとは少し異なる結果です。


🧠 脳は、何に左右されていた?

研究では、脳の活動が何によって変化しているのかを、二つの側面から調べています。

ひとつは物語の音や言葉といった「外から入ってくる刺激」。
もうひとつは、心拍や呼吸、目の動きなどの「体の状態」です。

その結果、物語を聞いているとき、脳はまず「音が変わったこと」に反応していました。声の大きさや話し始め・終わりといった変化です。一方で、話の内容や意味を理解することが、そのまま強い脳波の変化として表れていたわけではありませんでした。

一方で、心拍や呼吸、瞳孔の動きといった体の状態は、脳の活動の変化と強く結びついていました。体に変化が起きたあとに、脳の活動が続いて変わる変化が、繰り返し確認されています。

つまり、脳の変化は「外からの刺激」だけで決まるのではなく、そのときの体の状態を土台にして形づくられている部分が大きい、ということです。

脳は単独で働いているのではなく、体の状態を受け取りながら調整されていることが示されました。


🌱 中医学の視点では?

今回の研究では、体の状態が先に変わり、その影響を受けて脳の働き方が調整される場面が多いことが示されました。

中医学では、思考や感情を担う「心」は、呼吸や血の巡り、体の緊張といった体の状態に支えられていると捉えます。体のバランスが先に乱れれば、心の働きにも影響が及ぶ、という見方です。

呼吸や心拍、目の動きが先に変わり、そのあとに脳の活動が変化するという今回の結果は、こうした中医学的な考え方と重なる部分があると読むことができます。心と体が切り離せない関係にあることを、現代的な測定方法で捉え直した結果とも言えます。

この視点に立つと、心の状態を整えるために、呼吸や姿勢といった体の側から見直すことが大切と言われてきたのかがわかります、。。


📝 体から整えることも、ひとつの手がかり

この研究は、「考え方を変えれば心が整う」「脳がすべてを決めている」という見方に、少し違う視点を与えてくれるものでした。

脳の働きは、外から入る刺激だけで決まるのではなく、そのときの体の状態に支えられながら調整されていることが、データから示されています。

心の調子が気になるとき、無理に考え方を変えようとしなくても、呼吸の深さや姿勢、体の緊張に目を向けることが、ひとつの助けになるかもしれません。そうした小さな変化の積み重ねが、結果として脳の働き方にもつながっていく可能性があります。

脳と体を別々に切り分けるのではなく、体の状態を整えることも、心に向き合う道の一つとして捉える──この研究は、そんな選択肢があることを、教えてくれるものでした。

「健全なる精神は健全なる身体に宿る」──この言葉を、現代の研究が裏づけているようにも感じられます。

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