PGT-Aをより効果的にするために漢方を

こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。

 

PGT-Aを効果的にするためにぜひ漢方を併用して欲しいと思っています。

 

体外受精により得られた胚(受精卵)の染色体や遺伝子の情報を調べる検査をPGT(preimplantation genetic testing)といいます。着床前の遺伝子を調べる検査は、子どもの疾患の発症を防ぐことにその原点があります。

 

PGTは何を調べるかでPGT-A、PGT-M、PGT-SRに分類されます。

 

PGT-A(Preimplantation genetic testing for aneuploidy)は「着床前胚染色体異数性検査」と呼ばれ、染色体の本数の過不足(染色体異数性)を調べます

卵の染色体は時間の経過により異常が増えることがわかっています。そのため高齢になると流産や反復着床不全となる可能性が高くなります。

 

PGT-Aでは、体外受精によって得られた受精卵の染色体数を調べて、染色体に過不足のない胚を移植できるようにします。


PGT-Aは全ての方ができる検査ではなく、対象は

・ARTを実施しており、直近の胚移植で2回以上連続して臨床的妊娠が成立していない方
・直近の妊娠で2回以上連続した流産を経験している方
・夫婦うち、いずれかが染色体構造異常である場合

となっています。

 

登場した時は夢のような検査で、これで劇的に出産率も変化する!と思っていましたが、実際は思うような効果が得られないこともありますし、難しい面があることもわかってきています。

 

昨年、日本から PGT-A と妊娠・出産に必要な卵の「数」について調べた報告がありました。

 

PGT-Aを受けようと考えている方は、妊娠・出産までにどのくらい卵が必要なのか知りたいと思うことがあります。

特に年齢の影響で妊娠が成立しないと考えられるケースでは、妊娠・出産するために問題のない卵が何個必要なのかを考えることが多いと思います。

 

今回ご紹介するのは、このような疑問に応えるために、関連する研究と現在のデータベースに基づき、PGT-Aの結果から「50%」 の確率で出産するために必要な受精卵(胚盤胞)の数を調べた報告です。

 

その結果、「50%」の確率で出産するためには

40 歳では「8」個
43 歳では「21」個

の受精卵(胚盤胞)が必要と試算されました。

「50%」でこの個数ですから、かなり厳しい数字と言えると思います。

 

PGT-Aによる胚移植では、移植あたりの「流産率」は低下させることはわかっていますが、母親の年齢が高い場合、必要な受精卵(胚盤胞)を減らすものではないこともわかっています。

 

また、以前ご紹介した報告でも、年齢が35歳未満では検査によるダメージが大きく、リスクの方がメリットを上回ることを示しています。

PGT-Aはダメージが大きい「侵襲性検査」ですが、今後精度の高い「非侵襲性検査」が実用化されれば、出産率が大幅に改善する可能性がありますが、今の所そのような検査の目処は立っておりません。

 

一方で、卵の「育て方」でPGT-Aの検査の結果が変わることもあります。

卵は排卵までに約半年かけて発育をします。その発育過程でどうやって卵を守っていくかも非常に重要です。

 

西洋医学的には、卵を積極的に守る方法はありませんが、漢方では「卵」を育てるとともに、発育途中のさまざまなストレスからどうやって「卵」を守っていくかも考えます。

妊活されている方は、特に漢方は相性がよい方法だと思いますので、ぜひ取り入れて欲しいと思います。

 

妊活では年齢を重ねると難しさが増していきますが、その難しさを減らすお手伝いが漢方でできます。ぜひ一度ご相談ください。

 

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