📱スマホ利用時間が身体イメージに与える影響
指先ひとつで、世界中の「完璧」にアクセスできてしまう現代。ふとした瞬間にスマホの画面に映り込む自分の顔を見て、なんとなく自信を失ってしまう……そんな経験は、もはや大人だけの悩みではありません。
今回紹介するのは、ヨーロッパの思春期の男女3,608人を対象に行われた、デジタルメディアの利用と「自分の体の捉え方」に関する大規模な調査です。
私たちが日常的に触れるスマホやインターネットが、鏡を見る時の「心」にどのような影響を与えているのか──この研究には、現代を生きる私たちのヒントが隠されています。
中医学の視点から見ると、過剰な視覚情報は「心(しん)」を疲れさせ、私たちの内面にある「美しさの軸」を揺さぶる要因にもなり得ます。
画面の向こう側の世界と、どう折り合いをつけていくべきか──では、自分を大切にするためのヒントを探っていきましょう。
🧪 どんな研究?
この研究の舞台は、イタリア、エストニア、キプロス、ベルギー、ポーランド、スウェーデン、ドイツ、ハンガリー、スペインの計9カ国です 。2013年から2014年にかけて、12歳から17歳の青少年3,608名を対象に行われた大規模な追跡調査の結果に基づいています 。
参加した子どもたちは、日々の生活の中で以下の4つのメディアにどれだけの時間を費やしているかを回答しました。
・スマートフォン(テレビ番組や動画、音楽視聴など)
・インターネット
・テレビ・DVD・ビデオ
・PC・ゲーム機(インターネット利用時間を除く)
同時に、
「自分の体を太っていると感じるか」
「体重が増えることに恐怖を感じるか」
「自分の体型が自分自身の評価にどれくらい影響しているか」
といった質問を通じて、自分の体に対する心の「不満足度(BIDスコア)」を0点から30点の範囲で算出しました 。スコアが高いほど、自分の見た目に対して強いストレスや不満を抱えていることを意味します 。
単に「メディア時間の長さ」だけを見るのではなく、家族の経済状況や親子の関係性、さらには親自身の身体への考え方など、心に影響を与えそうな多くの要素を考慮しながら、データが慎重に解析されました 。
📊 どんな結果?
解析の結果、現代の生活に欠かせないツールが、私たちの自己評価にじわりと影響を与えている実態が見えてきました。
スマホとネットの強い影響力
スマホやインターネットを使う時間が長ければ長いほど、自分の体型に対する不満が積み重なっていくことが分かりました 。例えば、スマホを触る時間が1時間増えるごとに、鏡に映る自分をネガティブに捉えてしまう心の動きが、強まっていく傾向が示されています 。
性別による違い
女子では、スマホやネットに加えて「テレビ」を見る時間が長いことも、自分の体への自信をなくす要因になっていました 。一方で男子の場合、テレビによる影響はほとんど見られませんでした 。
意外な「痩せている子」の苦悩
さらに意外だったのは、現在「普通体重」や「痩せ気味」の子どもの方が、肥満傾向にある子どもよりもデジタルメディアの影響を強く受け、自分の体に不満を持ちやすいという点です 。
「家族」という盾の効果
この研究の最も大切な発見は、スマホやネットを長時間使っていても、「親子の会話が充実している」「家がリラックスできる場所である」というポジティブな家庭環境がある場合、デジタルメディアが心に与える影響は和らいでいました。
この結果が伝えているのは、デジタルメディアを単に遠ざけるべきだという話ではありません 。画面の中の「完璧な理想」と自分を無意識に比べて疲れてしまう心を、家庭という場所がしっかりと受け止めてくれるということです 。たとえオンラインの世界で自信を失いそうになっても、身近な人とのポジティブな関わりが「心の防波堤」となり、自分らしさを保つための大きな支えになってくれるのです 。
🌱 中医学の視点では?
中医学では「目」と「肝(かん)」には密接なつながりがあると考えています。スマホで視覚情報を入れすぎることは、肝に蓄えられた栄養源である「血(けつ)」を消耗させる行為です 。この「血」が足りなくなると、精神を司る「心(しん)」が不安定になり、他人と自分を無意識に比べて落ち込みやすくなる、いわば『心の栄養不足』のような状態を招きます 。
また、自分の体型を気にして思い悩むことは、消化を助ける「脾(ひ)」の働きを滞らせ、元気を生み出す「気」の不足にもつながります 。
今回の研究で「家族の温かさ」が心を守る盾になると示されたのは、中医学でいう「安神(あんじん)」、つまり心を穏やかに落ち着かせる養生そのものです 。
家で交わす何気ない会話や食事の温もりは、画面越しに受けたストレスを和らげ、「気」を補ってくれる、一番身近な心の「養生」になっていたのだと思います。
🧑🧑🧒 画面を閉じたあとに残る「居場所」を大切にする
デジタルメディアが生活の一部となった今、流れてくる情報を完全に遮断することは現実的ではありません。
けれど、この研究が教えてくれたのは、画面の中の「理想」に圧倒されそうになったとき、私たちを等身大の自分へと引き戻してくれる「居場所」の力です 。
たとえネット上の基準や、誰かの着飾った「日常」に心が揺らいだとしても、ありのままの自分を認めてくれる存在が近くにいることで、「自分」を肯定する力のバランスは保たれます 。
大切なのは、デジタルの波に飲み込まれないための心の拠り所を、日々の何気ない対話や温かな家庭の雰囲気の中で育んでいくことです 。自分を好きでいられる環境は、オンラインの世界だけでなく、まず私たちの目の前の日常から始まっていくのだと思います 。
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