こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。
産後のトラブルの1つに「抜け毛」があります。
産後の抜け毛は「血(けつ)」と「腎(じん)」を補う処方で対策を行います。
産後の抜け毛は「分娩後脱毛症」といって産後2〜3ヵ月後くらいから抜け始めます。ピークは半年ぐらいで、その後は落ち着いてきます。妊娠中はエストロゲンが盛んに分泌されるため、本来抜けるはずの毛の成長期が長くなり抜けずに維持されます。
産後はエストロゲンが急激に減少し、本来の毛髪サイクルに戻るため脱毛が増えます。この場合であれば放置していてもそのうち抜け毛も減って、以前のような髪に戻ってきます。
一方、なかなか抜け毛が止まらず続くケースもあります。
この場合の原因としては心身の「ストレス」が考えられます。
出産は女性の体に大きなダメージを与えます。さらに回復が十分に行われないまま、育児が始まります。生活のリズムも大きく変わり、十分な栄養もとれず、睡眠不足にもなります。慣れない育児での心労も加わり、ストレスも増えていきます。
このような状況が「抜け毛」からの回復を妨げ、いつまでも抜け毛が止まらない状況を作り出します。
中医学では「髪は血の余り」「髪は腎の華」という考え方があります。
「血」が十分にあり、「腎」元気だと髪も生えツヤやコシがしっかりでるという考え方です。
妊娠と出産は母から子へ、たくさんの「エネルギー」や「血」を受け渡しますが、腎に蓄えておいた「エネルギー」と大量の「血」を子どもに受け渡した母親は圧倒的に「腎」が弱り「血」不足します。
また、二人目以降の出産では妊娠と出産を重ねるごとに「腎」や「血」の消耗も大きくなり、症状もよりひどくなります。
漢方では、産後の抜け毛の予防や改善には「腎」と「血」のケアを行います。
産後すぐに開始することで、抜け毛だけでなく、産後の回復も助けます。
産後は「育児」を優先し自分の体のケアが不十分になりがちですが、自分の心と体のケアをしないと「育児」を続けるのも大変になってきます。
産後の抜け毛が戻らない場合は、放置するとそのほかの不調も出やすくなりますので、漢方による体調管理をご相談ください。
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