妊娠中の解熱消炎鎮痛剤の服用について

こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。

 

米FDAは、妊娠中の約20週以降の非ステロイド性の解熱消炎鎮痛剤(NSAIDs)の使用により、合併症のリスクが高まるとして使用制限を呼びかけています。

 

妊婦さんは安定期に入れば、多少薬を飲んでも大丈夫と言われていますが、これは赤ちゃんの器官形成が終わっているため、薬による「奇形」の影響はほとんど受けなくなるからです。

しかし一部の薬ではたとえ安定期に入っていても使用を避けた方が良い薬があります。その一つに解熱消炎鎮痛剤(NSAIDs)があります。

 

妊娠中はさまざまな体の変化が起こりますし、妊娠していない時に比べ免疫機能も低下する影響もあり、感染症にかかりやすくなったりもするため、発熱や痛みなどのトラブルが起こることもあります。

 

もし、熱や痛みなどを和らげるために、安定期以降であれば、解熱剤や痛み止めを服用しても大丈夫だと思っている人は注意してください。

 

今までも妊娠末期の服用では、分娩遅延や胎児の動脈管収縮の可能性が指摘されていましたので、日本においても、妊娠後期(28週〜)の服用は禁忌とされていましたが、今回の使用制限の呼びかけは、妊娠20週以降の女性がNSAIDsを服用すると、まれではありますが、胎児の腎臓が障害されることにより羊水量が減少し、妊娠合併症が生じる可能性があるからというものです。

 

いままでとは内容が異なります。

 

妊娠20週を過ぎると、羊水の主な産生源となるのは胎児の尿です。消炎鎮痛剤(NSAIDs)を服用することで、胎児の腎臓が障害されると尿が作られなくなり、羊水量が減少する可能性があります。

服用を中止すると羊水の量は正常な量に戻るようです。

 

FDAが注意を促した消炎鎮痛剤は、イブプロフェン、ナプロキセン、ジクロフェナク、セレコキシブなどを含む処方薬および市販薬(OTC医薬品)ですが、今回は低用量アスピリン(81mg)は、対象とはされていません。低用量のアスピリンについては他の重要な治療薬であるため、医師の管理下で使用されるべき薬としています。

 

妊娠中の薬の服用については、判断が難しいため服薬については必ず担当医に相談するようにしてください。

 

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