会話のあとに残る「印象」は何で決まるのか

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🗣️ 心理学研究から見えてきた「印象」の仕組み

初対面の人と話したあと、「あの人なんか良かったな」と感じることがあります。

その感覚を振り返ってみると、話題が特別だったわけでも、相手が饒舌だったわけでもない、ということが少なくありません。

今回紹介する研究は、そういった「印象」がどこから生まれているのかを、シンプルな行為から探っています。

その行為とは「質問すること」です。

ただし、質問なら何でもいいという話ではないようです。

雑談やデートといった日常的な会話を丁寧に分析し、「どんな質問が、相手の受け取り方に影響しているのか」を検証したのが、この研究です。

研究では普段は意識されにくい会話の振る舞いが、相手の印象を左右している様子が見えてきます。

中医学の視点から見ても、このテーマは興味深い位置にあります。

中医学では、人の向き合い方は内側にある「心(しん)」の状態が反応や態度として外に表れると考えます。「質問」は、相手に意識を向けている状態があらわれた状態です。

では、この研究では「質問」という行為をどのように分け、どんな方法で「印象」への影響を確かめたのでしょうか。

続きを見ていきましょう。


🔍 どんな研究?

この研究では、「質問」の印象を、3つのシーンで確かめています。

1つ目は、2人で15分間チャットをする実験です。
片方だけに「質問を多くする」か「あまりしない」かを指示し、会話のあとで相手の印象を評価しました。

2つ目は、2人とも質問数の指示を受けたうえで会話を行い、そのやり取りを第三者が見て印象を判断します。
当事者と第三者の評価の違いを比べています。

3つ目は、スピードデーティングの会話分析です。
出会いの場で交わされた短い会話を材料にして、質問の仕方と、「もう一度会いたいと思われたか」という行動との関係を分析しました。

この研究で大事にされたのは、質問する「数」だけではありません。
相手の話を受けて続ける質問を「フォローアップ質問」として区別し、その影響を詳しく見ています。


📊 どんな結果?

この研究でまず分かったのは、とてもシンプルな内容でした。

会話の中で「質問」をしていた人は、相手から好印象を持たれやすかったということです。この結果は、複数の実験で同じように確認されました。

ただし、質問をしていた本人は、その変化にほとんど気づいていませんでした。自分では普通に話しているつもりでも、相手の評価は静かに変わっていた、という状態です。

さらに重要だったのは、質問の内容です。
話題を次々に変えるような質問よりも、相手の話を受けて「それでどうなったの?」「もう少し詳しく教えて」と続ける質問のほうが、良い印象につながっていました。

こうした質問を受けた人は、「この人は話を聞いている」「ちゃんと向き合ってくれている」と感じやすくなっていました。

研究では、この受け止められ方を「応答性」と呼び、相手に関心を向けて話を聞いていると伝わったかどうかを指標にしています。

スピードデーティングの分析でも同じ傾向が見られました。短い会話でも、相手の話を受けて質問していた人のほうが、「もう一度会いたい」と選ばれやすかったのです。


🌱 中医学の視点では?

中医学では、人の精神活動の中心を「心(しん)」と考えます。

ここでいう「心」には、感情だけでなく、注意の向け方や相手への関わり方も含まれます。その状態は、態度や反応として外に現れると考えられています。

この研究で重要だった「フォローアップ質問」は、心が相手に向いている状態が、会話の中で形として現れた一場面と捉えられます。

きちんと興味を持って話を受け止めている姿勢が、「質問」という形で表れ、それが相手に

「話を聞いてもらえている」
「向き合ってもらえている」

と受け取られた結果、好印象につながったと考えることができます。

研究で評価されていたのも、質問の巧みさではなく、「話をきちんと受け止めている」と伝わったかどうかでした。

人とのやり取りは、「心」の向きがそのまま表に出る場として見ると、中医学の視点とも重なる部分があります。


✍️ 心の向け方で変わる「印象」

この研究が示しているのは、「好印象」を与えるための要素は、声のトーンや話題の面白さを磨くという内容ではないということでした。

相手の話を受け取り、興味を持ってその続きを知ろうとする「質問」の形──それだけの行為が、会話のあとに残る印象を変えていました。

無理に場を盛り上げる必要もなく、強く印象づけようとする必要もありません。大切なのは、相手の言葉を受け止め、そこからもう一歩だけ踏み込むことでした。

この研究は、その積み重ねが、相手からの「印象」を変えていくことを示しています。

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