乳腺炎と漢方

こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です

 

産後すぐに始まるのが授乳です。

はじめは母乳の量が少なくて心配される方もいますが、赤ちゃんの胃の容量は出生時は30~60mLでとても小さいので心配ありません。母乳は少しずつ増えて、それに合わせて赤ちゃんの胃も大きくなっていきます。

 

授乳のトラブルで、開始6〜10週ごろに起こりやすいのが「乳腺炎」です。

乳腺炎の原因は

・うっ滞
・感染
・化膿

の3つに分けられますが、まとめて乳腺炎としています。

 

乳腺炎は予防や、早期の対応が重要ですが、予防や早期にケアをしていたにもかかわらず発熱して1〜2日で解熱しない場合は受診を考慮してください。

 

出産後は、生活のリズムが乱れますし、それにより食生活も乱れることが多いです。乳腺炎の原因として高脂肪食などが言われていますが、重要なのは水分をしっかり取って、バランスの良い食事内容にすることが大切です。

 

出産で体力を消耗し、授乳による睡眠不足も重なると頻回の授乳はとても大変です。授乳は「◯○しなくてはいけない」というものではなく、ライフスタイルに合わせて、母乳、母乳メインの混合、母乳+ミルクの混合など自分自身の状況に合わせて選びましょう。悩んだら助産師さんに相談するのも良いと思います。

 

また授乳の方法にも気をつけます。授乳時に乳腺に母乳が残ったままになっているとうっ滞しやすくなりますので、同じ姿勢での授乳や左右差をなくすように気をつけます。「この体勢じゃないと飲んでくれない・・・」ということもあるかと思いますが、乳腺炎を予防するためにも工夫をしながら、母乳が残らないようにしましょう。また締め付けの強い下着による圧迫も血行不良になるためよくありませんのでご注意ください。

 

乳腺炎かな?と思った場合でも授乳は可能です。発熱や痛みがあると授乳するのは大変ですが、うっ滞を防ぐためにもできる限り授乳は継続します。乳腺炎で薬を処方された場合でも、母乳に移行しにくい薬が処方されているはずですので、基本的には授乳は可能です。心配な方は、授乳中であることを伝えて念のため薬剤師に確認して下さい。

 

もともと、乳腺が細く詰まりやすい方もいらっしゃいますが、実際に授乳を始めて見ないとわからないため、授乳を開始して頻繁につまるようならその可能性が高いです。

 

色々ケアをしても母乳が詰まりやすかったり、乳腺炎になりやすかったりする場合は、漢方をお試し下さい。

 

昔から乳腺炎には「葛根湯」がよく使われていまが、実際に「葛根湯」を飲んでも効果を感じなかったという方もいらっしゃるようです。乳腺炎では葛根湯のみではなく、その時の体調や、乳腺の状態に合わせて調整すると高価的です。

乳管を広げるとされている牛蒡子を組み合わせたり、炎症が強く化膿しそうな場合は、桔梗や石膏を加えたりします。睡眠不足や疲労が蓄積し、イライラして気持ちが不安定になったりすると、そのことが引き金となって乳腺炎になりやすくなることもあります。その場合には気血を補ったり、気の流れをスムーズにする生薬を加えたりします。また詰まりやすい方は「お血」を伴うことも多いため、活血化瘀(血の巡りを改善し瘀血をとる)の生薬を加えるとスムーズになることも多いです。

授乳や育児はゆっくり休む時間を取ることも難しくなりますが、うまくペースをつかんで、できるだけ疲労を溜めないようにしましょう。

漢方がお役に立てることもありますのでお困りの際はご相談下さい。

 

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