「ぐっすり、ほどほど」が卵子の味方

卵子のポテンシャルを引き出す「睡眠」とは?

目次

🌙 「ぐっすり、ほどほど」寝ると卵が育つ?

妊活や不妊治療をがんばっていると、日々の生活習慣の一つひとつに「これでいいのかな」と不安に感じてしまう瞬間があります。

特に「睡眠」は、体力を回復させるための要。たっぷり眠れば卵子も元気になると信じたいところですが、最新の研究では、ただ長く眠ればよいというわけではないという意外な事実が見えてきました。

私たちの体の中で育まれる卵の成長と、夜の過ごし方の間には、想像以上に繊細な関係が隠れているようです。

中医学で大切にされている「巡り」の視点が、現代の不妊治療の現場でも、成績を左右する大きなヒントとして浮かび上がっています。


🧪 どんな研究?

今回の研究は、中国の武漢大学中南病院で不妊治療(ART)を受ける174名の女性を対象に行われました。2021年から2023年にかけて、治療をスタートする前から、日頃の眠りについて詳しく尋ねることから始まっています。

調査では、単に「よく眠れているか」という主観的な感想だけでなく、専用の質問票を使って「夜に何時間眠るのか」「ベッドに入ってから眠りにつくまでのスムーズさ」「日中のお昼寝(仮眠)の長さ」といった具体的な生活習慣を詳しく把握しました。また、心の状態が眠りに影響することも考慮し、日々のストレスレベルも合わせて確認しています。

こうして集めたデータをもとに、実際に採卵できた卵子の数や、卵子の成熟具合、そして受精したあとの卵がどれくらい元気に育ったかという、治療の各ステップにおける結果との結びつきを分析しました。


📊 どんな結果?

分析の結果、睡眠の「乱れ」だけでなく、実は「とりすぎ」も卵子の成長にブレーキをかけてしまうという意外な事実が見えてきました。

具体的に影響があったポイントは、大きく分けて3つです。

✅「睡眠の質の低下」は卵の数を減らす
寝つきが悪く、布団に入ってもなかなか眠れない状態が続いている女性は、採卵できる卵子の数が約2割少なくなっていました。さらに、週に3回以上寝付けない夜がある場合、受精卵が元気に育つ力(胚盤胞になる力)は、スムーズに眠れる人と比べて半分以下にまで落ち込んでしまうという結果が出ています。

✅「10時間以上の睡眠」は逆効果
「体を休めよう」とたっぷり10時間以上眠っているケースでは、かえって採卵できる卵子の数や、質の良い受精卵の数が3割〜4割ほど少なくなっていました。睡眠は不足しても、とりすぎても、卵の勢いを削いでしまうようです。

✅「1時間を超える昼寝」の意外な盲点
お昼寝が1時間を超えると、卵子が成熟する確率が大きく下がってしまいました。短時間の仮眠はプラスに働きますが、長すぎるとリズムを崩す原因になるようです。

また、この研究では、最終的な「着床率」や「妊娠率」そのものには、睡眠による大きな差は見られませんでした。

これを聞くと「睡眠は関係ないの?」と思うかもしれませんが、実はこの研究を読み解く上で大切にしたいポイントです。

今回の結果は、「一回の移植あたりの成功率」は変わらなくても、そこに至るまでの「良い卵が取れる数」や「順調に育つ数」に大きな差が出たということを示しています。

つまり、睡眠を整えることは、妊娠というゴールに繋がるチャンスを、確実に、より多く手元に残すことに直結しているのです。一回一回の治療の効率を上げ、心身の負担を減らすためにも、「睡眠」は無視できない強力な要素なのです。


🌱 中医学の視点では?

中医学では、睡眠を「陰(いん)」を補う大切な時間と考えます。これは、卵子を育むための「潤い」や「栄養」を、体の奥深くにたっぷりと補い、蓄える時間です。心地よく眠ることは、妊活の土台を作る何よりの「養生」となります。

一方で、中医学には「久臥(きゅうが)は気を傷(やぶ)る」という考えもあります。これは、長く横になりすぎると生命エネルギーである「気」の巡りが悪くなり、かえって体を疲れさせてしまうという意味です。

今回の研究で、10時間以上の睡眠や長い昼寝が卵子に影響したのも、まさにこの「巡りの停滞」が関係しているのかもしれません。休むことは大切ですが、休みすぎると「気」の巡りが悪くなり、卵子が成熟を妨げてしまうのです。

大切なのは、夜にしっかり「潤い」や「栄養」を蓄え、昼は「巡り」を促すというリズムです。これが卵子のポテンシャルを最大限に引き出す、中医学的に理想的なバランスに繋がります。


🥚 卵子に「ちょうどいい」元気を届ける

不妊治療の道のりは長く、心身ともにクタクタになってしまう日があります。そんな時、自分をいたわるための「眠り」は、何より大切です。ただ、今回の研究が教えてくれたのは、その優しさが卵子にしっかり届くためには、少しだけ「コツ」があるということです。

不足すれば潤いが足りなくなり、寝過ぎてしまうとエネルギーの巡りが滞ってしまう──そんな体の繊細なバランスを意識してみるだけで、今までの「寝る時間」が、卵子のポテンシャルを引き出し、チャンスを確実に広げる「質の高い養生」へと変わります。

「ちゃんと寝なきゃ」「しっかり寝なきゃ」と焦らずに、まずはいつものお昼寝を少し短めに切り上げてみたり、朝の光を浴びてリズムを整えてみたりするところから。

完璧を目指すのではなく、今の自分にとっての「ほどよい眠り」を見つけることが、新しい命を迎えるための、確実な一歩に繋がります。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ご覧いただきありがとうございます

「なかなか妊娠しない」
「病院での治療で結果が出ない」
「何をしたらよいのかわからない」
「何が正しいのかわからない」

一人ひとりの体質・背景・治療の内容を考慮しながら
中医学や心理学的アプローチによる心身のケアで
不妊カウンセラー、心理士、薬剤師、
鍼灸師、柔道整復師など多くの専門家が
全力で妊活・不妊治療をサポートします

⁡ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

漢方薬局・鍼灸接骨院

吸い玉(カッピング)
足ツボ(リフレクソロジー)
ヘッドスパ・美容鍼
よもぎ蒸しサロン
《タナココ》

目次