着床率を上げるための3つのポイント

こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。

 

以前、「着床の仕組み」はよくわかっていないことが多いことについて書きました。

 

 

着床は、妊娠に向けての最終段階であり、不妊治療、妊活の難所とも言える段階です。

よい配偶子と良好な胚を得たり、選別したりする技術が進んだ西洋医学では、「着床」が残された最後の大きな課題と言われています。

着床の直前(胚移植)までは順調で、でも「着床」だけがどうしてもうまくいかなというケースは少なからずあり、このような場合、西洋医学的には「移植を繰り返す」ことしか方法がなくなります。

しかし、このような場合こそ、中医学の視点でアプローチすることで、道が開けて来ることがあります。

 

中医学で、子宮内膜の着床環境を作る上でのポイントは3つあります。

・子宮内膜の厚さ
・子宮内膜の柔軟性
・子宮内膜の感受性

です。

 

子宮内膜の厚さ

西洋医学と同様に中医学でも「子宮内膜の厚さ」は重要な項目です。

特に体外受精をされているかたはこの厚さは気になるところだと思いますが、概ね8mm以上あれば移植が可能になります。

しかし厚ければ厚い方が良いかといえば、そうでもなく、10〜11mmを境に、厚くなれば着床率も低下します。

内膜が厚くなりにくい方は、中医学的に見て、血虚や陽虚と言われる状態のことが多いですのでこれらを改善する処方や生薬を用いて厚くなる様に調整します。

 

子宮内膜の柔軟性

西洋医学にはない概念の一つです。

内膜の柔軟性は直接測ることはできませんので、体にみられる症状から推測します。

中医学では、柔軟性は「瘀血」の状態を確認します。

瘀血がある時の体の変化として、

・針で刺されるような痛みがあって、痛む場所を圧迫すると痛みが激しくなり、部位は固定的で夜間に悪化する
・しこりのようなものがある場合、硬く移動しない
・あざができやすく紫暗色
・便がタール様
・顔色がうす黒く、爪や唇が青紫色で皮膚はカサカサして亀裂が入りやすい
・糸状の毛細血管拡張や腹部、下肢の静脈瘤
・月経不順、ひどい月経痛があり、経血の色が暗紫色で血塊がある
・舌が暗紫色で瘀点がみられ、舌下静脈が怒張し暗紫色
・子宮筋腫、子宮内膜症、子宮腺筋症、卵巣嚢腫、骨盤内に癒着がある、手術歴がある

該当項目が多い場合は瘀血が内膜に影響を与えている可能性があります。

これらの症状を通じて、体の「瘀血」の度合いをはかり、これを取り除く様な処方や生薬を用います。ただし、瘀血をとる処方はその使い方を誤ると妊活にとってマイナスになることもあるので慎重に用いる必要があります。

 

子宮内膜の感受性

今までは、中医学独特の概念でしたが、西洋医学的にも感受性に近い内容のことが分かってきていることがあります。西洋医学的には、妊娠に必要なさまざまな機構が正しく働き、着床能を得ること=感受性を得る、と考えると

・子宮内膜分化の制御(内分泌系、胚因子、免疫系)
・子宮機能の制御(内分泌系、神経系)
・母体の免疫機能の制御(胚因子)

が過不足なく働くことが、着床能を得ることであるということがわかってきています。

中医学では、子宮内膜の感受性の低下は「腎虚血瘀」が主な原因と考えられているため、「補腎活血」により感受性を高めることができるとしています。

 

このほかに、現代中医学的な処方や西洋医学的にみた体内の生理変化に合わせた処方調整を組み合わせるとさらに治療効果は上がります。

ただし、これにはちょっと注意が必要です。

例えば、妊活でよく用いられる「活血方」ですが、月経周期のある時期では子宮内膜の血流量が変化するため、それに合わせて活血の調整をすることで、着床に向けて本来の体の生理反応に近づけることができるため、より着床に適した環境にすることができますが、使い方を誤るとかえって着床を妨げてしまう可能性もあります。

このほか、西洋医学的に着床に必要な因子であることがわかっている、HIF2α、LIFなどの因子への漢方を用いたアプローチも試みられており、さらなる発展が期待できます。

 

妊活における漢方は、西洋医学的な理解とともに用いることで古典的な中医治療に比べ効果を高めることができます。

妊活で用いられている温経湯や当帰芍薬散、八味地黄丸などによる処方だけでなく、上記のような新たな知見を取り入れつつ、従来の「証」による中医学的に病態を把握しながら行うことで「着床」の成功に近づくことができます。

 

着床の原因を探る検査には

「着床の窓のずれ(ERA)」
「子宮内の細菌の種類と量(EMMA)」
「子宮内膜炎(ALICE)」

などがあり、オプションの検査で広く行われていますが、これらの検査をして異常が見られないにもかかわらず、着床しない方がいらっしゃいます。

このような場合は、西洋医学だけで妊活をするのではなく、「西洋医学と」「中医学」を組み合わせて着床の問題を解決することも取り入れてほしいと思います。

なかなか着床しないことでお悩みの際は、いつでもお気軽にご連絡ください。

 

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