「HSP」は「ハイリー・センシティブ・パーソン」の略語で、「繊細で生きづらい人」という意味で使用されることが多いです。これは正しい解釈なのでしょうか?
「HSP」は「心理学」での定義です。
病気ではないため、精神疾患の診断基準である「DSM-5」に記載はありません。
米心理学者の提唱した心理学的概念で「人格特性」として定義され「個性」についての一つの分類です。
HSPは訳すと「とても感受性が高い人」ですが、ニュアンスとしては「繊細すぎて生きづらい人」と理解されることが多いと思います。
実は学術的には「生きづらい人」というラベルは正しいとは言えません。
心理学で「環境感受性」という概念があります。
これは「良い環境からも悪い環境からも影響を受け取りやすい特性」のことをいいます。
慣れない環境に置かれた時に、いろんなことが気になって慎重になりしんどくなる人もいれば、いつもと変わらず過ごせる人もいます。
これは「環境感受性」の違いによるものです。
「HSP」は「環境感受性が高いこと」であって「生きづらさ」を表すラベルではありません。
環境感受性が高い人は、環境の質が悪ければ、感受性が低い人と比べて、望ましくない方向に進む傾向がありますが、環境の質がよければ、望ましい方向に進みやすくなります。
つまり「HSP」は「環境の質」に応じて変化しやすい人ということができると思います。
一方で、環境感受性が低い人は、環境の質が悪い場合には影響を受けにくいですが、同時に良好な環境であってもそこから利益を享受しにくい傾向がみられます。
「HSP」は「生きづらさ」のラベルではないですし、もちろん「良し悪し」でもなくニュートラルな特性の1つです。「HSPか非HSPか」の二値的に取り上げられることがありますが、環境感受性は、低い人から高い人までグラデーションがある連続的な特性です。重要なのは「HSPか非HSPか」ではなく、そのグラデーションの特性に対してどう対処していくかです。
環境感受性が高くて、色々なことに敏感に反応しすぎて疲れてしまう…と感じている人は、生活環境をうまく調整できるかどうかが「しんどさ」「生きづらさ」を大きく左右するため重要です。
「心の持ち方」や「考え方」を変えることではなく「環境」にフォーカスを当てた整備が大切になります。
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