ERA検査の有用性について

こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。

 

ERAの検査の有用性について、近年新たな報告が増えてきています。

 

ERAとは「子宮内膜着床能」の検査のことで、受精卵を何回も移植しても妊娠にたどり着かない場合に行うことがある検査の1つです。

「子宮内膜着床能」とは子宮内膜が「着床に適した状態」になることを言います。

 

着床に至る過程で最も重要なことは、「子宮内膜が受精卵を受け入れる状態(胚受容能)を獲得すること」と考えられています。

子宮内膜が胚受容能を獲得するためには、女性ホルモンと黄体ホルモンが適切に作用することが必要で、これがうまくいくと着床の準備ができた状態(いわゆる「着床の窓」が開いた状態)になります。

通常この「着床の窓」が開く時期は、排卵日を0日として排卵後7日前後(大体 ± 2日)と考えられています。

 

胚着床能の理論では、「着床の窓」が開いている時期以外に子宮内膜に着床しよとしても妊娠とはならず、着床したとしても超初期の流産(いわゆる化学流産)となってしまう可能性をしてしています。

 

そこでERA検査では、子宮内膜が着床に適した状態であるかを調べて、もしズレていれば、そのズレに合わせて移植日を調整できるようにします。

検査では移植時期に相当する日に子宮内膜の組織を採取し、その状態を遺伝子レベルで着床に適した状態になっているかどうかを調べるものです。

現在この検査は、「ERA」という Igenomix社が提供するものと、「ERPeak」というCooperGenomics社が提供するものの2種類があります。

 

「ERPeak」は「ERA」の後から登場した検査で、遺伝子の発現の解析により有効な方法がとられていることと、調べる遺伝子もより選別され、解析時のエラーが少ないことが特徴とされています。

一方で、新しい検査のため「ERA」に比較してデータが少ないという懸念点がありますが、少量の検体でも検査ができるため、今後主流になっていくと言われています。

 

ERA検査は日本ではなく海外でも多くの国で行われている検査ですが、この検査に近年否定的な報告が増えています。

 

こちらの報告は、ERA検査を行い移植日を決定したグループとERA検査を行わなかったグループで妊娠成績を比較したものです。

報告では、ERA検査をしなかった場合の方が、ERA検査をして移植した場合より、新鮮胚移植、凍結融解胚移植ともに出生率が高いという結果になりました。

 

ERA検査は開発されて以来、15万件以上も行われている検査です。検査は、検査することで、悪影響を及ぼさないものであることが絶対条件ですが、この報告では、ERA検査をすることでデメリットが生じる可能性を示唆しています。

コメントではERA検査により出生率が低下したメカニズムは不明としていますが、胚移植前のプロゲステロンが作用した影響の可能性があるとしています。

またこの研究報告では驚くべき点がありました。それは報告者の中に、ERA検査を開発に携わった研究者がいるということです。

 

通常自分が関わった研究について否定的な報告はされることはありませんのでとても驚きました。

 

今回の研究は「ERA」検査についてであり「ERPeak」についてや「子宮内膜着床能」や「着床の窓」の概念を直接否定するものではありませんが、今後の研究の動向が気になるところです。

 

なかなか妊娠しない場合、様々な検査をすすめられたり、興味を持ったりすることがあると思いますが、新しい検査ではその有用性について十分検討されていないものもあります。

不妊治療は臨床と研究が同時進行しているような分野で、わからないことも多いですし、病院・クリニックごとに見解が異なることもしばしばです。

 

ERA検査に否定的な報告が増えていますが、今回のこの研究は、この検査を完全に否定するものではなく、可能性を指摘する1つの報告であって、本当に有効かどうかを確認するためには、大規模な研究や、なぜこのような結果になったのかその理由についての研究が必要です。

ERA検査について、検査をしたいと考えている方は担当医と十分に相談して納得した上で行うようにしてください。

 

移植を何度も行っても着床、妊娠にたどり着けない場合、子宮内膜の感受性を高めるために、西洋医学と違う視点でのアプローチが役立つことがありますのでご相談いただければと思います。 

 

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