DHEAやテストステロンは不妊治療に役立つか

タナココ

「DHEA」をすすめられて服用している人も多いと思います。

卵巣予備能低下時に試されるものとして「DHEA」や「テストステロン」があります。

「DHEA」はクリニックですすめられて服用している人もいると思います。

コクラン・レビューで、「DHEA」と「テストステロン」について、その効果を検証した報告があります。

コクラン・レビューは医学論文の評価を国際的団体のコクランが作成したもので、質の高いシステマティック・レビューとして定評があります。

この報告は、生殖補助医療を受ける不妊女性における前治療または併用治療としての「DHEA」と「テストステロン」の有効性と安全性を評価したものです。

それによると

・DHEA は、臨床妊娠率、妊娠継続率、出生率にほとんどまたは全く効果をもたらさない可能性が高い
・テストステロンは出生率を改善する可能性が高く、出生率が10%の場合、テストステロンを使うことにより、15-30%になることを示唆している
・テストステロンは流産は減少させない可能性が高い
・テストステロンは臨床妊娠率を高める可能性が高く、無治療の際の妊娠率が12%の場合、テストステロンを使うことにより、17-29%になることを示唆している
・多胎妊娠に対してテストステロンの効果は明確になっていない

と報告しています。

卵巣予備能が低下している場合、妊娠率、出生率の向上に「テストステロン」は役立つ可能性が高いが、「DHEA」はほとんどもしくは全く影響を与えない可能性が高いということになります。また、テストステロンの最適な使用法については、検討が必要としています。

卵巣機能が低下している場合、なかなか結果に結びつきにくくなることがあります。何を取り入れていくのかは重要ですが、少なくとも「DHEA」は結果を改善しないようです。

西洋医学的な視点で難しさがある場合、中医学的な視点を取り入れることが役立つことも多いです。なかなか結果が出なくて悩まれている方はご相談ください。

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