ブログ
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無痛分娩と漢方
近年「無痛分娩」での出産件数が少しずつ増えています。2016年の調査では無痛分娩の実施率は 6.1% でしたが、2022年の調査では 8.6% に増えています。「無痛分娩」は、一般的には「硬膜外(こうまくがい)麻酔」という方法で行われます。 -
新しい卵巣刺激法〜DuoStim法
ここ数年新しい卵巣刺激法を取り入れる施設が増えてきました。「Dual Ovarian Stimulation = DuoStim法」 と呼ばれる採卵法です。卵巣機能が低下している女性において「低刺激法」と「DuoStim法」、どちらが有効か調べた研究があります。 -
年齢・卵巣予備能・卵巣刺激の種類で人工授精の妊娠率はかわるか
クロミフェンやレトロゾールなどの飲み薬での卵巣刺激と、ゴナドトロピンの注射薬での卵巣刺激とでは、人工授精の成績に影響を与えるか、また、年齢や卵巣予備能によりその結果は左右されるのか調べた研究があります。 -
妊活・不妊治療と睡眠の関係
「睡眠」と妊活・不妊治療についての研究報告が増えています。今回の報告は、2019 年 7 月から 2020 年 7 月までの間に不妊治療を受けた 3,183 名を対象にした「睡眠」と「妊娠率」「出生率」との関係を調べた前向き観察コホート研究です。 -
「コロナ急性期にあの漢方薬が有効」
少々煽り表現ですね。漢方の中身としては「葛根湯」+「小柴胡湯」なのですが、この組み合わせは「柴葛解肌湯(さいかつげきとう)」と言われる処方です。もう少し詳しく言うと「葛根湯」と「小柴胡湯」を合わせ、大棗(たいそう)と人参(にんじん)を除いて、石膏(せっこう)を加えたものです。インフルエンザの時にも使用することが多い漢方薬です。 -
卵巣予備能低下とテストステロン
妊活において「卵巣予備能」は大切です。「卵巣予備能」が低下すると妊活は難しくなります。卵巣の低反応性を改善する方法の1つとして、テストステロンの投与が試みられることがあります。最近の報告で、その方法により体外受精・顕微授精での成績がかなり改善したとする報告がありました。システマティックレビューとメタアナリシスです。 -
移植時の黄体ホルモン、補充をする?しない?
「自然周期なのですが黄体ホルモンの補充をした方が良いのでしょうか、で自然周期なのでできれば薬を使いたくないのですが・・・」という質問があります。 -
ダブル(デュアル)トリガー、トリプルトリガー
トリガーが適切でないと、未熟卵が多かったり、卵子が卵胞壁から離れないため空胞卵胞が多かったり、また採卵後の分割が遅く胚盤胞に至りにくくなることが知られています。もし、トリガーを1種類だけでしか行なっていない場合、ダブル(デュアル)トリガーを試してみても良いかもしれません。 -
COVID-19と胎盤炎
コロナの感染で「胎盤炎」が起こると、広い範囲の「胎盤の破壊」を引き起こす可能性があります。重症化の有無にかかわらず、胎盤機能の障害が起こる可能性があり、これまでコロナ感染後、死産や胎児の死亡が報告された全てのケースにおいて、コロナワクチン「未接種」だったということがわかりました。 -
タイムラプスインキュベーター
「 タイムラスプスインキュベーター 」は最近はほとんどの不妊治療のクリニックで導入している設備だと思います。この「 タイムラスプスインキュベーター 」を用いた胚培養は、従来型の培養システムよりも胚盤胞到達率が高いことが無作為比較試験で示されたとする報告がありました。