AIが妊活で活躍できる未来

こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。

 

妊活相談の中には妊娠まではたどり着くもののその妊娠がなかなか継続しないという相談も多く、流産予防の処方を希望される方もいらっしゃいます。

 

臨床的妊娠が確認された後の約15%に自然流産がみられ、自然流産のほとんどが妊娠12週未満の早い時期で起こるとされています

 

自然流産の場合病院でいくら「妊娠とはそのようなもの。次は大丈夫ですよ。」と説明を受けてもなかなか納得できるものではありません。

 

自然流産の原因で最も多いのが染色体異常ですが、偶発的に起こるとされるこの異常を事前に知る方法はありません。

 

しかし、体外受精時にはこの染色体異常を調べることのできる検査があります。着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)という検査で、体外受精で得られた受精卵(胚)の染色体の数を移植前に調べます。

 

不妊や流産の原因として受精卵(胚)の染色体数の異常の割合が多いため、検査で染色体の数を調べて移植可能な受精卵(胚)を移植することで流産率が減少し、移植あたりの妊娠率が上昇が期待できます。欧米ではすでに実施されている検査です。

 

日本では反復ART(体外受精・胚盤胞移植)不成功の方、反復流産の方、夫婦のどちらかが染色体構造異常を持っている方などに限られますが、日本でも臨床研究の一環として着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)が受けられる施設が増えています。

 

PGT-Aでは胚盤胞がら、将来赤ちゃんになる部分の細胞(ICM:内細胞塊)を傷つけないように、将来胎盤などになる細胞(TE:栄養外胚葉)から細胞を一部採取(生検)します。

 

流産のリスクを回避できる可能性が高まりますが、一方で胚の一部を採取しダメージを与える可能性があることと、全ての胚が同じ染色体数であるとは限らないなどの点に注意が必要ですが、妊活がうまくいかない方や流産を繰り返している方などには有用な検査です。


しかし、やはり胚への負担がどうしても気になってしまいます。胚への負担がなく検査できる方法はないものなのでしょうか。

 


ある技術を利用して染色体を正常・異常を見極めようをする研究があります。

 


ある技術とは「AIによるディープラーニング」です。

 

実験では、結果がわかっている1,231個の胚の画像をERICA (Embryo Ranking Intelligent Classification Algorithm)と呼ばれるアルゴリズムで処理したところ、

 

ERICAでは0.70の精度が得られ、正倍数性の陽性的中率は0.79、ランダム選別や胚培養士を上回りました。

 

また、78.9%の確率で正倍数性の胚盤胞を選び、94.7%の確率で上位2つの胚盤胞に入る正倍数性の胚盤胞を選びました。こちらもランダム選別、上級胚培養士よりも成績が良かったようです。

 

かなりの精度です。

 

今後のAIの働きに期待が持てそうです。卵に侵襲性のない方法で、簡便に、精度の高い方法で調べられる未来がもうそこまで来ています。早く臨床でも応用できるようになることを期待したいです。

 

 

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