採卵での「空胞」の意味

こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。

 

「空胞でした」

がんばって育てたのに、この一言で心が折れてしまいそうです。

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「空胞」の意味

採卵周期で、一生懸命卵を育て、いざ採卵!となって、その後卵子が得られなかった際に担当医から「空胞でした」と説明を受けることがあると思います。

 

「空胞だった」と説明を受ければ、「そうなんですね…」と答える以外ありません。

 

「何がよくなかったのか」と悩んでしまうこともあると思います。

「空胞」が続けば自責の念を感じてしまう方もいらっしゃいます。

 

採卵時は「卵胞」から「卵子」を取り出しますが、その際エコーで見ているのは「卵胞」であって、「卵子」ではありません。

「卵胞」の大きさは採卵時にはおそらく直径20mm前後になっていると思いますが、そこから採取される「卵子」の大きさは 0.1 mmですので当然卵子は見えません。

 

また、採卵の際に参考にしている E2 も「卵子」が直接分泌しているものではなく、その周囲の細胞が分泌しているものを測定しています。

 

そのため、実際に「卵子」が「卵胞」の中に本当にあるのかどうかを事前に知ることはできません。

 

「採卵」では、卵巣内の「卵胞」を観察しながら採卵針を刺し、2〜6 mLある卵胞液を吸引し、その卵胞液を「検卵」し「卵子」を見つけます。

 

このとき「卵子」が見つからない場合、多くの施設では「卵子」が採れませんでしたとは言わず、「空胞でした」と説明されることがあります。

 

本当に「卵子」がないという状況はあまりなく、実際は「卵子」はあるものの、「卵子」や卵子のまわりの細胞(顆粒膜細胞)を上手に成熟させられなかったため(未熟 or 過熟)、または「卵胞」にくっついている「卵子」が採れないことの方が多いのではないかと考えられています。

*「卵子」は「卵胞」の中で顆粒膜細胞に包まれています。「卵子」は排卵時に LHサージにより卵胞壁から顆粒膜細胞と一緒に剥がれます。採卵では顆粒膜細胞と一緒に「卵子」を吸引しますが、「卵子」が成熟していないと顆粒膜細胞が卵胞壁から剥がれないため、採卵時に「卵子」が回収されません。卵胞<相模原 漢方 鍼灸 接骨 タナココ>

そのほか、「卵子」が回収できないケースとしては卵胞に見えていたものがそもそも「卵胞」ではなく「嚢胞(cyst)」だったり、卵巣の位置が採卵が難しい位置にあり「卵胞」にうまく針が刺さらず「卵子」が採れないなどのこともあります。


このように採卵時の「空胞」は 「卵子がない」以外にも原因があり、そしてその原因の方が可能性としては高く「空胞」は本人の問題ではない可能性が高いです。

 

これは不妊治療の現状であって病院側のミスというわけではありません。でも、できればなぜ「卵子」を回収できなかったのか、その原因で考えられることについては説明があるといいですよね。

 

ですので、「空胞」だったとしてもこれは自分自身の責任ではありません。そして一人ひとりに合わせた空胞対策をすることで「卵子」が採れないこと防いでいくことができます。

 

すぐに効果がでない場合でも色々試す中で答えにたどり着くことも多いので、たくさんの治療の選択枝をもつクリニックでしっかり対策を行って行くことが重要です。

このほか、漢方と合わせて対策すると効果的ですのでご相談ください。

 

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