こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。
PGT-SR
着床前診断の1つに、染色体構造の異常を調べることができる PGT-SR という検査があります。
PGT-SR(Preimplatiton Genetic Testing for Structural Rearrangemen)は、体外受精によって得られた受精卵の細胞の一部を採取し、染色体の構造に異常がないかどうかを調べる検査です。
染色体の構造の異常というのは、染色体の一部に異常がある場合のことをさします。
構造の異常は、染色体が入れ替わったり、重複したり、欠失したりして起こりますが、異常があっても単に入れ替わってしまっていたり、反転しているだけでしたら、本人は遺伝子の機能には問題は起こりません。
問題は、その方のお子さんが子どもを得ようとした時に起こります。
ご存知の通り、受精卵は本人と相手の染色体を含みます。その時に問題が起きている染色体を受け継ぐことで染色体の数が合わなくなることがあります。
<日本産婦人科医会 2.染色体異常>より引用
PGT-SRは移植胚の染色体を検査し、染色体の構造に異常のない胚を移植することで、流産率の低下と妊娠継続率の向上を目的としています。
上記の図のように一定の割合で問題のない組み合わせになることもありますし、流産の頻度としては、偶発的な原因の方が多いので、必ずしも流産を繰り返す=PGT-SR検査が必要というわけではありません。
また、PGT-SRを行なった場合と自然妊娠のとの比較では実際の累積出産率や妊娠までの期間などについては差がなく、PGT-SRの自然妊娠に対する優位性は現在のところ示されていません。
一方、一般的な流産の確率を大きく超えて流産を繰り返したり、家族で同様の流産傾向が見られたりする場合、検査をすることで、将来出産した子どもが構造異常をもつ可能性の有無についても知ることができます。
受精卵着床前検査はメリットとともに、いくつものデメリットや問題点があります。医師による検査・診察のほかカウンセラーによる遺伝カウンセリングも必要となります。胚から一部の細胞を採取(生検)するため、胚自体に影響を及ぼす可能性も完全には否定できません。
希望すれば誰でもできる検査というわけではありませんが、流産を繰り返すケースでは原因を知る手段、心身の負担を減らすための選択肢の1つとなる可能性があります。
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