こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。
妊活をされる方の中に排卵誘発剤を使用するのに抵抗がある方がいらっしゃいます。
「薬を使うと卵の質が低下する」と聞いたことがあるとのこと。
本当にそうなのでしょうか。
染色体異常の割合は、42歳以上の女性では80%以上に達するとされています。年齢を重ねるとこの割合が高くなるため、卵巣刺激によりいくつかの卵胞を得ることでこれを克服しょうとするものですが、一方でいつくかの研究では高刺激は染色体の異常な分裂を促進するとする報告があり、これが刺激すると妊娠の可能性が低下するとする根拠になっているようです。
しかしこれらは症例数が少ないこともあり、はっきりした結論は得られていませんでした。
卵巣刺激は染色体異常や出生率に影響するかどうか検証した研究があります。2013年〜2017年の間に行われた、体外受精2,230 例と凍結融解単一正常胚移植 930 例を対象とし、合計合計12,298個の胚での後ろ向きコホート研究で、今までの研究の中でも大規模な研究です。
この報告によれば、刺激の期間、排卵誘発剤の投与量、採卵数、ピークのE2レベル、最大卵胞サイズの項目で比較しましたが、正常胚率に有意差は見られませんでした。
これは刺激の有無ではいわゆる「卵の質」は変わることはないことを示しています。また報告では、なぜ施設間で39.5〜82.5%の範囲で正常胚率が異なるのかという点については、医原性であることが示唆されるとしています。
施設間の技術の差なのか、薬の選択の差なのかはまだよくわかっていませんが、クリニックを選択する一つの指標になるかもしれません。
妊活に関する研究は日進月歩ですが、漢方と合わせて行うことで少しでも良い結果に近づくようにお手伝いしたいと思います。
ご相談ください。
漢方相談・妊活相談・鍼灸接骨院 & よもぎ蒸し カフェ
タナココ