📱✨ 画面の向こうに吸い込まれる記憶
「あれ、今から何をするつもりだったかな」
ふとスマホを閉じた瞬間、手に持っていたはずの目的が、霧のように消えてしまうことがあります。
「後でメールを返そう」
「忘れずに薬を飲もう」
「今日中にあれを確認しなきゃ」
といった、未来の特定の時点(までに)何かを忘れずに実行するという「未来の約束」──専門的には「展望的記憶」と呼ばれるこの能力が、最近の研究によって、ある特定のデジタルコンテンツの「形式」によって奪われていくことが分かってきました。
中医学では、私たちの思考や意図を支える力は、五臓の「脾(ひ)」が司る「意(い)」という心の働きに深く関わっています。本来、この「意」は落ち着いた環境で育まれるものですが、目まぐるしく画面が切り替わる環境に身を置き続けると、生命エネルギーである「気」が散り、自分の中に「意」を留めておく力も弱まってしまいます。
科学が解き明かした脳の仕組みと、中医学が大切にしてきた「自分を整える知恵」──この二つの視点で私たちの生活を見つめ直すと、もっと自分らしく、軽やかに毎日を過ごすためのヒントが見えてきます。
まずは、私たちの脳を揺さぶった「実験の舞台裏」からお話しします。
🧪 どんな研究?
ドイツ・ミュンヘン大学の研究チームが、60名の参加者を対象に実施した実験です。
参加者にはまず、パソコン画面に表示される文字が「意味のある言葉か、デタラメか」を素早く判断する作業に取り組んでもらいます。それと同時に、「特定の言葉(たとえば「青」など)が出た時だけ、別のキーを押す」という「あとでやること」も覚えていてもらいます。この「作業をしながら予定を覚えておく力」こそが、この研究の核心である「展望的記憶」を測る手法です。
タスクの途中で10分間の休憩を挟み、参加者は4つのグループに分かれました。
- 何もせずに静かに休む
- X(Twitter)のフィードを眺める
- YouTubeで動画を1本見る(時間調整のため、用意したリストから1本選択)
- TikTokの動画を見る
休憩のあと、再びタスクに戻り、「あとでやること」がどれだけ思い出せるかを計測しました。
この実験の特徴的な点としては、参加者が普段から実際に使っているプラットフォームに振り分けている点です。見慣れないコンテンツを無理に見せるのではなく、それぞれが使い慣れた自分のフィードを見てもらいました。
日常に近い条件で測ることで、結果がそのまま私たちの生活に当てはまりやすくなっています。
📊 どんな結果?
結論はと言うと…
影響が確認されたのはTikTokだけでした。
X(Twitter)もYouTubeも、休憩したグループと比べて、展望的記憶のパフォーマンスにほとんど差がありませんでした。
TikTokを見たグループだけが、たった10分の視聴後に「あとでやること」を正しく実行できる確率が、視聴前の約8割から約5割にまで落ち込みました。ほぼコインの裏表を当てるのと変わらないレベルです。
しかも「面白さ」や「没頭度」の自己申告には4グループ間でほとんど差がなかったため、「夢中になりすぎたせい」ではないようです。動画が短く、次々と違う話題に切り替わるという「形式そのもの」が、記憶の保持に干渉していた可能性を研究チームは指摘しています。
これは「意志が弱いから忘れる」という話ではなく、脳の仕組みとして、高速で文脈が切り替わる情報の流れには、思った以上に無防備だということです。
大事な用事の前にはショート動画を見ないようにするとか、リマインダーを積極的に使うといった小さな工夫が、
「あれ、今から何をするつもりだったかな」
を減らすことには有効な対策になるのかもしれません。脳の苦手な環境から、脳を守る選択肢は、意識さえすれば日常のあちこちにあります。
🌱 中医学の視点では?
この「未来の予定を忘れてしまう」現象は、中医学の目で見ると、私たちの生命エネルギーである「気(き)」が散乱してしまった状態と言えます。
中医学において、思考や意図を心に留めておく働き(展望的記憶)は、「意(い)」という心の働きに深く関わっています。「気」は私たちの意識が向かう先へと流れる性質があるため、目まぐるしく画面が切り替わる環境では、「気」も一緒に分断され、四方八方へと散らばってしまいます。
これでは、本来はじっくりと育まれるはずの「意」を維持するためのエネルギーが足りず、せっかく立てた予定が定着せずに消えてしまいます。
たまには画面から目を離し、深い呼吸と共に意識を「今、ここ」の自分の中心に戻してあげる──散らばった「気」を集める時間を持つことは、デジタル時代の心と脳を守る、もっとも身近な養生になります。
📱 脳の「余白」を守る、小さな選択
「あれ、今から何をするつもりだったかな」
という場面が増えたと感じるとき、それは記憶力が衰えたのではなく、脳が情報の流れに少し疲れを感じているだけなのかのかもしれません。
この研究が教えてくれるのは、脳には「余白」が必要だということです。
ショート動画のように高速で文脈が切り替わる形式を少し控え、きちんと内容を追える一本の動画をじっくり楽しむ、テキスト中心の「note」を読む──あるいは、何もしない10分間の休憩を自分にプレゼントする。
そんな小さな選択をするだけで、脳に「余白」が生まれ、大切な自分との約束をしっかりと守れるようになります。
脳の仕組みを知って、情報の受け取り方を少し変えるだけ。その小さな積み重ねが、もっと心地よく、あなたらしい毎日を作っていくはずです。
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