女性の体は、一生をかけて変化し続ける
初潮から閉経、そしてその後まで。女性の体は、ホルモンという潮の満ち引きと共に絶えず動いています。生理前のイライラや胸の張り、年齢と共に強くなる火照りや不眠、繰り返す膀胱炎——これらは多くの女性が経験しながら、「体質だから」「みんな我慢しているから」と言葉にされないまま積み重なっていく不調です。
近年、自分の体を丁寧にケアする「フェムケア」という視点が広まってきました。そして実は、漢方医学とこのフェムケアの発想は、根っこの部分でよく似ています。漢方は症状を抑えることより先に、「なぜその不調が起きているのか」という原因を重視するからです。
今回は、女性のライフステージごとに現れる代表的な悩みと、それらに寄り添う漢方のアプローチについて詳しく解説します。
月のリズムに振り回されないために——PMSと気滞
生理の1週間ほど前から、理由もなくイライラしたり、涙もろくなったり、胸が張ったり。こうしたPMS(月経前症候群)の症状を、漢方では「気(き)の滞り」、すなわち気滞(きたい)の状態として捉えます。
感情の流れと深く関わる「肝(かん)」の働きがストレスなどで乱れると、気の巡りが悪くなり、精神的な不安定さや身体的な張り感として現れやすくなります。
この状態によく使われるのが「加味逍遙散(かみしょうようさん)」です。
滞った気を巡らせてイライラを鎮めながら、不足した血を補い、体にこもった余分な熱を逃がす——複数の働きを持つ処方で、「血の道症(ホルモンの変動に伴う心身の不調)」に広く用いられます。
PMSから更年期まで幅広い世代の女性に使われるのは、この薬が「症状の種類」ではなく「体の状態のパターン」に合わせて選ばれるからです。
「更年期」を第2の黄金期に——三大婦人薬の使い分け
閉経前後の約10年間、女性ホルモン(エストロゲン)の急激な減少によって自律神経が揺らぎやすくなります。漢方では、この時期を「腎(じん)」のエネルギーが衰えることで全身の調整力が低下する時期と捉えます。
更年期の不調は人によって表れ方がまったく異なります。そこで漢方では「体質・体力・症状のパターン」で処方を分けます。これが、いわゆる「三大婦人薬」と呼ばれる三処方です。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
冷えやすく、疲れやすく、むくみが出やすい方に。血を補いながら水の巡りを整え、めまいや生理不順を改善します。
加味逍遙散(かみしょうようさん)
イライラ・不安・ホットフラッシュ(急な火照りや発汗)が目立つ方に。精神的な疲れが体に現れやすいタイプに向いています。PMSのところで紹介した薬ですが、この処方が更年期にも広く使われるのは、「気の乱れ・血の不足・熱のこもり」というパターンが、ライフステージをまたいで共通して現れるからです。
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
比較的体力があり、のぼせるのに足が冷える、肩こりや頭痛が強い方に。滞った血(瘀血:おけつ)を力強く動かす処方です。
更年期は、更年期は、体が変わるための準備期間です。これまでの忙しい日々を振り返り、自分の体をいたわり、漢方を活用して不調を和らげ、この時期を前向きな「第2の黄金期」へと変えていくことができます。
繰り返す「膀胱炎」の悩みにも——漢方の「守り」のアプローチ
女性は身体の構造上、膀胱炎になりやすく、一度なると繰り返しやすい傾向があります。抗生物質で急性の炎症を抑えても、疲れが溜まるとまた再発する——そういった「繰り返すパターン」に対して、漢方は別の角度からアプローチします。
五淋散(ごりんさん)は、11種の生薬(当帰・地黄・滑石・茯苓・甘草・黄芩・木通・芍薬・車前子・山梔子・沢瀉)から構成される処方で、排尿痛・残尿感・頻尿などの急性症状に用いられます。利尿を促すことで尿量を増やし、炎症を鎮める生薬が複合的に働く設計です。
漢方によるケアのメリットは、今ある不調を抑えるだけでなく、膀胱周りの血流や水分代謝を整えることで、「再発しにくい体質」を目指せる点にあります。
自分をいたわる「フェムケア養生」:骨盤周りの血流を整える生活習慣
漢方薬の効果を支えるのは、日々の「養生(ようじょう)」です。
「3つの首」を冷やさない:首・手首・足首を温めることは、全身の血流を保つ基本です。なかでも内くるぶしの上方(約4横指分)にある「三陰交(さんいんこう)」は、肝・脾・腎の三経が交わるツボとして、女性の健康と深く関わるとされています。
骨盤周りを動かす:座りっぱなしは骨盤内の血流を滞らせます。股関節を広げるストレッチや腰回しを、1日数回でも取り入れることが助けになります。
「黒い食材」を日常に:漢方では腎を補う食材として、黒豆・黒ごま・黒米・ひじきなどが挙げられます。五行の「黒いものは腎を補う」という考えに基づき、食養生の入口として取り組みやすい習慣です。
一生付き合う自分の体だからこそ、漢方というパートナーを
女性の不調は、わがままでも、我慢すべきことでもありません。症状は、体が「もう少し自分を大切にして」と伝えてくれているサインです。
漢方は、「症状を消す」ことより「その人の状態を読む」ことを出発点にするアプローチです。同じ「イライラ」でも、気の滞りから来るのか、血の不足から来るのかで処方は変わります。その細やかな視点が、一人ひとりの不調に寄り添える理由でもあります。
漢方は、その時々のあなたの状態に合わせ、優しく、時には力強くサポートしてくれる一生のパートナーになります。
体のことで「なんとなく、でも誰に言えばいいかわからない」という悩みがあれば、ぜひご相談ください。あなたのライフステージと状態に合わせた処方と養生法を、一緒に考えます。
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