Holding onto anger is like drinking poison and expecting the other person to die. — often attributed to Buddha
「怒り」は厄介な感情の一つ。取り扱いに困ることがありますが、このフレーズの意味を心理学的な視点と合わせてちょっと深掘りしてみたいと思います。
⛓️ 仏教思想とのゆるやかなつながり
このフレーズはしばしばブッダの言葉として扱われることがありますが、厳密な出典は確認できません。むしろ違うと言う声も多いです。しかし、仏教の核心にある「怒りは自分を燃やす火」という思想にはしっかり重なります。
古い教典でも、怒りは
心を曇らせ
判断を鈍らせ
自分自身を苦しめる原因になる
と繰り返し解かれてきました。
つまり、「怒り」は相手を罰する武器ではなく、自分を傷つける刃──という価値観が底に流れています。
🧠 心理学的な意味──怒りは「内側に向かうストレス」
現代心理学でも、この考え方は一致しています。
1. 慢性的な怒りは「自分の心身」にダメージを与える
研究では、怒りを抱え続けると
- 自律神経が乱れる
- 血圧・心拍が上がりやすい
- 睡眠が浅くなる
- 反芻(ネガティブな思考のループ)が強くなる
など、ストレス反応が持続しやすくなります。怒りの矛先は外向きでも、「消耗」は内側で起きます。
2. 相手を「罰したい気持ち」は、実は自分の負担になる
怒りを握りしめたままにすると、脳はそのたびに「警報モード」を起動します。相手ではなく、自分の脳が何度も疲れ続ける構造です。
これがフレーズの核心である
毒を飲むのは自分
という比喩につながります。
3. 怒りは「感情の二次反応」の側面がある
感情心理学では、怒りの奥には
- 悲しみ
- 不安
- 失望
- 侮辱された感覚
などが隠れていることが多いと言われます。
怒りにしがみつくのは、それらの一次感情にも触れ続けることになり、余計に心が疲れやすくなります。
🌱 どう扱う? 「手放す=許す」ではない
誤解しがちですが、この言葉が勧めているのは「怒りを感じるな」でも「相手を許しなさい」でもないんです。
心理学的には
- 怒りを感じることは自然
- ただ、長く握り続けると自分が苦しくなる
- だから「抱え方」を調整していこう
というとても実践的なスタンスです。
怒りを外に投げるのでもなく、胸の中に抱えこみ続けるのでもなく、「自分にとって燃え残りすぎない距離」に置く。
これが一番苦しくなりにくい解決法です。
📌 まとめ
怒りは「正当な感情」です。問題は「持ち続けること」にあります。
このフレーズは言葉の持つ印象は強いですが
相手に向けた「怒り」のように見えても、実際、一番損をするのは自分
という自分の心を守る視点を教えてくれる言葉です。
怒りのコントロールとは、相手を許すためではなく、自分の心身を守るための技術──この視点に立つと、この言葉が日々の感情整理に役立つものとして受け止めやすくなります。
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