糖質は本当に悪者? ジュースとお菓子の「甘い罠」

タナココ

飲み物と食べ物、体への影響はこんなに違う!?

甘いものが好きな方は多いと思いますが、「摂りすぎてしまうと体に良くないのでは」と気になることも多いはず──

実は、糖質にもいろいろな種類があり、それぞれ体への影響が異なることが近年分かってきました。

今回ご紹介するのは、世界中の膨大な研究データを集めて、「どの糖を、どんな形でとると、2型糖尿病のリスクがどう変わるのか?」を詳しく調べた最新の研究です。

研究の要点や、毎日の食生活で気をつけたいこと、中医学の考え方も交えてまとめています。

甘いもの好きの方はぜひ続きをお読み下さい!


目次

🔍 研究の背景と目的

これまで、糖質と2型糖尿病の関係についてはさまざまな意見がありました。特に、甘い飲み物やお菓子の摂りすぎがリスクを高めるという印象を持つ方も多いと思います。しかし実際には、「どの糖が」「どのくらい」体に影響しているのか、はっきりとは分かっていませんでした。

今回の研究では、砂糖入りの飲み物やフルーツジュース、果物やご飯など、さまざまな食品や飲料に含まれる糖の種類と摂取方法ごとにリスクを比較しています。

多くの前向きコホート研究(長期間人々を追跡する研究)をまとめることで、糖質の摂り方と2型糖尿病の関係をより明確にすることを目指しました。


📝 研究の方法と特徴

この研究は、世界各地の大規模な健康調査データをもとにしています。

過去に行われた前向きコホート研究の中から、「日々どんな糖をどれくらい摂っていたか」と「その後2型糖尿病を発症したかどうか」が記録されているデータだけを選び出して分析しています。

また、飲み物に含まれる糖と食べ物に含まれる糖を分けて詳細に調べているのが特徴です。

解析の際には、年齢や性別、体格、運動習慣など他の影響もきちんと調整し、糖質の摂取量と糖尿病リスクの関係を具体的な数字で示しています。炭酸飲料やジュース1杯に含まれる糖の量も国ごとに定義し、さまざまな食文化や生活スタイルを持つ人々のデータを比較している点も、この研究の強みです。

かなり気合が入っています。


🥤飲み物の糖が与える影響

研究の結果、2型糖尿病のリスクと最も強く関係していたのは、砂糖入りの飲み物やフルーツジュースに含まれる糖分でした。

たとえば、炭酸飲料や甘い清涼飲料を1日1杯飲むごとに、2型糖尿病になるリスクが約25%高くなることが示されました。健康的なイメージのあるフルーツジュースも、毎日1杯飲むとリスクが5%増えるという結果になりました。

こうした飲み物は、糖分が液体のまますばやく吸収され、血糖値が急激に上がりやすいことが大きな理由と考えられます。また、飲み物だと満腹感が得られにくく、気づかないうちに糖分の摂取量が増えてしまうことも注意点です。


🍚食べ物の糖との違い

一方、ご飯やパン、果物、ヨーグルトなど普段の食事に含まれる糖分は、飲み物の糖分ほど2型糖尿病のリスクを高めるものではありませんでした。

さらに、これらの食品に自然に含まれる甘味や、料理で少量使われる砂糖についても、適度な範囲であれば2型糖尿病との関連はほとんど見られませんでした。

ただし、これは「糖分をたくさん摂ってもよい」ということではありません。過剰な糖分の摂取は体重増加や他の生活習慣病のリスクにつながります。

今回の研究から分かったのは、「糖分の種類や摂り方によって体への影響が異なる」という点です。


🔬なぜ飲み物の糖がリスクを高めるのか

飲み物の糖が2型糖尿病のリスクを特に高める理由は、いくつか考えられます。

まず、液体の糖は固形の食べ物に比べて吸収がとても早く、血糖値が急激に上がりやすいことがあげられます。

また、飲み物は噛まずにすぐ飲み込めるため満腹感を感じにくく、糖分を過剰に摂りやすい傾向があります。さらに、砂糖入り飲料を日常的に飲む人は、全体のエネルギー摂取量が増えやすく、運動不足や生活習慣の乱れとも関係しやすいと指摘されています。

こうした背景から、ジュースや清涼飲料水などの飲み物としての糖質は、食べ物として摂る糖質よりも2型糖尿病のリスクに直結しやすいことが明らかになりました。


🧪 今回の研究の意義

この研究の大きな意義は、世界中の多様な人々を対象とした大規模なデータをもとに、糖分の種類や摂取源によるリスクの違いを丁寧に分けて検討した点にあります。

砂糖入り飲料やジュースのリスクが明確になった一方で、食べ物に含まれる糖分については必ずしもリスクが高くないことも示されました。

また、エネルギー摂取量やBMI、生活習慣といった他の要因をしっかり調整して解析しているため、結果の信頼性も高いといえます。

ただし、この研究も観察研究のため、食事内容の自己申告や、完全に排除できない他の要因など限界はあります。

それでも、現在得られるエビデンスとして非常に価値が高く、今後の食事指導や糖尿病予防のガイドラインづくりに役立つ内容です。


🌿中医学の視点でみた甘味

中医学では、「甘味」とはお米や芋、果物、豆など自然の食材に備わる甘さを指します。こうした自然な甘味は、胃腸を養い、体のエネルギーや気力を補う働きがあるとされています。

一方、白砂糖や人工的な甘味料のような精製された甘味は、伝統的な中医学の考えでは本来の「甘味」とは区別され、摂りすぎると体に「湿」や「痰」がたまりやすくなり、健康のバランスを崩しやすいと考えられています。

今回の研究で明らかになった「飲み物としての糖分の摂りすぎには注意が必要」という結果は、中医学の基本的な教えとも重なる部分があります。


🎁糖質との上手なつきあい方

この研究からわかるのは、「糖質=すべて悪い」という考え方ではなく、どんな糖をどのように摂るかが大切だということです。

特に気をつけたいのは、砂糖入りの飲み物やジュースなど、液体のかたちで摂る糖分です。

普段の水分補給には、水やお茶を選ぶことが健康への第一歩です。一方、ご飯や果物、ヨーグルトなど自然の食材から摂る甘味は、過度でなければそれほど神経質にならなくても大丈夫です。

日々の食事では、バランスを意識し、体調や体質に合わせて自然な食材を選ぶこと、そして精製糖や甘い飲み物の摂取は控えめにすることが健康維持につながります。現代医学と中医学の知恵をうまく取り入れて、自分に合った食生活を続けることが、2型糖尿病の予防にもつながります。

食事を楽しみながら、健康な毎日を積み重ねていきましょう。

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