他人と比較してしまう

こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。


他人と比較して落ち込んでしまうこと…よくあります。


なぜ比較してしまうのでしょうか。
なぜ落ち込んでしまうのでしょうか。


社会的比較理論

フェスティンガー」という社会心理学者は、人は自分の能力や容姿、態度などをできるだけ正しく把握しようとして、自分と周囲の人とを比較して、社会における自分の位置を確かめようとする傾向にある、と言っています。

これを「社会的比較」といいます。

つまり、人には他人と比較する「クセ」があり、これは「本能」のようなもので、無意識にしてしまうものですので、避けられるものではないということです。

ですので「他人と比較してしまう」ということ自体は避けられるものではないので、そのこと自体で自分自身を責めたり、ましてや落ち込む必要もありません

 

上方比較

他人と自分を比べた時、「一部分」だけを見れば自分よりも良い環境だったり、自分より優れている部分を持っている人は山のようにいます。そのような人と比較しようとした時、常に自分より「上」に人や環境と比較することになり、常に自分は「下」になります。

このように、自分より上の人と自分を比較する心理を「上方比較」と言いますが、この「上方比較」がちょっと厄介です。

「上方比較」には「自分もあの人のようになろう!」とモチベーションアップにつながることもありますが、多くの場合「自分の欠点」を探し出して、自分を「下げ」て「上方比較」を無意識にしてしまいます。常に自分が下の状態で比較しつづけたり、自分の欠点を探し出して「上方比較」をすると、「無力感」や「劣等感」に苛まれやすくなります。

このような比較の仕方ばかりだと、確実に「つらく」なってしまいます。

 

「他人と比較しないことが大切」とよく言われますが、上述したように「比較」はある意味人間の本能でもあるので、なくすことは(おそらく)できません。

 

ではどうしたら良いのでしょうか。

 

「他人と比較しない生き方」・・・?

私たちは適応した生活を送るために、自分自身の置かれた状況や環境をよく知る必要があり、自分の周囲の世界や、そこでの自分の行動の可能性について知ろうという生理的な要求が生まれます。

そのため他人と「比較」を行うわけですが、それがうまく機能しないと「劣等感」に苛まれたり、自己評価が低くなることで、モチベーションも下がり、ひどい時には日常生活に支障をきたすようなことが起こったりします。

 

最近は「人と比較しない生き方」がすすめられますが、かなり難しいです。ですので「比較しない」を目指すよりも「上手に比較する」方法を身につけるようにした方がずっと簡単です。

比較をするときは「上方比較」しすぎても良くないですし、「下方比較」しすぎても良くありませんが、どうしても「上方比較」や「下方比較」してしまうこともあると思います。

自分が他人と比較して落ち込んでしまうことが多ければ「自分は上方比較しやすい」という認識を持つようにすると、気づきやすくなり、気づくことで比較の「バランス」を「修正」できるようになります。

「比較」は人の認知機能としては当然であり別に悪いことではありません。その点を理解した上で、上手に比較すればモチベーションを上げる手助けにもなります。

そしてバランスよく「比較」ができるようになれば、「自分の大切にしたい価値」についても見えてくるようになり、「人と比較して落ち込む」ことも少なくなってきます。

他人と比較してばかりで困っている・・・、これを修正するには、まず自分の心の動きに「気づく」ことです。「気づく」ことは「変える」のに必須の感覚です。気づけなければ変われませんので、とにかく気づくことが大切です。

「気づくだけ?」と思われるかもしれませんが、心理学的にはこの「気づき」がとても重要です。「自分の今の考えに気付く」感覚を持つようにしてください。

 

自分の心のハンドルを自分自身で切れるようなるためには、日々のちょっとした練習が重要です。

他人と比較して、体もメンタルも不調で困っている・・・という方は、体は漢方でケアしつつ、心の扱い方を心理学的アプローチでサポートしますのでご相談ください。

 

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