こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。
4人に1人。
日本での「機能性」消化管疾患で悩んでいる方の割合です。お腹の不調はだれしも抱えている問題の1つです。
「機能性」消化管疾患で代表的なものには、「過敏性腸症候群」がありますが、消化器内科受診者の約3割を占めるとも言われています。
社会的にも大きな問題になってます。
「過敏性腸症候群」などの「腸の疾患」は、腸の症状以外に、不眠、不安、頭痛など精神神経症状も同時に訴えているケースも多く、以前よりこの様な現象は知られていました。
なぜこの様な現象が見られるのかはっきりしたことはわかっていませんでしたが、近年、この様な状況を説明する新たな概念として、「脳腸相関」があります。
「脳腸相関」とは「脳」と「腸」がお互いに密接に影響を及ぼし合うという概念です。
「過敏性腸症候群」で言えが「腸内細菌叢」やその代謝物である「短鎖脂肪酸」など腸内環境の異常が見られます。
その異常は脳への信号伝達に異常が生じさせ「不安」や、「不眠」などの症状が起こりやすくなることもわかってきていますし、また強いストレスがかかると、腸の機能に影響がでたりもします。
ストレスを感じるとお腹が痛くなる経験はみなさんあると思います。
さて、「4人に1人」というかなり身近な「機能性」消化管疾患ですが、この様な症状には実は、漢方が効果的で、特に煎じ薬はその効果が顕著です。
なぜかというと、煎じ薬には、腸内環境を正常化させるといわれている食物繊維や短鎖脂肪酸が含まれているからです。
エキス剤(粉薬)は「粉」に加工する段階で、重量が軽くなりますが、同量の生薬を用いて調製すると「煎じ薬」に対し、6〜8割ほど重量が軽くなります。
これは煎じ薬中の食物繊維などの有効成分が減ったためと考えられます。これは「煎じ薬」と「エキス剤(粉薬)」に効果に差が出る原因の1つです。
そして、エキス剤に加工するとに減った「食物繊維」や「短鎖脂肪酸」は腸内細菌叢のアンバランスを是正する働きがあるとされています。
この様な「脳腸相関」の仕組みは、体質の違いにも影響します。
漢方が「体質改善」効果があるとされ使用されていますが、腸内細菌へのアプローチができることがその理由の1つとされています。
「脳腸相関」に関しては、今後のさらなる研究が待たれるところではありますが、漢方がなぜ効果があるのか、その理由が明らかになるにつながる様な研究も増えています。
漢方、特に煎じ薬は腸のトラブル、精神疾患系のトラブルに効果的なのはこういった理由があるからです。
エキス(粉薬)の漢方しか飲んだことがない方も、漢方自体を飲んだこともない方も、体のトラブルで漢方を試してみたい方は、特に「煎じ薬」の漢方を試してみてください。
煎じる手間、味のダイレクト感など、ちょっと馴染むのに時間がかかりますが、本来の漢方の「効果」を実感できます。
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