繰り返す流産を減らすために

こんにちは、相模原 タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。

 

繰り返す流産

流産はとてもつらいものです。妊活を続けるモチベーションもごっそり削られてしまうこともしばしばです。それが繰り返される場合であればなおさらのことです。

 

日本では胎嚢が確認される前の流産は流産の回数には入れないとしていますが、ヨーロッパ生殖学会の不育症ガイドラインでは化学流産も流産として扱うとしています。

 

自然発生的な染色体異常は一定割合で起こることがわかっています。1度でも流産を経験した場合、自然発生的なもの以外の可能性も視野に入れながら妊活を行うことが時間を有効に使うためにも重要だと思うのですが、日本では胎嚢が確認される前の流産に対してはあまり重要視されないこともあり、特に高齢妊活においては時間のロスに繋がることもあるため問題となっています。

 

繰り返す流産の原因

妊娠の成立、継続には、「全か無かの法則」があるとされ、染色体に異常がある胚は淘汰され、正常な胚は淘汰されないという考え方があります。

 

近年、染色体に異常がある胚でも着床し、ある程度まで発育するものの、しかしもともと染色体に異常があるため発育は途中で停止してしまい流産となってしまう例が報告されています。

 

これは、本来なら正常な胚のみを成長させる仕組みが体内で働くはずが、何らかの理由では働かなくなっているからと考えられています。

 

もしこのようなことが起こってるとすれば、受精卵の染色体診断(PGT-A)を行い染色体異常がない胚を選別して移植するしか方法がありません。

 

実際に流産を繰り返す方に、PGT-A により正常胚を選別し移植することで、妊娠・出産できるケースがあります。しかしタイミング法や人工授精で妊活を行なっている場合は行えません。

 

繰り返す流産がこのような染色体異常があっても着床しやすくなっているという変化によるものであれば、解決のためには「染色体異常」そのものを減らすことしかありません。

 

染色体異常の原因

染色体異常の原因の多くは「加齢」と「酸化ストレス」です。年齢を重ねるごとに妊娠率、流産率が高くなるのは時間の経過による染色体異常の結果です。

 

また加齢による染色体異常は卵だけのものと考えられていましたが、最近では精子も年齢の影響をうけることがわかってきました。

 

加齢により、卵子と精子の染色体異常が重なると、染色体異常の確率はさらに高まり、それに伴い流産の可能性も高くなります。

 

また、酸化ストレスは加齢でも起こりますが、そのほかの影響でも生じます。タバコやお酒、強い精神的ストレスでも生じます。

 

染色体異常を防ぐためにできること

染色体異常は加齢と酸化ストレスにより主に生じますが、「排卵前」の卵は時間の経過によるものの影響が強く、「排卵後」の卵は加齢による影響+卵管内での酸化ストレスの影響を受けます。

 

精子はもともとその形成過程において多くが細胞死によって消滅する特徴があります。これは少しでも不都合が起きたときにその異常を次世代に伝達しないようにする仕組みによるもので、炎症、感染、温度の上昇、血行不良などでも細胞死が増加することがわかっており、これは酸化ストレスによる影響と考えられています。

 

そのため妊活においてはこれら「酸化ストレス」をいかに少なくするかが重要なポイントになります。

 

酸化ストレスを減らす方法はいくつかありますが、その中で効果的とされるものの一つに漢方があります。

 

流産を漢方で予防

漢方で流産を防ぐためには、中医学的視点によるからだの「調和」を行い、妊孕力を高める「補腎」を行います。

 

しかしこれだけでは上記の酸化ストレスを防ぐのには不十分で、現代中医学の視点による科学的なアプローチが必要となります。そしてそれが酸化ストレスの軽減に繋がります。

 

特にいわゆる高齢妊活では男女ともに妊活を行うことが重要です。半分は当然のことながら男性由来ですので女性だけ漢方を服用するのでは不十分です。

 

西洋医学的な知見をもとに、古典的中医学、現代中医学を組み合わせて行うことで効果を高めていく方法をとるため、流産予防の漢方はちょっと特殊ですが、これらをバランスよく組み合わせることで、染色体異常の割合を減らし流産を減らすアプローチが可能となります。

 

現代中医学を組み合わせた方法を取り入れて治療を行なっている施設はまだ少ないのですが、効果的に妊活を進めたい場合は従来の漢方治療よりも効果的ですので試していただきたいと思います。

 

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