こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。
最近、男性因子が原因と思われる妊活相談が増えています。
近年不妊の原因の約半数に男性因子が関与していることがわかり、妊活において男性因子の重要性が高まっていますが、最近ではさらに、生まれてくる赤ちゃんの健康へ影響を与えるかもしれないことが指摘されており、さらにその重要性が高まっています。
不妊の原因は様々ですが、その1つに胚の染色体異常がありますが、胚の染色体異常についてはこれまでは、女性の年齢の影響が大きいと考えられてきました。
しかし男性側、つまり精子のDNAの断片化など、DNA の損傷による影響があることもわかってきています。
精子の質は通常、精液検査で以下の項目から判断されます。
精液量 1.5ml以上
精子濃度 1500万/ml以上
総精子数 3900万/射精以上
前進運動率 32%以上
総運動率 40%以上
正常精子形態率(厳密な検査法で) 4%以上
白血球数 100万/ml未満
しかし、これだけでは、精子のDNAの損傷の有無を判断することはできません。
また、もし精子のDNAに損傷があったとしても、卵子には損傷を修復する仕組みが備わっているため、「一見」精子は大丈夫なことも多く、妊娠・出産も可能であるため、問題はないかのようにも思えます。
卵子には精子のDNA損傷を修復する能力がありますので、多少のことでしたら卵子が精子の問題を解決してしまいます。
受精して、妊娠・出産が可能であるなら、少しぐらい精子の質が悪くても大丈夫と思われるかもしれませんが、卵子の修復能力にも限界があります。
修復能力の限界を超えていれば、胚の発生がうまくいかずに「不妊」になりますが、修復された精子の中には、妊娠・出産が可能な、卵子による「間違った修復」をされるものもあります。
そして、精液検査の結果が悪ければ、その割合も当然高くなります。
間違った修復の問題点としては、「突然変異」の発生源にもなり得ることと、子孫にも受け継がれることになります。そして長期的に見た子どもの「健康」が脅かされることにあります。
いままでは妊活において、男性因子の重要な点は「受精するかどうか」でしたが、これからは「DNAの損傷がなく受精できるかどうか」が重要になってきます。
精液検査の結果があまり良くない場合は、妊活を成功に導くために精子のDNAの損傷を少なくするすることは、妊活での男性因子の問題を解決するだけでなく、生まれてくる子どもの健康を考える上でも大切です。
そのため少しでも男性因子に問題がある場合は、積極的にその改善に努めてほしいと思います。
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