こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。
「産後」、特に「授乳中」は体調不良になる方が多いです。
どうやって改善したら良いのか悩むことが多いこの体調不良ですが、改善には「中医学」がとても役に立ちます。
産後、授乳中は「血虚」
産後、授乳中にはいろいろな症状がみられます。
・不眠(寝付けない、眠りが浅い)
・不安感
・動悸
・手足のしびれ
・髪の毛がパサつく、抜け毛や枝毛が増える
・目のかすみ、疲れ
・肌がカサつく
これらの症状がみられる場合、中医学的には「血虚(けっきょ)」と呼ばれる状態です。
「産後」「授乳中」はこれら「血虚」の症状がみられることが多く、放っておくとどんどん症状が悪化していくので、いかにスムーズに回復させるかが重要になってきます。
では、なぜ、産後、授乳中には血虚になるのでしょうか。
なぜ「血虚」になるのか
妊娠から出産までに起こった体の変化が、妊娠前の状態に戻るまでの期間を産褥期(さんじょくき)と言います。
産褥期は妊娠から出産まで10カ月かけてゆっくりと変化してきた状態が、急激に変化するため、体の変化による負担は相当なものです。産後の体の変化は全治1カ月の重傷と同様とも言われています。
そんな中、休むまもなく子育てが始まります。
出産で、全治1ヶ月と同等の負担が体にかかっている状況で、「母乳」を作りだすのですから、それはもう大変です。
母乳は「血液」からできています。乳房の中の毛細血管に流れ込んだ血液から作られますが、赤血球は取り込まれないため赤くなりません。また、ただ取り込むだけでなく、かなり濃縮しています。
母乳の成分は日本食品標準成分表2015(七訂)によれば、
人乳は100g(≒97mL)あたり
・エネルギー 65kcal
・タンパク質 1.1g
・脂質 3.5g
・利用可能炭水化物(単糖当量) 6.7g
です。
人の血液中の糖は100mg/dLとして考えても、母乳には約「6.7g」糖が含まれているため、かなり濃縮していることがわかります。ある報告によると約1mLの母乳をつくるのに、500mLの血液が乳房を通過するといわれています。母乳を作り出すのにかなりの血液量が必要になります。
全治1ヶ月の重症下で「血液」から母乳を作り出さないといけないので「血」はどうやったって不足します。
実際に西洋医学的にも授乳により貧血になりやすいですし、中医学でも授乳により「血」が失われますので「血虚」になり、様々症状がみられます。
中医学的な「血虚」は西洋医学的な「貧血」も含む概念ですが、中医学的には、「血」が直接不足する以外に、「血」が正しく機能しない場合も「血虚」になります。
「血虚」の改善には「中医学」を
病院で検査しても「貧血」ではないのにも関わらず
・不眠(寝付けない、眠りが浅い)
・不安感
・動悸
・手足のしびれ
・髪の毛がパサつく、抜け毛や枝毛が増える
・目のかすみ、疲れ
・肌がカサつく
などの症状がみられる場合は、中医学的にみて「血虚」の可能性がとても高いです。
この様な場合、西洋医学的なアプローチでは有効な手立てに乏しく、改善が難しいことも多いです。
産後、授乳中の、西洋医学的な検査では異常が出ない場合の、心身の不調の解消は中医学の得意分野です。
中医学は「貧血」以外にも、「血」の機能の改善にも有効ですので、産後、授乳中の体と心の不調には中医学での血虚改善をお勧めします。
産後、授乳中の体調不良にお悩みの方はご相談ください。
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