こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。
歯周病が妊活に与える影響について
歯周病が全身の健康状態へ及ぼす影響について報告が増えています。
歯周病と糖尿病の関係は知られるようになってきましたが、これは歯周病の原因菌が作り出すエンドトキシンという物質が原因となり、糖尿病のリスクを高めることによります。
歯周病菌が作り出すエンドトキシンは脂肪細胞や肝臓からTNF-αという免疫物質の生産を強力に推し進め、これがインスリンの働きを阻害します。
インスリンが働きにくくなれば、血糖値のコントロールは難しくなり、糖尿病になる危険性が高くなります。
また、糖尿病だけでなく、心筋梗塞など心血管疾患の危険性も高くなることもわかってきました。
近年ではさらに、歯周病菌の感染と歯周組織の炎症が妊娠に影響を与える可能性があるとする報告があります。
この研究は、妊娠を希望する256名の女性を対象に、唾液中の歯周病原因細菌と唾液と血液中の歯周病菌の抗体を検査し、12ヶ月間、妊娠の成立を追跡調査したものです。
その結果、1年で256名中、205名が妊娠し、51名は妊娠しませんでした。
歯周病菌は、妊娠した人よりも妊娠しなかった人の唾液で有意に検出されました。また、唾液中の抗体は、妊娠した人と比較して、妊娠しなかった人の方が高かったことがわかりました。
排卵障害、卵巣機能不全、卵管病変、子宮内膜症、子宮または子宮頸部の異常など、いくつかの原因が不妊に影響を与えます。
感染症と炎症は、卵巣、子宮、胚、着床に影響を与えることで不妊症に関与し、炎症は排卵とホルモン産生を妨げ、子宮内膜症の一因となる可能性があります。歯周炎と子宮内膜症の関係では、子宮内膜症の組織から歯周病菌が検出されたという報告が過去にあります。
また、女性だけでなく、歯周病の男性へ影響があるとも考えられています。精子の運動率の低下や、EDの頻度が高くなるというデータもあるようです。
歯周炎と不妊症は、年齢、肥満、喫煙などの共通の危険因子を共有していますが、関連性については今後継続的に調べていく必要があります。
歯周病と妊娠との関係については今後明らかになっていくと思われますが、口腔ケアは妊活中だけでなく、妊娠後も影響を与えるためとても重要です。
妊活では、歯周病治療や口腔ケアの重要性ですので、口腔の健康について不安がある方はしっかり治療を行いましょう。
じつは漢方でも口腔ケアに役立つ処方もあります。歯科でのケアとともに漢方でのケアもおすすめですので、気になる方はご相談ください。
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