新型コロナウイルス肺炎と漢方(双黄連口服液)

中国の漢方で新型コロナウイルス感染症(肺炎)(2019-nCoV)に中国で販売されている漢方薬である「双黄連口服液(中成药:双黄连口服液)」が新型コロナウイルスを抑制するかもしれないというニュースがありました。

中国科学院上海薬物所が突き止めたようです。

この発表があってからなのか、中国でも一気に手に入りにくくなりました。マスクや消毒薬と同じ状況です。淘宝 taobaoでも見つかりません。いろいろ探してみても「无货(売り切れ)」です。

あちらこちらで、「都断货了!(全部売り切れ、入荷未定)」のようです

多くの中国にいる方が、いかに不安な環境のおかれているかというのがわかります

しかし、この発表はあくまでも予備的なもので、これを飲めば大丈夫と言うものでもありません。新型コロナウイルスに対して有効の可能性を示唆する予備的な研究があっただけですので、これからの研究が重要です。

それを踏まえて「双黄連口服液」についてです。

双黄連口服液 新型コロナウイルス 肺炎 漢方

3種類の生薬から構成されます。非常にシンプルな構成で、成分とする生薬は、金銀花、黄芩、連翹の3種類です。

「双」は「双花」で金銀花のこと、

「黄」は「黄芩」のこと、

「連」は「連翹」のことです。

この組み合わせで、中医学的には「清熱解毒、表裏双清」の効果があります。現代研究においては抗ウイルス、抗菌作用、免疫向上作用があるとされています。

中国ではごくごく一般的な風邪薬です。色々なタイプがありますが、よくみるのはドリンクタイプのものです。

日本ではここまでシンプルな漢方はありませんが、タナココで扱いのある熱性の風邪に使用する金羚感冒散(きんれいかんぼうさん)には金銀花、連翹が含まれているのである程度代用できると思います。同様に取り扱いのある黄連解毒湯(黄芩、黄連、黄柏、山梔子)加えると双黄連の成分が全て入ります。双黄連より熱性の症状を緩和できる組み合わせです。

そして、これらに生薬に含まれるmiRNAが抗ウイルス作用を示すのではないかと考えられています。

あくまでも予備研究の段階ですので過剰な期待をせずに今後の研究を待ちたいと思います。

漢方での対応は、新型コロナウイルス感染症に限らず、体質、体調が合えば症状を緩和できますし、西洋薬より体に負担をかけないため、漢方の準備はしておくと良いと思います。ウイルスに対して効く西洋薬は少ないので、漢方を有効に使って欲しいと思います。

双黄連口服液は中医学(漢方)的には「寒涼薬(体を冷やす)」ですので、予防的に飲んだりするのはおすすめできません。体の陽気を傷つけてしまい、かえって免疫力を低下させてしまう可能性もあります。もし手に入れた方は予防的には飲まないようにしてください。

金銀花、黄芩、連翹はタナココで取り扱いがあるので「双黄連口服液」が手に入らなくても、タナココの煎じ薬で同じものを作ることができますが、そのままではなく、その人の状態に合わせて加減(調整)をするとより効果的です。

中医学の考えに「正気存内 邪不可干」があります。

からだに正気(免疫力・抵抗力)が充実していれば邪(病)に侵されることはないとする考えです。中医学では、単にウイルスを排除するだけでなく、正気(免疫力・抵抗力)を高めなければ治療とはなりません。

仮に新型コロナウイルスに双黄連が効果的だったとしても、中医学ではそのまま使用するのではなく、からだ全体のを見て、五臓六腑のバランスや、気・血・水・精の不足や停滞の状況を見て調整をします。そうすることで始めて効果が最大限発揮されます。

タナココでは、一人ひとりに合わせた煎じ薬での調整が可能です。漢方本来の効果の高い方法ですのでおすすめです。

また、漢方についてすでにお問い合わせいただいておりますが、ご希望の方はまずはメールでお問い合わせください。お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。

感染を広げないためには、漢方を飲むことよりも、まずはうつらない、うつさない対策を徹底することが必要です。

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