「双黄連口服液」が売り切れで、中国は大変なことになっていますが、手に入らないからなのか、別の漢方が注目され始めています。
双黄連口服液はテスト段階の漢方であり、これが絶対必要というものではないため、今後の研究を待つ必要があります。
くれぐれも、予防的に飲んだりすることのない様にしてください。
さて、双黄連の次に注目され始めた漢方ですが、「連花清瘟(连花清瘟)」という漢方です。(日本未発売)
国家衛健委印発新型冠状病毒感染的肺炎診療方案(試行第四版)にも掲載されている漢方です。
中身は、連翹、金銀花、麻黄、苦杏仁、石膏、板藍根、錦馬貫衆、魚腥草、広藿香、大黄、紅景天、薄荷脳、甘草の組み合わせです。
双黄連よりは生薬の種類多く、金銀花、連翹は双黄連と共通しています。
中医学的な効果は、「清瘟解毒、宣肺泄熱」です。
「発熱あるいは高熱、悪寒、肌肉酸痛、鼻塞流涕、咳嗽、頭痛、咽乾咽痛、舌偏紅、苔黄あるいは黄膩等がみられる熱毒襲肺証のインフルエンザに使用する」と記載があります。
インフルエンザの流行時には店頭にも山積みになります。
支援物資として増産体制がとられて武漢へ送られています。
哈尔滨新闻网より
手近にある漢方で組み合わせるとすると、金羚感冒散+麻杏甘石湯が近いかもしれません。タナココでも使う組み合わせです。
連花清瘟には板藍根や紅景天が含まれているので抗ウイルス、免疫調整作用も期待して作られているのだと思います。
この漢方は中国での新型インフルエンザ対策で推選治療薬として取り上げられた経緯もあります。実際に実験では、抗ウイルス作用も確認されており、タミフルとの比較試験においても優位性が示されたという報告もある薬です。
新型肺炎は一部重症化することが分かっています。有効なワクチンや抗ウイルス薬もありません。そのため漢方が注目されるのだと思いますが、西洋薬が効かないから漢方薬という使い方ではなく、必要に応じて併用したり、第一選択にしたりしてほしいと思います。使い方次第でとても強い武器になります。
また、今回の新型肺炎で、妊活・妊娠されている方からお問い合わせをいただいておりますが、現時点では以前のH1N1インフルエンザ A2009 での妊婦における重症化や死亡率の増加、2016年のジカ熱による⼩頭症などの先天性障害などのような、妊婦さんにおける重症化や胎児の障害がみられていないと⽇本産婦⼈科感染症学会は見解を示しています。
しかし肺炎は横隔膜が持ち上がり、うっ⾎しやすいことから重症化する可能性があるので、妊活されている方、妊娠中の方は人混みをさけ、マスクを正しくつけて正しく処分し、こまめな手洗い、うがい、手指消毒をしっかり行いましょう。
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