授乳時の「不安感」「不快感」の正体

こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。

 

授乳中になぜか「不安」を感じてしまう、そのような症状に悩まれる方がいらっしゃいます。


不快性射乳反射(Dysphoric milk ejection reflex:D-MER)という症状があります。

母乳をあげる直前に「絶望感」「不安感」「不快感」「気持ち悪さ」「イライラ」を感じたり、「授乳が嫌だ、やめたい!」と直感的に思ってしまう…などの症状がみられ、授乳が終わると症状はすっと改善しますが、授乳のたびに起こります。

 

「産後うつ?」
「授乳に幸せを感じないのは異常なんじゃないか」
「授乳が嫌で嫌で仕方がなかった」
「母親になりきれていないのでは…」
「授乳に向いていない…」

 

と誰にも相談できずに悩んだり、授乳が嫌だと感じることに対して罪悪感を抱く方もいるようです。ですが「不安感」や「不快感」を感じてもこれらの症状は「産後うつ」からくるものではありません。

 

これらの症状の原因としては、授乳の際に「ドパミン」が低下するためと考えられています。

 

授乳時の仕組みとして、母乳が出るようにする「プロラクチン」というホルモンの濃度を高める必要があります。そのプロラクチンの分泌は脳(視床下部)から分泌される「ドパミン」という物質によりコントロール(抑制)を受けているため、「プロラクチン」の濃度を高めるためには「ドパミン」の濃度を低下させる必要があります。

 

ドパミンは「喜び」や「快楽」「意欲」をもたらす働きがあるため、これが低下すると「不安感」「不快感」が見られるようになります。

この一連の制御は「反射」であり、授乳時の生理的な反応に伴い起こる反応です。

心理的、精神的な異常でもありません。産後うつでも、気分障害でもありません。そして「反射」なので自分自身でコントロールすることができません。

 

これらの症状には程度があり、軽度であれば3ヶ月程度で症状は無くなります。中程度であれば半年から1年程度、高度であれば離乳するまで続き、薬が必要になることもあります。

症状が起こる時間は一般的には約90秒ぐらい、長くとも数分で症状が落ち着くことがほとんどです。

約90秒から数分で症状が落ち着くといっても、授乳のたびに不快感をいだくのはつらいものです。

ですが、「反射」なので防ぐことができません。

 

どうすれば良いのでしょうか。

 

まずは授乳をすることへの罪悪感は必要ないことを知ってください。罪悪感を感じたままだと不安感や不快感も強く感じやすくなります。

どうすれば気を紛らわせて授乳ができるのか対処法は一人ひとり変わります。少しでも症状が軽くなる対処法は何か探すことが必要です。音楽でもアロマでも、自分が合う方法ならなんでもOKです。

また、そのほかのストレスを減らすことも役立ちます。

完全ミルクにしても問題ありませんし、どうしてもつらければ母乳での授乳をやめる選択肢もあります。

 

「どうしてこんなに授乳がつらいんだろう」「他のお母さんと何が違うんだろう」と悩まないでください。あなた自身が悪いわけではありません。

あなたの周りには支えてくれる家族、友人がいますので、つらいときは誰かに頼ってもよいですし、大変な時はお休みしてもよいのです。

無理せず育児を続けていく方法を見つけていくために、一人で悩まずに、ぜひ相談してみてください。

漢方でも症状を和らげることができます。

 

漢方薬局・鍼灸接骨院 & よもぎ蒸し・吸い玉・リフレクソロジーサロン

タナココ


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