慢性子宮内膜炎が治らない

タナココ

近年、抗生物質が効かない「持続性多剤耐性慢性子宮内膜炎」が問題になっています

慢性子宮内膜炎(CE)」は反復性の着床不全や不育症、流産、原因不明の不妊の原因になることがあります

子宮内膜炎の治療には

ドキシサイクリン(ビブラマイシン)
メトロニダゾール(フラジール)
シプロフロキサシン(シプロキサン)
アジスロマイシン(ジスロマック)
モキシフロキサシン(アベロックス)

などが使われますが(このほかにもいろいろ試されています)、これらの抗生物質が効かない「多剤耐性菌」が問題になっています

その場合、「リンコマイシン」という抗生物質が試されることがあります

こちらの報告では、リンコマイシンを14 日間、1500 mg/日で使用した場合、これまで治療できなかったケースでも病理組織学的に治癒が確認され、その後の移植周期で出産できたと報告していますので、もし「もう使える薬がない」と言われた時に試してみても良い選択肢かもしれません

多剤耐性菌は日常の診療でも問題になっていますが、不妊治療においても同様です

もし、上記の方法でも治らない場合「子宮内膜掻爬術」という方法もあり、その治療効果についての報告もあります

難治性の慢性子宮内膜炎に対する「子宮内膜掻爬術」の効果を報告したものです

抗生物質を用いた治療でも治癒しない慢性子宮内膜炎において、「子宮内膜掻爬術」を行うことで、慢性子宮内膜炎の治療効果を判定する「CD138」という細胞の数が優位に減少し、その後の経過についても、「子宮内膜掻爬術」を行わなかった場合に比べ妊娠継続率の向上が確認できたとしています

「子宮内膜掻爬術」のデメリットとして、術後に子宮内膜がなかなか厚くならない、子宮内に癒着を生じるリスクがあります

そのため、「子宮内膜掻爬術」は、他に方法がない場合の最終手段として用いるのが現状です

「慢性子宮内膜炎」が存在するとエストロゲン、プロゲステロンに反応する受容体の減少や持続的な感染により免疫異常や着床に必要な子宮内膜の変化(脱落膜化)の障害、受精卵を異物として認識してしまう可能性も指摘されています

慢性子宮内膜炎が不妊にどのように関与しているのか、そのメカニズムはまだ解明されていませんが、現在までの研究報告によれば、慢性子宮内膜炎を治療することは妊娠に有利に働くことがわかっています

また、慢性子宮内膜炎では、子宮内フローラを正常に保つことも有用だとされています
善玉菌の摂取をすすめられることもありますが、科学的な根拠が未だに解明されておらず、確実な方法とは言えませんが、耐性菌の出現を防ぐ効果があるといわれています

また、免疫を正しく働かせるためには心身の健康状態が大切です
生活習慣の改善、漢方や鍼灸で体を整えることは役立ちますのでぜひ取り入れて欲しいと思います

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