こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。
不妊治療、妊活について、その考え方が少しずつ変わってきていると感じることが増えてきました。
不妊治療は、妊活を行なって1年程度して妊娠しなければ、受診して、
タイミング法 → 人工授精 → 体外受精 or 顕微授精
の流れになることが多いと思います。
タイミング法、人工授精は「一般不妊治療」といわれ、年齢にもよりますが、1年ほど行い、それでも結果に結びつかない場合は、希望があれば、体外受精や顕微授精による「生殖補助医療」にステップアップします。
40歳以上の場合は「生殖補助医療」からスタートすることもあります。
通常は上記のような流れで不妊治療が進められると思いますが、かなり早い段階で採卵や体外受精を行うケースが少しずつ増えています。
24歳、結婚後3ヶ月のAさんは通常の不妊治療とはちょっと違う流れで治療をしました。
病院でのタイミング法、人工授精は行わず、生殖補助医療からスタートしました。
Aさんが結婚後3ヶ月で生殖補助医療を行うことをしたのにはいくつかの理由があります。大きな理由としては、ゆくゆくは2人目、3人目を希望されているからというものでした。
もともと月経不順気味であったAさんですが、母親もなかなか子どもができなかったという話を以前より聞いていました。
そのため、自分は不妊症かもしれないという不安を持っており、不妊治療や妊活について相談したり勉強してきたそうです。
妊活相談では、ライフプランについても考えながら進めるため、いろいろアドバイスさせていただくこともあります。
その中で、Aさんは、若いからと言って時間をかけて、タイミング法、人工授精を通常通りに行うのではなく、まず、様々な検査をしっかり行なって、必要があれば治療し、若いうちに採卵し良い卵を一定数凍結することを選択しました。
そうすることで2人目、3人目という希望が叶いやすいのではないかと考えるようになったと言います。
例えば、30代後半で子どもがほしいと思った時に、20代前半の卵で不妊治療ができることになります。
ある意味「時間を遡って」不妊治療ができることになります。
Aさんは漢方も服用していますが、漢方で体調管理をすることで、少しでも良い状態で採卵したいし、良い状態で移植できるようにしたいという希望があったためです。また早く仕事に復帰できるように、産後の体調回復に役立てたいという思いもありました。
若いうちに生殖補助医療を行うのは費用負担がとても大きいと思いますが、Aさんは費用負担についても、今生殖補助医療行うことで、トータルとして費用を負担を減らせると考えていました。
「時間が経てば採卵できる卵も減り、着床率も低下すると思う。もししばらくたってから、不妊治療を行うと、より費用がかかる可能性が高い。若いうちに行えば、結果として費用負担は軽くなる可能性が高い。それに移植できる卵があれば、その後の妊活での精神的ストレスを減らせるのも大きい。」と言っています。
ここまで先を考えて、不妊治療、生殖補助医療を24歳という年齢で開始する方は多くはないと思いますが、とてもよく考えていると思いました。
不妊治療や妊活に対する考え、取り組み方は人それぞれですが、今現在の不妊治療や妊活だけでなく、その先にある選択肢を減らさないための選択を、選択肢がたくさんあるうちに考えるというスタンスは妊活、不妊治療をされる方以外でも、ライフプランを考える上で参考になると思います。
ちなみに、Aさんは、検査で判明した慢性子宮内膜炎の治療を行い、その後、採卵、新鮮胚移植を行うと同時に、それ以外の卵を胚盤胞で凍結し、無事妊娠し、現在妊娠継続中です。
*慢性子宮内膜炎の検査は通常最初から行うケースは少なく、着床障害を繰り返すケースなどで行われるオプション検査に位置付けられますが、希望により行ったとのことです。
<個人の特定を避けるために情報は加工されています>
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