妊娠率の計算の仕方、妊娠率の見方

こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。

 

妊活・不妊治療の際の病院・クリニックあたりの治療成績(妊娠率)は大いに気になるところだと思います。少しでも成績が良いところを選びたいのは当然です。

 

「妊娠成績」を見る時に気を付けてほしい点があります。

 

妊娠成績については現在のところ掲載のための決められたフォーマットがなく、「妊娠率」についてはいろいろな計算方法があり、表現が統一されていないため比較しにくいことがあります。

 

例えば以下のような状況があったとします。

 


10人の患者さんが体外受精・顕微受精のために治療を始めました。

採卵のため、10人でトータル25回の卵巣刺激を行いました。

そのうち卵巣刺激をしても卵胞が発育しなかった周期があり、結局採卵できたのは20回(注:採卵できた個数ではなく、採卵のために卵巣刺激しを行った「周期数」)でした。

その後15回の移植(移植周期)が行われ、結果として5人の方が妊娠しました。


 

上記の場合のさまざまな「妊娠率」を考えてみます。

 

▶︎ 患者さんあたりの「妊娠率」

何人治療を受けて何人妊娠できたかということです。わかりやすいといえばわかりやすい妊娠率です。

5人妊娠/10人治療=「50%」

 

▶︎ 治療周期あたりの「妊娠率」

「治療周期」は「卵巣刺激を行った周期」をベースに考えます。

25回の卵巣刺激をおこない、その結果、5人妊娠していますので

5人妊娠/25周期=「20%」

となります。

採卵できたかどうかではなく、卵巣刺激を行った周期で計算します。採卵ができないケースもありますので、妊娠率は低くなります。


▶︎ 採卵周期あたりの妊娠率

採卵ができた場合の妊娠率です。

20回の採卵周期(採卵の個数はではありません)で、5人の妊娠ですので

5人妊娠/20採卵周期=25%

となります。

刺激をしても卵胞が育たないケースは除外されますが、採卵しても、採れた卵が「ゼロ」だった場合や、採卵後に卵が育たなくて、結果として移植できる卵がなくなってしまったなどのケースは含まれます。

ちょっと複雑なのですが、採卵してたくさん卵が取れた場合(例えば15個採卵)に15個全て移植して、14回は妊娠せずに最後の1回で妊娠した場合でも「1回の採卵で妊娠」とカウントします。

 

▶︎ 移植周期あたりの妊娠率

移植をした周期が分母になります。
5妊娠/15回の移植=33%
となります。

実際に移植した回数ですので、採卵できない、移植が中止になったりするケースは含まれていません。

移植までたどり着けないケースは除外されていますので、妊娠率は高めに出ます。

「臨床妊娠率」というのも良く見かけますが「移植周期あたりの妊娠率」のことをさします。

あくまでも「移植」できた人の妊娠率であり、移植までたどり着けないケースは除外されていますので、実際に治療した「治療周期あたりの妊娠率」よりは高くなります。

 

何が「分母」になっているかで「妊娠率」の意味が変わってきますので、「妊娠率」で比較する場合は「分母」に注意してみてください。

 

不妊治療の分野はわからないことも多く、特に「着床」の仕組みについてはいまだブラックボックスの域をでません。特に問題も見当たらないのに妊娠しない…ということもあります。

 

だからこそ、妊活・不妊治療では体調を良い状態で維持することが大切になります。

 

不妊治療ではホルモン剤を多用しますが、その影響で不調になることも少なくありません。不妊治療で体調を崩して継続するのが難しくなってしまうこともあります。

 

不妊治療では漢方を合わせて使うことで、不妊治療を効果的なものにしながら、体調を良い状態に維持し、妊娠・出産への道筋を作っていくことができます。もちろん病院での治療を受けていない方でも、漢方で心身を整えることは妊活に役立ちますので、ぜひ取り入れて欲しいと思います。

 

漢方鍼灸接骨院 & よもぎ蒸し・吸い玉・リフレクソロジーサロン

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