妊娠中のストレスは子どもの思春期を早める?

タナココ

健康は胎児期からの環境が重要であるという考えがあります

妊活、不妊治療は強いストレスを感じることが多く、その治療ストレスをどうコントロールするかが重要で、治療のストレスを和らげることで妊娠率が上がることを報告している研究もあります。

妊娠中ももちろんメンタルケアが重要で、精神的ストレスが早産・流産に関係することも知られています。

今回の報告は、妊娠中のストレスが、生まれた子どもの思春期を早める可能性を指摘しています。

思春期は、子どもから大人への移行期であり、それは「生殖能力」の成熟につながります。思春期には性ホルモンの分泌が始まり、二次性徴が見られるようになります

近年西洋諸国では、思春期の早発化傾向にあり、女子の初潮年齢が低下しています。男子では、女子ほど顕著ではないものの思春期年齢も低下が示唆されていいます。

思春期の早発化は、肥満、2型糖尿病、心血管系の疾患、成人期の乳がんや精巣がんのリスクの増加、思春期のうつ病、不安症、摂食障害などへの関連考えられています。

そのため思春期の早発化に関連する要因の特定が必要となります。

デンマークで、1996〜2002年の間で、92,000人の母親と100,000人以上の子どもを対象とした研究で、最終的に約15,000人のデータを解析しました。

その結果、母親の生活ストレスと精神的ストレスが女子、男子の思春期の早発と関係していることが示されました。

またこのことは子どものBMIや子どもの心理社会的ストレスとは関係ありませんでした。

「胎児期や生後直後の健康・栄養状態が、成人になってからの健康に影響を及ぼす」という考え方があります。

1976年にRavelliらが、第 2次世界大戦ではオランダが飢饉になり、痩せた妊婦から生まれたお子さんが、大人になってから肥満などの生活習慣病が多いというデータを示し、その後、1980 年代後半に Barker らが、妊娠中の様々な影響によって遺伝子に変化が起こり、特に冠動脈疾患、脳卒中、肝臓病、高血圧、糖尿病、がんなどの発症に影響を与えることを指摘し、胎児期に種々のストレスが加わることにより、その後の疾患発症がプログラミングされる「Barker 仮説」を唱えました。

さらに、Lucas らがその影響は「胎児期」だけでなく「乳児期」においてもプログラミングが起こる可能性を唱え、現在では、Barker の説とLucas の説を総称して、将来の健康や特定の病気のかかりやすさは、胎児期や生後早期の環境の影響を強く受けて決定されるという「DOHaD 仮説」と呼ばれています。

今回の報告は上記の背景のもと、ストレスがどのような影響を与えるかを調べたもので、妊娠中の生活ストレス、精神的ストレスが子どもの思春期の早発との関連を示したものです。

メンタルケアは、妊活・不妊治療中だけでなく、妊娠中も重要です。

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