こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。
ピロリ菌
この菌が世に知られるようになったのは、1983年のことでした。
オーストラリアのワーレンさんとマーシャルさんが胃の中に細菌を発見し、ヘリコバクター・ピロリと名付けました。
ピロリ菌は、本体の長さは4μm(4/1000㎜)で、2〜3回ほどゆるやか〜に右にねじれています。
片側には「べん毛」と呼ばれる細長い「しっぽ」のような鞭毛(べんもう)が4~8本ついていて、くるくるまわしながら動くことができます。
ピロリ菌は子どもの頃に感染し、一度感染すると多くの場合、除菌しない限り胃の中に棲みつづけます。
ピロリ菌と病気
ピロリ菌の影響は胃のみにだけでなく、体の様々な部位への影響が近年報告されています。
ピロリ菌が関与するとされている病気には、胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃がん、特発性血小板減少性紫斑病、胃MALTリンパ腫、機能性ディスペプシアなどがあります。
ピロリ菌と不妊
最近ではピロリ菌が「不妊」と関係していると考える研究報告を目にする機会が増えました。まだ「はっきりと関係しているわかった」というわけではありませんが、なかなか結果が出ない時は参考になるかもしれません。
男性、女性ともに影響があるとする報告があります。
まずは男性への影響についての報告です。
ピロリ菌の鞭毛(べんもう)と精子の(べんもう)には似ている部分があって、もしからしたら関係があるかもしれないと考え男性不妊とされる方のピロリ菌の感染の有無を調べました。
その結果、ピロリ菌に感染し、その中でも特殊なタンパク質(CagA)を産生するピロリ菌に感染している方は精子所見が悪かったとあります。
報告では、ピロリ菌に感染すると、ピロリ菌による炎症により産生された炎症物質が精子を障害する可能性があり、また特にCagAタンパク質を産生するピロリ菌の場合、その抗体が類似構造を持つ精子に対しても作用し、その結果精子所見が悪くなったと考えられるとしています。
次に、女性への影響についての報告です。
原因不明の不妊とされている女性の血液中・頸管粘液中のピロリ菌の抗体を調べたました。
その際、血液中抗体価が高ければ、頸管粘液中の抗体価も高くなっており、抗体価が高いと精子の侵入障害が認められたとのことです。
選択肢
妊活を行う際だけでなく、健康維持にはピロリ菌の除菌がすすめられます。もし妊活でなかなか結果が出ない場合は、健康管理にも有用ですので、ピロリ菌の除菌も選択肢の1つにしてみても良いかもしれません。
漢方や鍼灸・接骨施術ではピロリ菌を除菌することはできませんが、体調管理やその後の妊活に対しては有効ですので、こちらも合わせて考えてみてください。
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