✏️ 学びの深まりを決める、小さな選択
講義中のノートを、手で書くか、キーボードで打つか──何気なく選んでいるこの違いが、学びの深まり方に小さな影響を与えるという報告があります。
今回取り上げる研究は、そうした日常の行動に改めて注目し、大学生の理解や記憶との関係を整理したものです。
手を動かす作業は、中医学では気の巡りや思考の安定と結びつけて語られることがあります。身体の動きが頭の働きと重なるという考え方は、学習場面にも自然に通じます。研究の内容を追っていくと、こうした視点と重なり合う部分が、無理なく見えてきます。
普段の選び方が、どのように学びの質へ影響するのか──ここから、その手がかりを順にたどっていきます。
📘 いつも取っているノートを、少しだけ見直してみると
大学の講義で内容をまとめることは、多くの学生が当たり前のようにやっている行動です。ただ、そのやり方は人それぞれ。手書きで書き留める人もいれば、パソコンで打ちながら進める人もいます。
どちらもよく見かける方法ですが、その違いが「学び」にどんな影響を与えているのかは、あまり考える機会がありません。
今回参考にしている研究は、まさにこの点に目を向けています。手書きとタイピングでは、理解の進み方や記憶の残り方に違いがあるのか。これまでの実験結果を集めて整理した内容です。
普段の行動でも、あらためて振り返ってみると見えてくることがあります。ノートの取り方もそのひとつで、この研究はその違いを落ち着いて確かめようとしています。
🔍 バラバラの結果をまとめたら
手書きとタイピングのどちらが「学び」に向いているのか──このテーマは以前から研究されてきましたが、報告されている「結果」はまちまち。
手書きの方が成績が良かったとする研究もあれば、ほとんど差が見られないという報告もあります。今回参考にしている研究は、こうした結果をまとめて見直し、全体としてどんな傾向があるのかを整理しようとしたものです。
使われたのは、複数の研究を一つにまとめて分析する「メタ分析」という方法。
個々の研究では見えにくい共通点や流れを確認しやすくなるのが、この方法の良いところです。手書きとタイピングの違いを、できるだけ客観的に比較しようとした点が、この研究の特徴です。
📊 どんなデータが使われたのか
研究では、手書きとタイピングを比べたさまざまな実験が集められました。
対象は主に大学生で、講義の内容をどれだけ理解できたか、どれくらい覚えていたかといった学習の結果が調べられています。
さらに、ノートの量や書き方の特徴を扱った研究も含まれており、「どちらがどれだけ書けるのか」「内容にどんな違いが出るのか」といった観点もまとめて確認できるようになっています。
ひとつずつの研究では見落としがちな部分も、並べて見ると全体の雰囲気がつかみやすくなる構成です。
📈 見えてきた「流れ」
集められた研究をまとめてみると、いくつか共通した傾向が見えてきました。
まず、「手書き」でノートを取った学生のほうが、学習後のテストで良い結果につながりやすかったという報告が比較的多くみられます。その一方で、「タイピング」では多くの情報を残しやすいという特徴があり、記録の量という面では強みがあるといえます。
ただし、これらの傾向がすべての研究で確認されたわけではありません。
「手書き」と「タイピング」の間に大きな違いが見られなかったという報告も含まれており、結果には幅があります。こうした点を踏まえると、「どちらが常に優れている」というより、それぞれに特徴がある、という捉え方の方が適切なのかもしれません。
🖊️ なぜ違いが生まれるのか
「手書き」と「タイピング」で結果に差が出やすい理由については、いくつかの見方があります。
まず、「手書き」の場合、講義の内容をそのまま記録するのではなく、必要な部分を選んだり、自分なりにまとめながら書き進めることが多くなります。
こうした「整理しながら書く」作業が講義の内容の理解を助け、また図を加えて内容を整理する場面も多いため、記憶の保持にも役立っていたと考えられます。
一方、タイピングは文字を速く打てるので、多くの情報をそのまま残せるという強みがあります。
ただ、情報量が確保しやすい分、どの情報を残すかというより、漏らさず記録することに意識が向かいやすく、頭の中で内容を整理する過程が手書きのときとは違った形になりやすいとされています。
そのため理解については「手書き」に及ばないという傾向もみられました。
その違いが、学習後の成績に反映された可能性があります。
🌱 中医学の視点ではどう捉える?
「手書き」と「タイピング」で違いが現れやすい理由については、中医学の考え方からもいくつか説明ができます。
「手書き」の場合は、必要な内容を選びながら、ノートに書き込んでいきます。このような状態は、気の巡りが乱れにくく、心が安定しやすいとされます。心が落ち着いていると集中しやすくなり、内容を整理しながら理解していく流れは「記憶」の定着とも相性が良いと考えられます。
一方、タイピングは動きが速く、情報の記録もテンポよく進みます。中医学では、速い動作は気が散りやすく、心を落ち着いた状態で保ちにくくなることがあると説明されます。そのため、記録のペースが速いと、内容をじっくり深く捉える前に次の情報へ進んでしまいやすいという見方ができます。
どちらか一方が優れているというよりも、手書きとタイピングでは、心と身体の働き方に少しずつ違いがある、と捉えるのが中医学的な視点です。
その違いが、結果として学び方の違いにも反映された可能性があります。
⭐️ 学びを支える小さな選択
講義の内容をノートにとるとき、「手書き」と「タイピング」のどちらを選ぶかは人によって違います。
今回の研究では、この小さな選択がその後の成績に影響することがあると示していました。
「手書き」は成績という視点では有利になる場面があったとしても、そこにあるのは「どちらが優れているか」という話ではありません。大切なのは、自分の学び方に合ったペースや進め方を見つけることです。
学習の場面では、集中しやすい環境や理解しやすい進め方が人それぞれに異なります。だからこそ、自分の思考と相性の良い方法を一度見直してみることが大切です。
普段、当たり前のように選んでいるノートの取り方でも、少し意識して使い分けるだけで、学びやすさが変わることがあります。
小さな選択でも、自分に合った形で積み重ねていけば、日々の「学び」はより安定し、手応えのあるものに変わっていきます。
今回の研究は、「学び」を見直すきっかけを示してくれる内容でした。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ご覧いただきありがとうございます
「なんか生きづらいな」
「なんか体の調子が良くないな」
と感じている方へ
漢方と鍼灸、心理学的アプローチを合わせた心身のケアで
日々の生活に彩りを添えるお手伝いをいたします
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
漢方薬局・鍼灸接骨院
&
吸い玉(カッピング)
足ツボ(リフレクソロジー)
ヘッドスパ・美容鍼
よもぎ蒸しサロン
《タナココ》
