がんになりやすい「性格」がある?

タナココ

「タイプC」と呼ばれるタイプの人は、人間関係においてストレスを溜めやすい性格的な傾向があるようです。

ストレスはさまざまな病気のリスクになることが示唆されています。これは「がん」でも同様ですが、そのメカニズムは解明されていません。

アメリカの心理学者が「がん性格 タイプC症候群」という本を出版し「がんになりやすい性格がある」ことを指摘しています。

その本によれば、がんの患者さんには以下のような傾向があったとしています。

・怒りを表出しない。過去においても現在においても、怒りの感情に気付かないことが多い。
・ほかのネガティブな感情、すなわち不安、恐れ、悲しみも経験したり表出したりしない。
・仕事や人付き合い、家族関係において、忍耐強く、控えめで、協力的で譲歩を厭わない。権威に対し従順である。
・他人の要求を満たそうと気をつかいすぎ、自分の要求は十分に満たそうとしない。極端に自己犠牲的になることが多い。

このような性格的傾向を「タイプC」として、人間関係においてストレスを溜めやすい傾向があると言っています。

「タイプC」の人は自分の気持ちを後回しにして他人を優先させ「うまく回る」ことを考えます。自分の気持ちを押さえ込んでいますが、そのことに気づかず、知らず知らずストレスを溜め込んでしまっています。

一言で言えば「いい人」。

しかし、それががんのリスクを高めるのだそうです。

「タイプC」の性格の人は、無意識に自分の「感情」に蓋をしてしまいます。しかし、自分の感情に蓋をし続けて抑圧し続けていると、健康に影響が出るほどストレスが蓄積してしまいます。

「がんになりやすい性格がある」というのはちょっとショッキングです。

しかし「タイプC」の人にがんの既往歴が多かったという調査結果だけでは「タイプC」の性格ががんの原因だったとはいえません。もしかしたらがんになったことがきっかけで、「タイプC」になってしまったのかもしれません。どちらが原因なのか、結果なのかわかりません。「タイプC」の人が性格を変えなくちゃいけないわけではありませんが、少なくとも自分の気持ちに蓋をすることや気づかずに「ストレス」を溜めないようにする必要はあります。

「感情」に蓋をし続けることは「他人を優先すること」「うまく回るようにすること」とイコールではありません。

自分の気持ちも大切にすると同時に、他人の気持ちを大切にする方法はきっとあるはずです。まずは自分自身の「感情」を感じること、自分の感情に気づいて、なぜその感情が湧いたのか、その感情が自分に求めていることは何かを考えていくことが必要です。

一人でうまくいかないときは、誰かに助けを求めてみましょう。心理士などと一緒に自分の感情を解きほぐしながら、抑えてきた感情に気付いていくのも一つの方法です。

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