こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。
「耳鳴り」悩んでいる方は大人の１０人に１人の割合でいて、日本国内で１千万人以上悩んでいるとみられています
医学がこれだけ進歩しているのに、耳鳴りは一向に治らず、「治療法がない」といわれ諦めていた方にとっては、一筋の光明になり得るかもしれません。
今回の研究は耳鳴りの治療にある「デバイス」を使った研究です。
こんなデバイスで治療するようです。
耳鳴り
耳鳴りは、脳内で再生される「幻」の聴覚です。
耳鳴りで悩んでいる方にとっては、実際に聞こえているので「まぼろし」ではないのですが、医学的には「幻」の音とされています。
耳鳴りはとても煩わしく、心身ともに疲弊してしまいます。
今現在臨床的に有効な薬や治療機器はありません。
今回の耳鳴りの研究について
今回の研究では、舌に刺激をあたえ、耳に音をおくるデバイスを使用し、耳鳴りの音がどのように変化するかを観察しました。
慢性的な耳鳴りを訴えている成人326名によるランダム化された二重盲検での試験です。
12週間の治療期間と12ヵ月間の治療後の症状を観察したところ、治療終了時には耳鳴り症状の重症度が統計的に有意に減少していました。
デバイスは非侵襲的（痛みがない！）で、治療に関連する重篤な有害事象もなく、コンプライアンスも高く、満足度も高かったようです。
今後のさらなる研究が待たれるところですが、ぜひ日本でも治験をやってほしいと思います。
耳鳴りの代替医療について
2019年には日本で初めて耳鳴診療における診療ガイドラインができましたが、その中でもあきらなかエビデンスを有する薬物はありません。ただし、耳鳴り増悪の一因となっている問題として、抑うつや不眠のがあれば、それらを解消することで、耳鳴りにも有効性があるとする一部報告があります。
耳鳴りには代替医療によるアプローチが様々行われていますが、これは漢方でも同様です。
漢方で耳鳴りを治療することは多いのですが、西洋医学同様その成績は良いものとは言えません。しかし、上記のように耳鳴りを憎悪させる問題を解決することで耳鳴りが改善することがあり、その治療法として体全体のバランスを整えることを考える漢方治療は有効と考えられます。
紹介したデバイスによる研究がすすみ、耳鳴りをなくすことができるようになると良いのですが、それまでにはもう少し時間がかかりそうです。
漢方による治療は、必ずしも「耳鳴り」がなくなるものではありませんが、漢方によるアプローチがトータルでは有効に働くことも多いのでぜひ試してみてください。
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