「空の機嫌」と「わたしの頭痛」

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⛈️ 空の動きを感じ取る、繊細なあなたの体へ

「雨が降りそうになると、頭が重くなる」という感覚は、決して思い込みではありません。

空が暗くなり、空気が湿り気を帯びるのと重なるようにして、こめかみがズキズキと痛み出す……。自分の体が「高性能な気圧センサー」になったかのように感じる現象に、今、世界中の研究者が注目しています 。

中医学では、こうした天候や環境の変化を「外邪(がいじゃ)」と呼び、体の内側のバランスを乱す要因として古くから向き合ってきました。

今回紹介する研究で見えてきたのは、約2,700人もの膨大なデータから、気圧の変動が私たちの「痛み」にどう干渉しているのかという、具体的で興味深い事実でした 。

空の機嫌をデータで読み解くことが、自分を慈しむための新しい知恵になるはずです。

では、続きを見ていきましょう。頭痛持ちの方も、そうではない方も必見の内容です。


🧪 どんな研究?

今回の研究では、世界中で行われた14の調査結果をひとつにまとめ、合計2,696名という大規模なデータを分析しています 。

参加された方は11歳から70歳までと幅広く 、その約9割が、日頃から体調の変化を感じやすい女性たちでした 。

調査の方法もとても現代的です。

気象台のデータだけでなく、手元のスマートフォンアプリや、中には持ち運び式の気圧センサーを使って、刻一刻と変わる空の様子を記録しました 。それと同時に、自分自身の頭痛がいつ起きたのか、どのくらい痛んだのかを日記のように丁寧に追いかけてもらったのです 。

ただの「なんとなく」を、確かなデータで捉え直すための、とても地道で大掛かりな試みと言えます。


📊 どんな結果?

膨大なデータを精査した結果、最もはっきりとした傾向が見られたのは「頭痛が起きる回数(頻度)」でした 。

気圧が急激に下がったり、激しく変動したりすると、片頭痛の頻度が高まることが報告されています 。例えば、気圧が下がる6時間前から頭痛の発生率が上がるという具体的なデータも示されました 。

一方で、痛みの「質」に関しては次のような事実も浮かび上がっています。

・重症度(痛みの強さ) 気圧が低いほど痛みが強くなるという報告もありますが、全体としては関連がはっきりせず、研究によって意見が分かれています 。
・持続時間(痛む長さ) 気圧の変化によって、一度起きた頭痛がいつもより長引くといった傾向は確認されませんでした 。

つまり、気圧の変化は痛みの強さや長さを変える「相乗効果」を生むというよりは、片頭痛を引き起こす「トリガー」として個別に働いていると言えそうです 。


🌱 中医学の視点では?

中医学では、気圧の急激な変化を「風(ふう)」、低気圧に伴うどんよりとした重だるさを「湿(しつ)」と捉えます。

今回の研究で示された「気圧の急降下が痛みのスイッチを入れる」という結果は、まさに風のように素早く変化し、体に侵入する「風邪(ふうじゃ)」の性質そのものです 。風邪は体の高い位置にある「頭」を襲いやすく、予期せぬタイミングで痛みの引き金(トリガー)を引いてしまいます 。

また、雨の前触れである低気圧は「湿邪(しつじゃ)」を伴います。湿気が体に溜まると、エネルギーである「気」の巡りが滞り、頭を締め付けられるような鈍い痛みが生じやすくなります。研究で言及されている「脳のむくみ(浮腫)」という仮説も、中医学における湿(余分な水分)の停滞と重なる部分があります 。

そんな時は、香りの良いお茶で「気」の巡りを助け、首元を温めて外からの刺激(風)を防いだり、気圧が下がりそうなことが事前にわかっていれば、軽く体を動かして、じんわりと汗をかき、余分な「湿」を逃しておくことが「片頭痛」の「養生」になります。


☔️ 空の機嫌を知り、自分を乗りこなす

「空」の機嫌を変えることはできなくても、その変化が自分にどう影響するかを知ることは、自分を守る強力な武器になります。

今回の調査でわかったのは、気圧の変化はあくまで「スイッチ」として働いているという点です 。

気圧の急降下や激しい変動が「頭痛の回数」を増やすトリガーになると知っていれば、天気が崩れそうな日に無理な予定を入れないといった「攻めの休息」を選ぶことができます 。データが示すのは、あなたの不調は「気のせい」ではなく、環境の変化に対する体の素直な反応であるということです 。

これからは、空が暗くなってきたら「あ、私のスイッチが押されそうだな」と今の自分の体調とスケジュールを眺めてみてください。自分の体のリズムを乗りこなす知恵を持つことで、雨の日も、風の日も、少しだけ心穏やかに過ごせるようになるはずです。

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