こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。
血(ち)? 血(けつ)?
漢方薬局で相談をしたことがある方でしたら、「血(けつ)」とは何なのか、説明を受けてなんとなく理解している方もいらっしゃると思います。
血(ち)ではなく、血(けつ)。
中医学や漢方に興味がなければ、なんのことやらよくわかりませんよね。
中医学で「血(けつ)」は脈管中にある赤い液体のことをいいます。主に食べ物から変化して作られます。
血(けつ)は全身をめぐり、内は五臓六腑、外は皮肉筋骨、全身の組織、器官に栄養と潤いを届けます。
中医学で血(けつ)は様々なものに栄養と潤いを与える物質です。特に関係が深いのは目の働きと四肢の機能です。
血(けつ)が不足し目が滋養されなければ見えにくくなり、筋肉や関節が滋養されなければ歩行がスムーズにいかなくなったり、痛みや痺れがあらわれたりします。
このほか、皮膚の栄養・潤いも担っていますので、血(けつ)が不足すると乾燥やかゆみがみられます。
アトピーなどでは血(けつ)が不足する「血虚(けっきょ)」のことも多く、そうすると皮膚が乾燥し、かゆみが出やすくなります。
また、精神意識活動に対しても必要な栄養物質でもありますので、不足する精神意識活動にも影響があらわれます。
思考力が低下したり、不眠になったりします。
血虚(けっきょ)が原因の不眠も多いです。
では、血虚(けっきょ)はなぜ起こるのでしょうか。
日常生活で「血(けつ)」を消耗する場面は実は多く、以下のような状況では「血(けつ)」が使われます。
・血を失う(出血、月経など)
・消化機能の低下で血(けつ)が作れなくなる
→ 生もの、冷たいものの過食、暴飲暴食など
・疲労、心労で栄養物質である血(けつ)の消耗が激しくなる
→ 不眠、ストレス、気を遣いすぎる、他人を妬む、つまらないと思って生活をするなど
結構色々な原因で消耗しますね。
西洋医学の「血(ち)」より、中医学の「血(けつ)」は広い概念で、わかりにくい部分もあると思いますが、体の重要な物質の1つで様々な働きをしています。
健康管理においては「血(けつ)」にだけ注意すれば良いというわけではありませんが、血(けつ)は滋養・潤いに重要な物質ですので、消費しすぎないように注意しましょう。
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