慢性疲労症候群(CFS)と漢方

https://www.kampo-s.jp/web_magazine/back_number/127/kaisetsu-127.htm

こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。

 

慢性疲労症候群、またはそれに近い症状で悩まれる方がここ数年増えています。慢性疲労症候群という病名は中医学にはありませんが、その症状から「虚労」という病態が近いと考えられます。

中医学、漢方ではこのような症状に対して体質、病態、病因に応じて様々な処方をもちいて対応してきました。

 

原因・病因としては、

・先天不足
・後天不足
・ストレス
・過労、心労
・気血陰陽の失調
・臓腑機能の失調

などがあり、これらにより気血の生成がうまくいかなくなり、全身の疲労へとつながると考えられます。

 

慢性疲労症候群で多い病態は「心脾両虚型」です。脾気と心血不足によって、心身ともに疲労症状がみられます。このような場合によく用いられる処方に「帰脾湯」があり、実際によく使用されている処方です。

 

帰脾湯は心脾両虚、気血不足に使用される処方でその中身の生薬と主な効果は

黄耆:補脾益気
竜眼肉:補脾気、養心血
人参、白朮:補脾益気
当帰:滋養栄血
茯苓、酸棗仁、遠志:寧心安神
木香:理気醒脾
甘草:補気健脾、調和諸薬

となっています。

 

この中の、人参、白朮、茯苓、甘草は「四君子湯」といわれる処方で補気の基本方剤が含まれています。これに黄耆を加えることで、補気の働きを強め、木香で気の巡りを促すとともに、脾胃の気を整えて、消化機能を高めます。さらに竜眼肉と酸棗仁、遠志などで不眠を解消したり不安感を和らげ、人参と当帰で新血をつくります。

 

また、めまいや動悸があるときは熟地黄、阿膠、芍薬を加えたり、消化機能がさらに低下していたら、厚朴、半夏、陳皮を加えたり、月経のトラブルがあれば、益母草を加えたりしながら調節します。

慢性疲労症候群やそれに近い病態で良い効果が見られることが多い処方の1つです。

 

このほか、肝鬱脾虚、心気不足、気血不和などが原因になったりもするので、それぞれの病因に応じた処方で治療します。

 

また慢性疲労症候群には、鍼灸治療も有効なことも多く、

足三里
百会
三陰交
肝兪
脾兪
腎兪
關元

などのツボを利用して治療をします。

 

慢性疲労症候群はある時期を界に、活動レベルが大幅に低下し、それが半年以上も継続します。労作後に極度の倦怠感が生じたり、睡眠障害や、認知機能の低下、起立性調節障害が生じたりして日常生活に多大な支障が生じます。

詳しい発症要因はわかっておらず免疫異常、神経内分泌異常、ミトコンドリア/エネルギー代謝障害などが考えられていますが、西洋医学的に明確な治療法は確立されていません。

 

中医学では古くから似たような症状に関しての報告や治療が行われ、副作用も少なくその効果も報告されています。ここ数年、慢性疲労症候群、またはそれに近い症状で悩まれている方が増えています。ぜひ漢方・鍼灸治療を試してみてください。

 

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