年齢・卵巣予備能・卵巣刺激の種類で人工授精の妊娠率はかわるか

こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。

 

クロミフェンやレトロゾールなどの飲み薬での卵巣刺激と、ゴナドトロピンの注射薬での卵巣刺激とでは、人工授精の成績に影響を与えるか、また、年齢や卵巣予備能によりその結果は左右されるのか調べた研究があります。

 

卵巣予備能は、AMHを用いて、 <1.0 ng / mLの「低AMH」グループと ≥1.0 ng / mLの「正常AMH」グループに分けました。年齢は、35歳未満、35~40歳、40歳以以上のグループで分けました。

 

今回の研究は後ろ向きのコホート研究です。

 

2015年〜2019年の間に人工授精を行なった 3,122名 5,539周期の経口抗エストロゲン薬、1,060名 1,630周期のゴナドトロピン注射が対象です。

 

その結果、飲み薬での卵巣刺激においては、AMH レベルに関わらず、継続妊娠率に差はありませんでした。

ゴナドトロピン注射での卵巣刺激では、40 歳未満の場合は妊娠継続率は低 AMH 群の方が低くなりました。この差は40 歳以上になると差は見られませんでした。

多胎妊娠の割合は、正常のAMH グループでゴナドトロピン注射の場合に上昇しました。

 

詳しい結果は以下の通りです。

妊娠継続率

  低 AMH 正常 AMH
飲み薬 35歳未満 15.4% 14.9%
注射薬 35歳未満 12.1% 23.5%
飲み薬 35~40歳 10.0% 11.0%
注射薬 35~40歳 12.5% 18.5%
飲み薬 40歳以上 2.8% 3.3%
注射薬 40歳以上 3.0% 4.0%

 

多胎率

  低 AMH 正常 AMH
飲み薬 多胎率 13.1% 10.8%
注射薬 多胎率 18.7% 31.3%

 

これらの結果から、注射薬は卵胞が育ちやすく、複数排卵が起こっているため妊娠継続率や多胎率が高めになるのだと思いますが、AMHの違いによって妊娠率には違いがないことがわかります。

 

一方、低AMHでも妊娠率は変わりませんが、やはり年齢の影響は大きいようです。

人工授精で妊活を進めていく場合、参考にしていただければと思います。

 

妊娠の確率を高めるための体づくりには漢方が役立ちます。ぜひ取り入れてみてください。

 

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