子宮内膜の厚さ、着床の窓

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子宮内膜の厚さについて

子宮内膜がなかなか厚くなりにくいという方で漢方・鍼灸治療を希望される方が増えています。

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漢方・鍼灸治療はからだ全体のバランスを整える方法ですので、子宮内膜 “だけ” 厚くするという考えで行うのではなく、厚くなりにくい原因を東洋医学・中医学の視点で探り、からだ全体のバランスを整えることで、結果として子宮内膜が受精に適した厚さになるように導くというものです。

子宮内膜の厚さは、妊活中の方はもちろん、胚移植を予定されている方は特に気になる数値だと思います。「あまり厚くならないから、薬を今度は~」、「厚さが足りないから今回の胚移植は見送りましょう~」といわれたことがある方もいらっしゃると思います。

漢方・鍼灸での対応は、病院での不妊治療を行なっている方には検査結果をお聞きしながら調整を行うこともありますので、子宮内膜の厚さは私たちも気になる数値です。

1989年にある研究者が、「妊娠群では非妊娠群より子宮内膜が有意に厚い」と報告してから、妊娠のしやすさと子宮内膜の厚さについて多くの研究がされるようになりました。

そのため、多くの病院やクリニックでは胚移植を行う場合、一定の基準を設けているところもあり、一般的に7mm以下になると妊娠率が低下するとされているので、8mm以上であれば胚移植を行うところが多いようです。

しかし、子宮内膜が薄くなる理由や、子宮内膜が薄いことと不妊のつながりなどについて未だわかっていないことも多くその基準は絶対的なものではありません。

確かに一定の厚さがあると着床の成立がしやすくなるといういくつかの報告はありますが、その一方で3mm台の厚さで妊娠した例も報告されています。

中医学・東洋医学で考えるのはもちろん「厚さ」も重要ですが、同時に「柔軟性」 「感受性」を高めることも考えてサポートを行います。

「着床の窓」とは

着床の仕組みについては未だブラックボックスです。そんな中、1つの新しい考えが提唱されました。「implantation window(着床の窓)」という考え方です。

受精卵は着床できるための限られた期間があり、その限られた期間を「implantation window(着床の窓)」といい、その期間を過ぎると着床が難しくなるというものです。

自然妊娠が可能な人は着床できる期間である「着床の窓」はある程度の長さがあるようですが、不妊治療されている方はそれよりも短く、また加齢により短縮する傾向にあるとのことです。

この時期の子宮内膜を詳細に調べてみると、「着床の窓」の期間は子宮内膜の表面にはピノポード(pinopodes)とよばれる特殊な構造があらわれ、着床の成立には受精卵とピノポードが結合できることが必要であるとしています。

この結合がうまくいくと子宮内膜が薄くても着床できることもあるため、「子宮内膜が薄いので着床しない」というのは必ずしも正しくないのではと考えているようです。

おそらく子宮内膜の厚さと妊娠のしやすさはある程度相関性はあるものの、内膜の厚さだけが一番重要なのではなく、子宮内膜の着床させるための「機能」がうまく働いているかどうかが重要なのだと思います。

体外受精での胚移植を準備している段階で、状態や数値が良好にも関わらず、繰り返し成功しない例があるのも子宮内膜の厚さだけが受精のしやすさの指標ではないことを示しているのかもしれません。

「着床の窓」の検査はまだ研究段階

「着床の窓」の期間の変化はまだ研究段階にあってすべて解明されてはいませんが、ピノボードの発現や着床に必要なサイトカインやその他の成分が見つかってきています。

また不妊ではない方となかなか妊娠に至らない方の遺伝子の発現の仕方についても違いが見つかっています。

最近、この「着床の窓」の考え方に基づいた検査をする施設が少しずつですが増えてきています。この検査は良好な胚を移植してもなかなか成功しない方が対象になりますが、「子宮内膜受容能検査(ERA)」という検査です。

これは「子宮内膜受容能検査(ERA)」は着床期に子宮内膜に発現する238の遺伝子を調べることで、「着床の窓」が「いつ」なのかを個別に確認する検査です。

今現在、多くの施設では移植日は胚の発生段階に合わせた移植日を設定しています。例えば初期胚ならday2またはday3、胚盤胞ならday5に移植するといったような感じです。

凍結融解胚移植をする場合、自然周期移植では尿中LHの測定、経膣超音波での卵胞計測等で排卵日を予測し、タイミングを合わせて移植します。

ホルモン周期移植では、エストロゲン製剤、プロゲステロン製剤を使用して自然なホルモン変化を作り、内膜を「排卵後の状態」にした後に移植します。

通常はプロゲステロン製剤の使用開始日を排卵後1日目としますので、受精後5日目胚盤胞を移植する場合は、プロゲステロン製剤の使用開始5日目に移植します。

このように、胚の日齢と排卵からの日数を合わせて移植するのが従来の方法です。

着床の窓に合わせた移殖

これを「着床の窓」の期間を考慮した方法で行う場合、子宮内膜の着床準備が整っているかどうかを「子宮内膜受容能検査(ERA)」によって確認し、個別に移植日を設定しようというのがこの検査の目的です。

「子宮内膜受容能検査(ERA)」の検査結果をもとに、遺伝子の発現が遅い場合には移植を後にずらす、早い場合は前にずらすなどの方法がとられます。

結果が出ない時に試す一つの方法として

今はこの検査は一般的ではなく費用も高額ですが、様々な検査をしたにも関わらず、原因が不明でなかなか着床に至らない場合は有用な検査の1つとなると思います。

また、検査ではありませんが、「SEET法」や「二段階胚移植法」は「着床の窓」の考え方を応用した治療法も行われています。

着床には子宮内膜の厚さも重要ですが、他の要因も妊娠には重要で、その1つに「着床の窓」という考え方もあることを知ってもらえたらと思います。

東洋医学・中医学でできること

さて、西洋医学的な話が中心になってしまいましたが、東洋医学では子宮内膜が薄い、着床しにくい状態に対しても、お手伝いできることがあります。

はじめにお話したように東洋医学での不妊治療は体の状態を自然のバランスに近づけることで、その結果として子宮内膜を厚くしたり着床しやすくしたりするお手伝いをするものです。

子宮内膜を着床できるような状態にするには「厚さ」 「柔軟性」 「感受性」が必要です。

どんな治療においても、結局は自分自身の体が元になることには変わりありません。子宮内膜の厚さも着床の窓のタイミングも重要ですが、それと同時に妊娠しやすい体づくりも良い結果に結びつけるためには大切です。

たしかに妊娠しやすい方はいらっしゃいます。その逆で妊娠しにくい方もいらっしゃいます。

たとえて言えば、何もせずに足が早い人もいれば、そうではない人もいるのと同じようなものです。

足が遅い人はがむしゃらに走れば良いというものではなく、まずは走って見て、その状態を専門家がチェックし、スタートの仕方、足の運び方、腕の振り方、走っているときの姿勢を見て何が問題かを調べ、問題があれば調整して初めて早く走れるようになります。

見ただけではわからないところは科学的にチェックする必要がでてくるかもしれません。体を作る食事に気をつける必要も出てくるかもしれません。走った後のケアにより時間をかける必要があるかもしれません。

確かに何もせずに早く走れる人を見ると「ずるいなぁ」と思うこともあると思います。練習もせず、何かを我慢することもせず、でも走ると早い。一生懸命練習して頑張ってもなかなか早くならないと羨む気持ちは強くなりますし、落ち込んだりもします。でも、早い人を羨んでも、真似をしてもタイムは早くなりません。重要なのは、自分自身の体の状態がどうなのか、必要なものは何か、足りないものは何かを考えて、そしてケアをしていくことです。

一人ひとりに体の状況は異なります。自分自身の状況、環境にあったものをいかに取り入れていくかが妊活の大切な要素になるのです。

また、妊活においては「年齢」の問題が常について回ります。年齢を重ねれば筋肉も落ち、疲れやすくなり、タイムも落ちるかもしれません。しかし、年齢の問題をカバーできる方法も沢山存在します。

妊活はできることをできる分だけ、できるだけ早く開始することが重要です。西洋医学だけでなく、漢方、鍼灸・接骨施術も加えたトータルサポートを試していただければと思います。

漢方・鍼灸は根拠がないと言われる方もいらっしゃいますが、確かに西洋医学的なエビデンスは少ないですが、妊娠の可能性を高める報告も近年着実に増えています。

西洋医学と東洋医学、中医学の得意な分野を上手に使い分けて妊活をしてください。

漢方相談の担当は、中国の中医薬大学に留学し、婦人科等で研修を受けた鍼灸師の資格も併せ持つ薬剤師が対応し、現在行っている不妊治療中でも並行してできる方法をご提案いたします。

 

*着床の窓(implantation window):ヒトの場合、受精してから胚胞を形成する5~7日目から子宮内膜上皮に完全に皮包される12日目までに生じる変化で、最も着床に適した時期のこと。この時期より早くても遅くても、子宮内膜側と胚側の相互機構は合致せず、着床は成立しないとする考えにもとづくもの。

*ピノポード(pinopodes):子宮内膜上の頂上に見られる膜の突出構造で、胚と上皮との細胞間の接着を助けていると考えられている。

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