トキソプラズマと妊活・妊婦

トキソプラズマ感染

トキソプラズマは人の細胞より小さな原虫で、ネコ科の動物を最終の宿主とする細胞内寄生原虫です。

中間宿主としては哺乳類や鳥類に感染します。

トキソプラズマは筋肉など体中の至るところにいますが、 特定の臓器への親和性があって、特に好きなのは脳や眼です。

一度感染すると終生免疫が継続しますが、感染率は国・地域・年齢によって異なります。世界的には全人類の1/3が感染していると言われています。

通常、感染するとおよそ8割は無症状で、残りの2割でリンパ節腫脹、発熱、筋肉痛、疲労感など感冒様の症状がみられますが、数週間で回復します。そしてその後は慢性感染(生涯にわたり保虫者)に移行します。

慢性感染では症状がないため臨床的に問題になることは少なく、一般的には免疫機能が正常に働いていれば問題になることはないのですが、HIV患者や臓器移植患者など免疫機能が低下している方では、脈絡網膜炎、中枢神経系障害、肺炎や心筋炎などを引き起こすことがあります。

妊婦が感染すると、胎児にも感染することがあります。その結果、流産や先天異常や先天性トキソプラズマ症がみられる場合があります。

妊娠前に感染した場合、免疫系の機能が低下し感染症が再活性化している場合を除き胎児感染することはありません

感染は、加熱が不十分な肉飼い猫のトイレ掃除園芸・砂場遊び洗浄不十分な野菜・果物から体内に入り、成立することが多いとされています。

日本では妊婦さんが抗体を持っているかどうか調べる検査は、必要に応じて行う検査とされていて、全ての妊婦さんを対象とした検査になっていません。

日本での妊婦さんのトキソプラズマの抗体保有率は地域差がありますが2〜10%と言われています。

感染予防のワクチンはないものの、胎児トキソプラズマ感染を予防し治療する母体治療法も認知されており、抗体保有率が低いことから、スクリーニングの実施は約半数程度となっています。

妊婦さんの初感染で70%は胎児への感染は見られませんが、30%で胎盤感染し、そのうちの15%に何らかの障害が発症すると言われています。

母体が感染していると分かれば予防薬を投与することになります。薬は2018年に承認された抗トキソプラズマ原虫剤のスピラマイシンを使用します。

トキソプラズマは病気を知ることによってある程度予防することができます。妊娠を望まれている方には母子感染症について妊娠前から知っておいていただきたいと思います。

 

感染予防のために

① 食事からの感染予防
・肉類は十分に加熱し食べる (調理前に数日間冷凍するとより効果が高い) 牛トロ、レバ刺し、馬刺し、鳥刺し、ユッケ、タルタルステーキなど生肉だけではなく、加熱不十分な肉、生ハムや生サラミからも感染する。特に野生動物の肉を用いた「ジビエ」料理は、しっかりと加熱し調理する。
・野菜や果物はよく洗うかきちんと皮をむいて食べる
・生肉や洗っていない野菜や果物を扱った調理・食事用具、手指は十分な洗剤と温水で洗浄する。
猫をキッチン、食卓に近づけない

② 環境からの感染予防
飲料水以外は飲まない
・ガーデニングなどで土を触る際は手袋を着用し、土を触った後は手指を石鹸と温水で洗浄する。
子供にも手指洗浄の重要性を教育する。
砂場にはカバーを掛ける
妊娠中に新しい猫を飼わない
飼い猫はできるだけ部屋飼いにし、食餌はキャットフードを与える。
猫のトイレの砂は妊婦以外のものが毎日交換する

トーチの会も御覧ください。

 

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