説明書には病名や症状が書いてあり、自分自身の症状と違うものもありました。薬は間違っていませんか?

漢方薬の歴史は長く、その過程でいろいろな効果が発見され、現在いろいろな症状に用いられています。漢方は複数の生薬の組み合わせで構成されており、それぞれの生薬には多くの成分が含まれ、その成分の多さがいろいろ効果を生みだしています。
漢方が薬として現行の医療制度のなかで薬として承認されるためには「何に効くか」や「病名」が必要となったため、長い歴史のなかで発見された効果が説明書の中に記載されています。しかし、その記載は効果の一部に過ぎず、省略されたものも多くあります。そのため、お渡しする説明書には明確に記載されていない効果を期待して使用することもあります。もともと漢方薬は体の状態と体質を見極めたうえで服用していただくものですので、病名だけでその薬があっているかどうかは判断できません。当薬局の相談員は古典の書物の記載や、ひとつひとつの生薬の効能を考慮して、ひとりひとりにあった漢方薬をお選びしていますので、お渡しした漢方薬を服用していただきたいと思います。もしご用意した漢方について不明な点がありましたら、担当者にお尋ねください。

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