こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。
室内はどのような環境に身を置くかで、単なる気分だけでなく、メンタルヘルスにも影響を与えることがわかっており、長時間室内にいると不安やストレス、悲しみなどのネガティブな感情を増大させる可能性があります。
新型コロナウイルス感染症の感染が拡大した際、リモートワークが増えた影響で居住空間は、生活、学習、仕事のために同時に使用される場所となりました。
その結果、複数の役割を同時に担う室内の環境と、心身の健康との関連性が高まっているにもかかわらず、室内環境においてどのような要因が、ポジティブな感情とネガティブな感情に繋がるのか詳細についてはわかっていません。
この研究を発表した著者は、この研究を行なった経緯として、コロナ禍において、ロックダウン中に多くの人々が自宅で過ごし、それに伴い不安や抑うつなどの症例が増加したことがきっかけとなり、住宅の室内空間に差し込む自然光と感情的主観的な幸福感にどのような関係があるかを調べることにしたと述べています。
米国ではコロナ禍で成人でのうつ病の有病率がロックダウン期間中に3倍になったという報告があります。
今回の研究では、750人の参加者に、コンピューターで作成した3D建築シミュレーション室内空間をランダムに表示し、その空間に対して感じる幸福感、または寂しさの程度を10段階で評価してもらいました。
それぞれの室内空間は
・季節と天気
・隣との建物の距離
・窓の向き
・窓の大きさ
・窓の数
・壁の材質
・壁の明るさ
に違いがありました。
結果はとしては、室内に差し込む自然光の量が増えるほどより強く幸福を感じることがわかりました。その場合、たとえ曇りでも冬よりも夏の方が幸福感を感じ、また壁に占める窓の割合も重要で、壁に占める窓の割合が20%以上の場合は幸福感が増加することもわかりました。
このほか、自然光以外にも、壁の色や材質も影響を与えるようです。
例えば、より明るい色調の壁材や壁色は光を反射して明るさをましますが、暗い色調であるレンガのようなものは、光を吸収する特性があるため、検討した材質の中では、幸福感をもたらす程度が最も低くなりました。
様々な条件の中で幸福感が最も高かったのは、壁に占める窓の割合が40%以上の場合で、特に30歳未満の年齢層と女性の間でより強い傾向にありました。
30歳未満の年齢層と女性の場合において、自然光がより強い影響を与えた理由について、この研究が実施されたチリでは、30歳未満の年齢層と女性が室内で過ごす時間が長い傾向にあったため、環境の変化に対して特に反応したのではないかと推察しています。
今回の研究をまとめると、窓のサイズはできるだけ大きくし、建物と建物との距離が十分あって、日が入るような工夫がなされて多く光が入り、そして入ってきた光がよく反射する色や壁紙を使用することで、室内で過ごす人の幸福感が増し、寂しさが減るという結果になりなりました。
私たちが生活する中で、これらのことは経験的には感じていたことではありますが、研究で示された要素を室内に反映させることで、長時間過ごすことの多くなった室内でのメンタルケアに役立てることができます。
毎日過ごす空間ですから、できるだけ快適に整えたいですね。
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