こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。
吐き気止めで脳卒中リスクが上昇?
ちょっとこの後の経過を慎重に見極める必要がある報告です。
「吐き気止め」はよく使用される薬の1つですが、今回の報告はこの吐き気止めが虚血性脳卒中のリスクになるかもしれないという報告がありました。
フランスからの報告です。18歳以上で2612名の薬剤の使用結果とその後の脳卒中の発症について調べました。使用された薬剤はドンペリドン、メトピマジン(日本未発売)、メトクロプラミドです。
その結果、この3種類の吐き気止めのいずれかを内服することは、その後2週間の虚血性梗塞の新規発症リスクを3.12倍有意に増加させていたことがわかりました。
薬剤別では
ドンペリドンで2.51倍
メトピマジンで3.62倍
メトクロプラミドで3.53倍
リスクが高まるとの報告でした。
ドンペリドンはほかの2種類に比べると脳内に移行しにくい薬ですので、どうやら薬剤の特性で、血液脳関門を通過する薬剤=つまり脳内に移行する薬剤でこの傾向がより強そうです。
服用後のデータを後ろ向きに解析した報告ですので、今後の検証は引き続き必要ではありますが、報告では「吐き気どめの使用は脳血流に影響を及ぼした可能性ある」としています。
虚血性脳卒中のリスクが高いケースでは、吐き気止めの使用は慎重に考えるべきかもしれません。
よく使用されることのある薬でこのような報告があったのはちょっと衝撃的ですが、「クスリ」は「リクス」です。どんな薬でも気をつけて使う必要があることを再認識した報告でした。
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